大人気春秋戦国時代漫画キングダム、648話では呂不韋が鴆毒を飲んで自殺したと思いきや、身代わりを使って生きていて再び放浪の旅に出るというラストになりました。
史記に準拠すると言いながらも、今回は呂不韋を生かす事により漫画オリジナルの設定になった具合です。では、自由の身になった呂不韋はどこに行くのか?
kawausoは、呂不韋は漢の高祖劉邦に娘を嫁がせて義父となり、その資金面のバックアップをすると予想します。
この記事の目次
キングダム休載SP大予想「荒唐無稽ではない呂不韋生存説」
kawausoは呂不韋が実は生きてまーした!というラストのページを見た時にウッソでー!と思いましたが、実は呂不韋の死には不審な点が多いです。秦始皇本紀によると、呂不韋は密かに葬られた上に、その一族については一族皆殺しになった記述も財産を没収した記述もありません。
呂不韋の取り巻きについても晋人(韓・魏・趙)の出身者は秦から追放、秦の出身者で600石以上の給与を得ているものは爵位を奪い、蜀へ強制移住させていますが、500石以下の部下は爵位はそのままで強制移住もさせていません。
これは秦王嬴政が、呂不韋の影響力と部下の報復を恐れて寛大な処置をしたとも取れますが、かなりの温情措置であり、しかも密かに葬ったのなら、墓も不明という事になり実は呂不韋は生きていて、秦を出ていく条件で秦王と手打ちをしたとも考える事が出来ます。
なので、呂不韋が死んでませんでした!というオチもそこまで荒唐無稽とは言えません、事実とは思いませんが・・
キングダム休載SP大予想「キングメーカー呂不韋、二人目の子楚を劉邦に定める」
呂不韋は、元々、秦の公子で本国から忘れられた存在の子楚を奇貨(珍宝)居くべしで囲い、千金を散じて政治運動をし子楚を王太子の地位に就けてついには秦王に即位させたキングメーカーでした。
今回は、嫪毐を使って目算を誤り追放の憂き目に遭いましたが、改良を加えて同じような手法を今度も使う事でしょう。
前回は、自分の愛妾を使い破綻しましたが、次は自分の娘を奇貨に嫁がせて婿にして天下を取らせればいい呂不韋は、このように考えて中華全土を放浪して、ついに沛国礁県で奇貨を見つけます。それこそ、いい年をして沛のチンピラの大親分をしていた劉邦です。
キングダム休載SP大予想「呂雉の父は呂不韋である」
史記では、漢の高祖劉邦の后、呂雉の父については呂公としていますが呂不韋との関係は不明です。しかし、中国の歴史家、郭沫若や日本の佐竹靖彦のような一部の研究者は、呂公は呂不韋の一族であると考えているようです。
郭沫若説では、呂公は単父の名士で、ここは、呂不韋が封じられた河南洛陽の十万戸と同様に三川郡に属していたとし同じ呂氏である呂不韋と同じ場所から出ている事を同族の根拠としています。
呂公は、呂雉の父でありながら記述は少なく、単父では名士で大金持ち、人相見の達人で劉邦の人相に王者の相を感じて娘の呂雉を与えたとされます。ただ、史記には呂公と呂不韋に血縁があるとは書いていないので、推測に過ぎない話ではありますが、、
キングダムとしては、呂不韋と呂公に血縁があるを一歩進め、呂公とは呂不韋が名前を変えたものであるとしたいのではないでしょうか?
そして、呂雉は呂不韋晩年の娘という事にすれば、お膳立ては急速に整ってきます。呂不韋は人望はあってもカネがない劉邦を子楚のように支援し、天下統一に向けて前進させる役割を担うのです。
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