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曹操が断ったクーデター?合肥侯擁立事件とは?

2021年2月14日


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合肥侯擁立事件とは?(1P目)

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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クーデターの失敗

長安(俯瞰で見た漢の時代の大都市)

 

王芬や許攸が立てた計画は、霊帝が故郷の河間郡に巡幸する為に洛陽を離れた隙に、合肥侯を擁立して洛陽を占拠するというものでした。

 

黒山賊

 

王芬等は、クーデターの兵力を得る為に霊帝に対し、黒山賊(こくざんぞく)を討伐するので兵力を与えて下さいと上奏します。霊帝は許可を出し王芬等は朝廷の兵力を手中に収めました。

 

赤い光が天を二分する異常気象が発生し行幸を中止した霊帝

 

こうして、霊帝巡幸の行列は河間に向かうのですが、出発して間もなく赤い光が天を東西に分ける異常気象が起きます。

 

史官は「これは天下が真っ二つに割れるという凶事です」と霊帝に進言したので急遽(きゅうきょ)、巡幸は中止になり、同時に黒山賊征伐も中止され、王芬は兵力を返さざるを得なくなります。

 

クーデターがバレたと勘違いして自殺する王芬

 

こうして、王芬には朝廷から出頭命令が出たので計画が露見したと知った王芬は自殺。許攸は追及を免れる為に、袁紹(えんしょう)の下に身を寄せ、そのまま軍師となりました。

 

司馬懿の墓

 

ちなみに皇帝が洛陽を留守にした間に洛陽を乗っ取るという手法は、司馬懿(しばい)が曹爽を追い落とした高平陵(こうへいりょう)の変と同じです。

 

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最後まで正体不明な合肥侯

 

もちろん擁立された合肥侯も処分されたでしょうが、どんな処分が下されたのか?

 

そもそも、合肥侯が誰だったかについては、記録が無く分からないそうです。そして、新しい合肥侯が立つ事もなくその後の合肥に侯が出現する事はありませんでした。これは、霊帝が事態を重く見て合肥侯そのものを置かなくなったのかも知れません。

 

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三国志ライターkawausoの独り言

kawauso 三国志

 

未遂に終わったクーデターですが、その後クーデターに関与した許攸が逃げ込んだ袁紹は、袁術(えんじゅつ)と共に宦官皆殺しにして、結果として王芬や陳逸、周旌の念願を叶える形になります。中常侍もなかなか執念深いですが、清流派官僚の復讐心もしぶといものですね。

 

参考文献:正史三国志

 

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合肥侯擁立事件

 

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kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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