羅貫中は女性嫌い!祝融夫人はその証拠!?

2022年8月3日


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三国志演義の作家 羅貫中

 

さてさて今回はタイトルからして羅貫中(らかんちゅう)先生に喧嘩を打っているような感じになってしまいましたが、決して羅貫中先生が女性の敵である!なんていうお話ではありませんので、そこだけはお断りを入れておきましょう。

 

祝融

 

そして今回お話として出てくるのは南蛮孟獲(もうかく)の妻である祝融夫人(しゅくゆうふじん)三国志演義(さんごくしえんぎ)では珍しい戦う女性ですが、実はこれこそ羅貫中の罠だった。この一件について、一つずつご紹介していきますね。

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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んんん?

孟獲とラブラブな祝融

 

さて祝融夫人は南蛮王・孟獲の妻。とは言えこの方は三国志演義で登場する人物であることはまず言っておかなければいけないことでしょう。

 

孔明君のジャングル探検

 

諸葛亮(しょかつりょう)の南蛮平定で戦う孟獲の妻は、古代の神様である「祝融」の末裔であり、自らも祝融と名乗っています。このため周囲の南蛮兵たちも彼女を祝融夫人、と呼んでいます。あれあれ?これはちょっと不思議だぞ?

 

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ちょっとふしぎ

呉夫人

 

さて主出して欲しいのですが、この時代は女性は一般的には家の名で呼ばれます。()夫人とか、(えん)夫人とかがそうですね。皇后になるとそこに皇后という役職名が付いて、例えば曹操(そうそう)の娘の曹節(そうせつ)などは曹皇后(そうこうごう)と呼ばれました。

 

このためかどうかは分かりませんが、かなりの地位の女性でも本名が分からない人は多くいます。なので祝融夫人ってだいぶ不思議な呼び方なのですが……これも後々。

 

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南蛮平定はじまるよ

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さあ諸葛亮の南蛮平定(なんばんへいてい)です。孟獲は何度も諸葛亮と戦いますが、その度に捕まっては解放されるの繰り返しです。これはかなりの屈辱、もう二度と(※五回目)繰り返したくはありません。

 

蜀軍をボコボコにする祝融

 

しかしどうしたものか……そこで出てくるのが祝融夫人。彼女は自ら出陣、魏延(ぎえん)趙雲(ちょううん)を退却に追い込み、馬忠(ばちゅう)らを一騎討ちで破って捕まえてしまいます。

 

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羅貫中先生やるじゃない!

貂蝉と呂布

 

正に男性の猛将たち顔負けの武勇、これは三国志演義でも珍しいことです。三国志演義では董卓(とうたく)呂布(りょふ)を手玉に取る貂蝉(ちょうせん)という存在もいますが、実際に戦って勝利するような女性は出てきません。これは間違いなく、長期連載において新しいキャラクターを出してのテコ入れと言えるでしょう!

 

羅貫中先生もやっぱりカッコいい女性を描いてみたかったんですね!?……というのはちょっと早計。実は祝融夫人は、南蛮平定だからこそ出てきた戦う女性なのです。

 

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両親の持っていた横山光輝の「三国志」から三国志に興味を持ち、 そこから正史を読み漁ってその前後の年代も読むようになっていく。 中国歴史だけでなく日本史、世界史も好き。 神話も好きでインド神話とメソポタミア神話から古代シュメール人の生活にも興味が出てきた。 好きな歴史人物: 張遼、龐統、司馬徽、立花道雪、その他にもたくさん 何か一言: 歴史は食事、神話はおやつ、文字は飲み物

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