羅貫中は女性嫌い!祝融夫人はその証拠!?

2022年8月3日


 

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羅貫中は女性嫌い

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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儒教の教え

孔子と儒教

 

ここで当時の儒教の教えをご紹介します。儒教には「三従七去(さんじゅうしちきょ)」という教えがあります。三従は女性が従うべき三つのもの、幼い頃は父親、嫁げば夫、老いては子に従うという教えです。

 

対して七去とは夫に離縁される女性の教えといいますか、嫉妬深い、夫の親を敬わない、子供がない、貞節さに欠ける、病気、窃盗癖を持つ、弁が経ちすぎる……こういう女性は夫が離縁しても仕方ないぞ、という教えです。現代から見るととんでもないものもありますが、当時としてはこういう価値観だったのです。

 

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当時の女性

ポイント解説をするセン様

 

この教えに従うとなると、貞節で慎み深く、夫の親類を大事にする女性が女性としての理想であった、というか、そうであれ、と教えられていた、というのが一般的だったでしょう。そして羅貫中先生自体も、その思想であったことでしょう。

 

王異

 

このため三国志平話では呂布の妻であった貂蝉は不貞を犯さないために他人とされ、馬超と戦った王異(おうい)の出番はだいぶカットされる方向になったとなれば納得もできるかと思います。

 

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三国志平話

 

 

祝融夫人は?

はてなマークな劉備と袁術

 

では祝融夫人は?というので、思い出して欲しいのが南蛮と言う場所は三国志演義ではかなり未開の地です。そして慣習に倣っている呼び名で祝融夫人は呼ばれていません。

 

つまり、言い方は悪いですが未開の地の異民族、の象徴として祝融夫人は登場したのではないかと思うのです。男勝りで武将たちすら手玉に取る、現代から見るとカッコいい女性ですが、もしかしたら当時としては

 

「女性としてみっともない」なんて役所だったのかも……なんて思うと、歴史の妙、を感じてしまいますね。

 

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三国志ライター センのひとりごと

三国志ライター セン

 

もっと言ってしまうと、祝融夫人は最後は諸葛亮に捕まって臣従しますからね。言い方が悪いですが、結局は南蛮は諸葛亮の活躍の場所なのです。

 

三国志演義_書類

 

とは言っても、時代が過ぎれば祝融夫人は三国志演義では珍しい女性武将、男顔負けの強さで戦い、勇ましいけれど夫の孟獲をとても愛している女性……という風に描かれたりもします。これもまた歴史の面白さ、と考える筆者でした。

 

センさんが三国志沼にドボン b

 

どぼーん。

 

参考文献:三国志演義

 

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セン

両親の持っていた横山光輝の「三国志」から三国志に興味を持ち、 そこから正史を読み漁ってその前後の年代も読むようになっていく。 中国歴史だけでなく日本史、世界史も好き。 神話も好きでインド神話とメソポタミア神話から古代シュメール人の生活にも興味が出てきた。 好きな歴史人物: 張遼、龐統、司馬徽、立花道雪、その他にもたくさん 何か一言: 歴史は食事、神話はおやつ、文字は飲み物

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