キングダム639話ネタバレ予想vol2「斉王建は秦に天下を獲らせた超良い人」

2020年4月13日


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秦に天下を獲らせた超良い人(1P目)

 



監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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キングダム639話ネタバレ予想vol2「建は最強の趙を弱らせた功労者」

敗北し倒れている兵士達b(モブ)

 

やがて、秦の白起は長平で趙括(ちょうかつ)を撃破し、40万の将兵を穴埋めしついには邯鄲を包囲しました。一息に趙を滅ぼそうとした白起ですが、秦の宰相の范雎が白起の名声を恐れて、昭襄王に説いて趙に有利な条件で和睦したので、白起は不満を漏らし司令官を交代させられ、趙は滅亡を免れます。

炎上する城b(モブ)

 

それでも、一気に40万の将兵を失った趙の勢力は二度と戻らなかったのです。もし、斉王建が粟を融通していれば白起は趙は手強いとして、途中で退却し長平の戦いも無かったかも知れません。斉王建は趙攻略の陰の功労者なのです。

 

キングダム639話ネタバレ予想vol2「斉王建が秦王政と密約」

飛信隊の信と仲の良い政(始皇帝)

 

紀元前237年、斉王建は秦に向かい秦王政に臣下として挨拶(あいさつ)しています。この時、秦王政は咸陽に酒を置いて大宴会を開きました。キングダムでは、この時の事が秦斉秘密同盟という事になっているのだと思います。一見フィクションに見えるアレは、本当にあった話を元にしているんですね。

幕末 魏呉蜀 書物

 

但し、この時、斉王建と秦王政の間でどんな話し合いがもたれたか、史記にはなんの記載もありません。そればかりか、この記録があるのは田敬仲完世家(でんけいちゅうかんせいか)だけで、秦始皇本紀には、記録されていないのです。

 

キングダム639話ネタバレ予想vol2「見事に何もしないを貫く斉王建」

 

しかし、会談の内容が不明でも、ある程度分かっている事もあります。それは、この紀元前237年から秦が斉を滅ぼす紀元前221年まで斉の歴史書、田敬仲完世家には斉が動いた記録がないのです。

 

紀元前230年、秦、韓を滅ぼす。

紀元前228年、秦、趙を滅ぼす。

紀元前227年、荊軻(けいか)をして秦王を刺さしむ。秦(さと)り、軻を殺す。

紀元前226年、秦、燕を破る。燕王、亡げて遼東に走る。

紀元前225年、秦、魏を滅ぼす。秦の兵、歴下に駐屯す。

紀元前223年、秦、楚を滅ぼす。

紀元前222年、代王嘉を(とりこ)にし、燕王喜を滅ぼす。

紀元前221年、秦の兵斉を打つ。斉王、相后勝(しょうこうしょう)の計に聴き戦わずして兵を以て秦に降る。

 

不老不死を目指す始皇帝

 

このように、中華が激動の歴史を繰り広げている頃でさえ、斉王建は秦にも味方しない代わり、五カ国についても冷淡な態度を取り続け、遂には自分まで宰相の后勝の計を聞き容れて秦に降伏したのです。ここから見ると、秦王政との会見の内容とは、建に中立を求める事だったかも知れません。

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kawauso

kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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