大人気春秋戦国時代漫画キングダム。キングダム「638話 水路」では、斉王建が昌平君の頼みを聞き大量の兵糧を黄河の東から鄴に水揚げしました。
これで食糧問題は一応落ち着き、鄴で秦軍を餓死させようと踏ん張った李牧の努力も水の泡になりました。戦国六国のほとんどが秦を憎むか恐れている中、一人だけ秦に対してフレンドリーな斉王建、実はこのキャラクター造形、史実と大体一緒なのです。
この記事の目次
キングダム639話ネタバレ予想vol2「即位6年目に最初の試練が」
斉王建は、燕の楽毅と五カ国連合軍によって崩壊寸前になった斉を田単と共に立て直した斉襄王の子として、紀元前280年頃に生まれます。そして、紀元前265年、父の襄王の死去により5代目の王に即位します。最初の頃は、生母の君王后が補佐していたようです。
この君王后という女性は、斉が崩壊状態の頃に身分を偽り人の使用人に落ちていた法章をタダモノではないと見出し、身の回りを世話した太史氏の娘で、その後、斉襄王として即位した法章の后になった苦労人で賢女として有名でした。
斉王建が即位して6年目の事、すでに大国になっていた秦は、上党の領有を巡り趙と対立、この事態に斉王建は、楚と共に援軍を趙に送り込みました。
キングダム639話ネタバレ予想vol2「粟をケチり趙を見殺す」
秦軍を率いていた白起は、斉王建の本気度を計ろうと、こんな事を考えます。(斉が趙を救う為に関係を強化するなら兵を退こう。しかし救わないで見捨てるようなら趙を滅亡まで追い込んでくれるわ)趙は秦と交戦中に食糧がとぼしくなり、粟を補給してくれるように斉王建にお願いします。
しかし、建は粟をケチり斉に送りませんでした。どうして、援軍は出しながら粟は補給しないのか意味不明ですが、倍額ではなかったからですかね?
キングダム639話ネタバレ予想vol2「周子の諫言も黙殺」
この時、斉には周子という人物がいて、建に「この事を知れば秦は趙は攻めやすしとして向かってきますぞ」と諫言します。しかし建は周子の諫言を黙殺しました。白起は、斉と趙が不仲であると知り、ますます厳しく趙を攻撃しました。さらに周子は斉王建に進み出て言います。
「御覧なさい、王よ、斉と楚は見立てを間違えました。趙は、斉や楚における防御壁のようなもの、昔から言う通り唇が滅びれば歯は寒いというようなものです。現在、趙を滅ぼせば、明日は楚がそして斉が滅ぼされます。
ゆえに趙を救うのは、底の割れた甕から、中身を新しい甕に注ぎ保存する事なのです。趙を救うのは義に適い、秦の兵を退けるのは斉の名声を高めるのです。この重大な事を為さずに、粟を惜しんで愛するとは、あなたは国家百年の計を誤ります」
それでも、斉王建は趙を救おうとしませんでした。物事の道理が見えない暗君というより仕方がありません。
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