人には得意不得意があります。稀に万能の人というのも存在しますが、全ての人にそれを求めてはならず、自分の強み弱みを理解して育てていくのが重要です。
ちょっと話がそれそうになりましたが、今回は筆者の一押し武将・曹真の有能さ……つまり「強み」はどこなのか、を紹介してみたいと思います。曹真のどの辺りが有能であったのか、あくまで筆者の観点で申し訳ないのですが……今回もたっぷりと語らせて頂きます。
「武勇」か?
曹真は曹丕らと共に曹操に育てられました。狩猟で馬上から虎を射たことで、曹操から直属の部隊「虎豹騎」の隊長として率いさせられたことは有名です。
これは曹真の武勇の有能さを表したエピソードですが、筆者は曹真の有能さは武勇だけではないと思います。このことを念頭に置きつつ、次に行きましょう。
三国志演義とは違うぜ!
ここで少し三国志演義の話も交えていきましょう。三国志演義の曹真は諸葛亮、司馬懿の引き立て役であり、かなりの無能な人物として描かれています。
しかし実際には、曹真は第一次北伐の際には趙雲らの軍勢を撃退、天水他三郡を奪取、そして諸葛亮の再北伐を予見して陳倉に軍を置いて翌年の防衛に成功するなど、諸葛亮とのやり合いに勝利しているほどです。このことから、正史の曹真は諸葛亮に肉薄するほどの統率力があったと言えるでしょう。
攻め手は苦手だったのか?
その一方で、蜀に攻め込んだ時には成果を挙げることは敵いませんでした。このことから曹真は攻め手は苦手と言われることもありますが、この時の撤退は秋の長雨によって補給が上手くいかなかったためであり、敗北したというよりは撤退、被害を甚大にする前に「上手に引いた」と言うこともできます。つまり曹真は状況を上手く見てまとめられるだけの力があったと思うのです。
鎮圧面でも
因みに曹真は220年に起こった張進の反乱に配下を派遣して平定するなど、鎮圧の手際も中々です。これより以前にも曹操の平定に同行して出世するなど、手柄も挙げています。なので決して守りだけの人ではありません。
では曹真の強み、有能さはどこなのか?
いよいよ筆者の真意に迫って頂きましょう。
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