こちらは2ページ目になります。1ページ目から読む場合は、以下の緑ボタンからお願いします。
この記事の目次
爆笑、貂蝉の舞
虎牢関の戦いは決着がつかず、佐藤二朗演じる威厳が無い董卓は、悪逆にも洛陽を焼き払い長安に遷都していきます。一方で、寄せ集めの反董卓連合軍でも袁紹と袁術の間で主導権争いが起きて空中分解。それぞれが自分の領土に帰り、他国を攻めたり、攻められたりする群雄割拠の時代に入ります。
なんとか董卓を滅ぼして漢を救いたいと考える劉備と関羽と張飛はドスケベで共通点がある董卓と呂布を美女を使って骨抜きにし同士討ちさせようと考えます。
そして、自らイケメンと称する岩田剛典が演じる趙雲に美女を探してくるように命じますが、趙雲が連れて来たのは、渡辺直美扮する現在の感覚ではどう見ても絶世の美女とまでは言えない貂蝉でした。
「いやいや悪いけど、どうみてもこれ董卓と呂布を骨抜きに出来ないでしょ?」
と人選に難色を示す劉備ですが、ここで関羽が、この貂蝉は三国志の時代の美の基準では絶世の美女で時代考証的にOKと言い出し、劉備も丸め込まれます。
さて、貂蝉を引き連れて長安まで董卓に詫びを入れにいく劉備一行ですが、関羽の言った通り、董卓も呂布も貂蝉のセクシービームを受けて、一瞬で恋に落ちてしまいました。
後は、三国志演義の通り貂蝉は董卓に呂布が私を狙っていると言い、呂布には董卓が私を手放さないと言って、両者の対立を煽り董卓は呂布に殺されてしまうのです。そのシーンがあるわけではなく、音声だけのナレ死ですが…
関連記事:呂布が愛した人妻って?貂蝉のモデルとなった正史三国志の侍女とは?
関連記事:【新解釈・三國志】渡辺直美の貂蝉は適役なの?ヒントは民間伝承にあった
貂蝉の中の人が可哀想
この貂蝉、最期は呂布に殺されるのですが、その前に渡辺直美の皮を脱いで、広瀬すずが正体を現します。しかし、この時代の価値観では広瀬すずはブスになってしまうので、呂布に「近寄るな化物」とひどい事を言われ斬り捨てられてしまうのです。
広瀬すずはシークレットゲストだったようですが、この扱いはなかなか可哀想でした。
三顧の礼ならぬ秒速スカウト
さて、董卓の死後、中国では曹操と袁紹が勢力を伸ばし、長江の南では孫策が勢力を拡大していきました。華北の戦いでは曹操が袁紹を撃破して覇権を握ります。
こうして天下の覇権は定まりつつありましたが、劉備は荊州でうだつがあがらない毎日を送っていました。ここで場面は、後に軍師となる孔明の庵に向かう劉備と関羽と張飛に切り替わります。
三国志演義では、劉備が一番熱心であり、関羽と張飛はしぶしぶついていく扱いですが、『新解釈・三國志』では逆に、劉備に全くやる気がありません。
関羽は諸葛孔明は気難しい人物だが、天才には違いないので失礼のないように、断られても、最低3回は庵を尋ねるべきだと三顧の礼のネタばらしをしますが、劉備は長距離歩いてフットがスティックなのに、こんな事あと三回もすんの?と泣き言ばかりです。
やがて孔明の庵に辿り着き、バイトの下僕に孔明先生は御在宅かと聞くと下僕は、「今、昼寝中です」と答えます。すると劉備は「じゃあ、俺達用事があるから起こしてきて」と上から目線で下僕に命令し、関羽と張飛に止められます。
さっき説明したでしょ!孔明は昼寝している振りをして、我々を試しているんです。ここは、潔く引き下がり英雄の度量を見せましょう。
関羽にたしなめられる劉備ですが、下僕のいかにもバイトという投げやりな態度が気に入らないらしく、突っかかっていこうとして関・張に止められます。そんな時、庵の中から走ってやってきたのがムロツヨシ演じる諸葛孔明です。
孔明はテンション高く、いかに自分が有能かを劉備にPRし、
「私を雇う方がお得!宴会とかもすごく盛り上げるし、今すぐ雇って!秒で雇って!」と白羽扇を振りつつ変なダンスを踊るのでした。
関連記事:諸葛亮は新解釈・三國志のような恐妻家だったの?黄月英は本当に怖い?
関連記事:司馬懿は恐妻家?それとも愛妻家?司馬懿の奥さんはどんな人?
関連記事:『新解釈・三國志』三顧の礼に秒速でOKと応える孔明は実話だった!
趙雲の活躍と麋夫人の死
劉備が孔明を軍師にして間もなく、曹操率いる魏の大軍が劉備が居候している荊州を飲み込み、劉備、関羽、張飛、孔明は江夏に落ち延びます。
この中で趙雲は、劉備の奥方である麋夫人と劉備の息子の阿斗を守り、圧倒的な大軍である魏軍の中で奮戦していました。でも、新解釈・三國志の趙雲は、強い事は強いのですが、必要がない事までベラベラ喋り、阿斗が劉備の後継者である事までバラしてしまいます。
麋夫人はキレて「なにいらん事までベラベラ喋ってんだよてめー!」と趙雲に悪態をつくと、もう駄目だと絶望し阿斗を趙雲に託したまま井戸に身を投げて死んでしまいました。
延々と自己紹介をしていて、ようやく麋夫人が井戸に身を投げた事を知り、驚き悲しむ趙雲ですが、もうどうしようもなく、阿斗を胸に抱いて魏兵をワイヤーアクションで蹴散らして劉備の下に無事帰還します。
このシーンは冷静に見直すと、あっさり絶望して井戸に身を投げる麋夫人がシュールで怖いのでレンタルが開始されたら見返してみたいと思います。
関連記事:長坂の戦いとはどんな戦いだったの?
関連記事:【新解釈・三國志】趙雲はイケメンでモテる事を自慢する変な人だったの?
【次のページに続きます】