キングダム「不安しかない!龐煖がキングダムをブチ壊す?」

2019年11月30日


 

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ホウ煖(龐煖)

 

大人気春秋戦国時代漫画キングダム、623話では李牧(りぼく)により龐煖(ほうけん)との衝撃の出会いが明かされました。李牧の言によると龐煖は決して自己満足の為に強者を狩り殺戮(さつりく)を繰り返しているのではなく、自らが武を極め超人になる事で人類そのもののステージがあがり中華に平和が訪れると考えて殺戮の刃を振るっているのだとか・・どんどん哲学的になっていくキングダム、この展開が続くと漫画自体がヤバい方向に突き進んでいくのではないでしょうか?

 

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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求道者が考え抜いて出したトンデモ結論

 

623話のキングダムは、かなりのページ数を割いて李牧と龐煖の馴れ初めを描いていました。戦に(おぼ)れ、自分を見失っていた李牧、そこに出現した武神龐煖は、当初ワレブ感覚そのままに李牧を殺してしまおうとしますが、龐煖以外には誰も聞こえない地の声とやらを聴き李牧に龐煖の道を指し示す使命があるとして、なんと腹からホルモンが飛び出し助かるまいと見られた李牧の傷をハンドパワーで治療し救ってしまいます。

kawauso編集長

 

これは衝撃でした、人助けする龐煖を見たのは初めてですね。でももしこのハンドパワーが自分にも応用きるなら、羌瘣が切り落とした指二本、蘇生してしまうかも・・こうして九死に一生を得た李牧は、求道者龐煖とは何者かを調べるために旅に出ますが、そこで戦乱の世から人類を救う為に山に籠って修行をしていた求道者の集団がいた事を知ります。しかし、この求道者集団が議論に議論を重ねた結果、出した結論と言うのが

 

水月観音像(仏像)

 

求道者は彼らの中の一人でも人を越え神に近しい領域に立つとき我々人は今とは違う上の存在に変化し(アセンション?)争いを止め苦しみの世から完全に開放される

 

という、どこをどうすればそうなるの?というトンデモ結論でした。

 

ロボ関羽

 

なんだかガンダムに出てくる離れていてもお互いに意思疎通が出来るニュータイプみたいな概念です。もっともニュータイプは人類の中から一定の確率で生まれましたが、求道者は自分の努力で人の革新を為すというのでしょうか?

 



龐煖は殺戮により人類を救おうとしている

李牧

 

李牧の調べでは求道者達は、銘々が人を越えようと様々な修行を開始、土くれになるまで瞑想(めいそう)する者や、宙に舞う為に崖から飛び降りて死んだ者が出たという事です。そして、求道者の一人だった龐煖は武で人間を越えて神に近づけば、人間は救済されるとおっちょこちょいにも思い込んで、強者とみれば挑んで殺して天に強さを見せつけていけば、いつかドラクエのファンファーレが鳴り響いて全ての人類がステージアップし愚かな争いを止めると狂信しているのです。

kawauso

 

殺戮により自らの武力が人間を突き抜け神に近くなる事で人類が救われる。この風が吹けば桶屋マハラジャ的な思想が龐煖を動かしている事になります。やはり考え抜いた求道者の結論とも思えません。龐煖が天に通じる程強くなっても、それでどうして人類が上の存在に変化するのか因果関係が謎です。

 

キングダムネタバレ考察

 

趙の皆さん泣いてる場合じゃないのでは?

太史享

 

全く納得できませんが理屈は分かりました。龐煖がやたらに強者を付け狙う理由も、何かと言うと、天が天がと呟いているのも、強者を殺す度に「天よ見よ!俺の武は人間を越えただろう?さぁ、そろそろレベルアップのファンファーレを!人を救ってくれ」と毎回思っていたわけですね。

 

絶句するウルトラバカです。そりゃあ、趙の皆さんも左目からだけ涙を流しますよ。本当かどうかわかりませんが、人間右目から流す涙はうれし涙で左目から流す涙は悲しい涙なんだそうです。確かにウルトラバカすぎて左目からしか涙は出ないでしょう。

 

いみじくもカイネが素直にコメントしたように、全人類で逆立ちしたってそんな馬鹿な事は起きないのですから、趙の人々も、呑気に涙を流してないで秦と一時休戦してでも龐煖を殺すべきです。無駄に人を殺している龐煖を生物兵器のように考えて利用しても、これで仮に信が死んでも答えなんか得られないのですから、その刃は龐煖が寿命を迎えて土くれになるまで、七国のどこかの強者を殺すことに向かうはずだからです。

 

キングダムを壊すかも知れない龐煖

兀突骨

 

でも、人を救いたいがために武の超人を志向する→武の頂点である事を証明する為に強者とみなせば誰かれ関係なく戦いを挑んで殺す→周辺に人がいれば強者でなくても巻き添えで殺す→でも心では大真面目に人間がレベルアップして救済されると信じている。こんなややこしい設定の敵キャラに読者は感情移入できるでしょうか?

kawausoとおとぼけ

 

すげー不安なんですがkawausoが書いている事についていけている読者ってどれくらいいるんでしょうか?すみませんね、簡単に分かりやすく書こうとしているんですが龐煖を含め求道者の結論がややこしすぎて、こうしか書けません。

呂不韋

 

しかも、キングダムには求道者設定以外にも、人間を悪で捉えて欲望や恐怖をコントロールする事で戦争を極力減らしていく呂不韋(りょふい)的統治論や、人間の本質を光とみなし唯一絶対の法による万民の公平統治を説く秦王政(しんおうせい)の統治論もあります。このあたりをこれ以上ごちゃごちゃにするよりも、ひたすらに個の強さに拘った恐怖の武神が、弱き人の思いを衆で積み上げた信に打ち破られるという設定の方が、人類救済なんたらよりすんなり感情移入できたような気もします。個人的意見ですけど・・

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kawauso編集長

kawauso編集長です。 はじ三の中の人です。 様々なトピックを立てますが 盛り上がらない時には ごめんね。 大体、咬まないので 気軽にからんでもらえると 嬉しいです。

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