曹仁の武勇は張遼をも凌ぐ!曹魏の一族に迫る

2021年11月23日


 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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樊城の戦いと曹仁

関羽に降伏する于禁

 

そして曹仁と言えば、やはり樊城の戦い。この時に樊城は漢水の氾濫で水没、ホウ徳は討ち死、頼みの援軍の于禁(うきん)もその余波で壊滅。残された兵力は寡兵、四方八方を敵が包囲というもうどうしようもない状況に追い込まれます。

 

城を守り抜く満寵

 

流石に曹仁も心が折れかけますが、ここで満寵がまだ戦えると進言、曹仁もこの意見を支持し、こんな状況下でも樊城を守り続けます。こんな状況でどうして落城していないんだ……とも言える状態にも関わらず、曹仁はこんな状況であっても軍規に乱れは出さず、残された兵士たちを鼓舞して見事関羽から樊城を防衛しました。

 

関羽を捕縛する馬忠

 

そしてこの樊城を攻めあぐねたことが関羽の死に、そして蜀の斜陽に繋がったのはいうまでもありません。

 

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関羽

 

 

曹仁の活躍

曹仁

 

前半生こそ猛将、としてのイメージが強い曹仁ですが、周瑜、関羽との戦いが防衛線であったことが現在の彼のイメージ付けとなり、寧ろ守将としてのイメージを強くしています。また周瑜との戦い、関羽との戦いでの共通点として、相手の兵力は曹仁より多いことが挙げられます。

 

曹仁

 

しかしそんな状況下でも対周瑜では善戦し、対関羽においては尚も悲惨な状況でありながら粘り強く、辛抱強く戦ってからの勝利を手に入れました。そんなこんなもあって、「傳子」にでは「曹仁の武勇は『あの』張遼をも凌ぐ」とまで絶賛されています。

 

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それでいて尚

朱桓(しゅかん)

 

ただ曹仁は最後の戦いとも言える濡須(じゅしゅ)の戦いにおいて、敵将の朱桓(しゅかん)に撤退にまで追い込まれてしまいました。しかしこの黒星、個人的に筆者の中で曹仁が好きになる要素の一つとなっています。

 

数々の戦で功績をあげる朱桓

 

曹仁は間違いなく名将であり、歴戦の将軍でもあります。しかし朱桓との戦いのように、負けがなかった訳ではありません。逆に言えば、曹仁は天上人ではなく、人なのです。敗北したからこそ、曹仁は人として見ることができて、ある意味身近で、そして十分に活躍をしている。個人的に最後の敗北があったからこそ、曹仁は更に魅力的になっていると、筆者はそう思いました。

 

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濡須口の戦い特集バナー

 

三国志ライター センのひとりごと

三国志ライター セン

 

曹仁と張遼に関しては、どっちが強くてどっちが優れていて、という話では最早ないように思えます。両方とも魏のために、比べられないレベルで貢献し、活躍しました。ただ敢えて、張遼だけでなく、曹仁もまたもっと評価されて良い人物。

 

センさんが三国志沼にドボン b

 

そう思いつつ、今日も三国志沼からお届けいたしました……どぼん!

 

参考文献:魏書曹仁伝 呉書周瑜伝 傳子

 

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セン

両親の持っていた横山光輝の「三国志」から三国志に興味を持ち、 そこから正史を読み漁ってその前後の年代も読むようになっていく。 中国歴史だけでなく日本史、世界史も好き。 神話も好きでインド神話とメソポタミア神話から古代シュメール人の生活にも興味が出てきた。 好きな歴史人物: 張遼、龐統、司馬徽、立花道雪、その他にもたくさん 何か一言: 歴史は食事、神話はおやつ、文字は飲み物

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