2020年12月11日に封切の『新解釈・三國志』kawausoは上映初日に観に行きました。はたして、爆笑必死の『新解釈・三國志』とは、どんな内容だったのか。三国志ライターを勤めて丸六年のkawausoがズバリと切っていきますよ。
※こちらの記事は映画『新解釈・三國志』のネタバレが多量に含まれますのでご注意!
この記事の目次
新解釈・三國志ズバリどうでしょう?
さて、kawausoとか言う得体が知れないオッサンの長い映画批評なんか聞いてらんねーよという、せっかちな読者の皆さんの為に、ここで新解釈・三國志をズバリ説明します。
1 | 劉備は酒乱なだけでラスト以外やる気を見せない |
2 | 関羽と張飛の見せ場は虎牢関とラストの数分だけ |
3 | 貂蝉のダンスは面白い。呂布はバカだがカッコイイ |
4 | 黄巾賊と董卓の話はアッサリ片付けられる |
5 | 孔明はヨメの助言が無いと役に立たない |
6 | 周瑜は短気と言うより暑苦しいバカ |
7 | 曹操軍、兵士の腹踊りで疫病に感染 |
8 | 疫病を恐れ、劉備、関羽、張飛は帰る |
9 | 東南の風は吹くが周瑜も黄蓋も勝利に絡まず |
10 | 牛肉の脂身が長江に流れ出し曹操の大船団を焼く |
大体、以下の10のポイントを抑えておけば、映画を見た人とでも、ふわっとした会話は可能ですが、もっと詳しく知りたい人はもう少しお付き合い下さい。
桃園の誓いは梅園で
映画の冒頭、城壁に囲まれた中国の街が映し出されます。おそらくは、劉備の故郷の幽州涿郡涿県でしょう。そこで関羽(橋本さとし)と張飛(高橋努)に挟まれた大泉洋演じる劉備が、引きずられるようにして桃園の会場に引きずられます。
劉備は、昨日酒に酔って黄巾賊を討伐すると調子がよい事を言い、俺達と義兄弟の契りを結んだと関羽と張飛は言いますが、劉備は俺は何も覚えていないので無効と言い張ります。
結局、劉備の主張は通らず、桃園ならぬ梅園で桃園の誓いが読み上げられますが、劉備は誓いの言葉を言わなかったりして、最後まで無駄な抵抗をしていました。
たった1人の黄巾賊と口喧嘩
関羽と張飛を部下にした劉備の下には数百人の義勇兵が集まり、そのまま黄巾賊の砦に進軍します。砦にいたのは、山田孝之扮する黄巾兵ですが、たった1人です。
その黄巾兵は、たった1人しかいないのに、劉備軍に立ち去れだの出直せだの、劉備の顔を見て貧相で天下が獲れるような顔じゃないと批判し、顔の黄金比などを延々と語ります。
最初は、黄巾男と口論していた劉備ですが、段々面倒くさくなり、結局、関羽、張飛と義勇兵を突入させて黄巾賊の陣を陥落させました。実際に砦が陥落したシーンはないのですが、次には虎牢関の戦いに移行するので、多分、砦が落ちたんでしょう。
関連記事:新解釈・三國志で山田孝之が演じた黄巾賊は実にいい加減な集団だった
虎牢関の戦い劉備の見せ場なし
次のシーンは、蘇我教授による三国志ナビが入り、黄巾賊の消滅後、董卓が台頭して幼い帝を操っているという説明が入り、舞台は虎牢関に移動します。
虎牢関での圧巻は、城田優演じる呂布でしょう。ガタイがよくて彫りの深い顔が漢族と異民族の混血という呂布のイメージにマッチしていました。強さも健在で、突撃してきた反董卓連合軍の将兵を方天画戟の一振りで吹き飛ばし、関羽と張飛との戦いでも、両者を圧倒していました。
ちなみに三国志演義では、劉備、関羽、張飛vs呂布の戦いになりますが、新解釈では劉備がお腹痛いと仮病を使い参加してないです。この映画では貴重なアクションシーンで、見ごたえはあるのですが、いかんせん、呂布も関羽も張飛も騎乗での戦いが出来るほど馬に慣れていないらしく、途中から徒歩での戦闘になってしまったのが惜しいところでした。
ここで初めて小栗旬の曹操と阿部進之助演じる夏侯惇が登場しますが、曹操は劉備が病気で戦場に出ていないと聞いて、「ゆるいな劉備軍」と驚いて終わりです。
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