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三国時代に織田軍がキターー!秀吉が光秀が官兵衛が中原を荒らしに荒らす架空戦記

2023年6月30日


 

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晋王朝を作った司馬炎

 

 

すっかり日本でも有名な三国時代さんごくじだい。しかし三国志さんごくしファンにとって、ひとつ、史実の展開には悩ましい点がありますよね。そうなのです、「天下統一てんかとういつが達成された!」というカタルシスが、ないのです!

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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三国時代が終わっても中国「統一」はずいぶん後のハナシ?

劉備

 

劉備りゅうび曹操そうそう孫権そんけんも、天下統一てんかとういつを果たせず亡くなってしまいます。

 

三国志を統一した司馬炎

 

そしてしょくのいずれでもない、しん司馬炎しばえんによって、中国統一は果たされます。しかもそのしんも、けっきょくは長続きしないのです。

 

病で亡くなる司馬炎

 

中国が安定した統一王朝を手に入れるまでは、三国志さんごくしの時代からさらに300年以上も経過した、ずいとうの時代を待たねばなりません!

 

三国時代の弓兵(兵士)

 

「決着が着かないところ、そこがいい!」という意見もあるでしょう。でも、せっかくの三国志さんごくし、やはり中国統一で締めてほしい、と思いませんか?

 

そこで、今回は大胆なイフ世界いふせかいを考察してみたいと思います。

 

織田信長

 

 

後世の日本に登場した「天下統一てんかとういつ」請負人、織田信長おだのぶながとその軍団に、ぜひ三国時代さんごくじだいタイムスリップたいむすりっぷしてもらい、「この乱世らんせを終わらせてください!」と頼んでみましょう!

 

馬に乗って戦う若き織田信長

 

 

さてはて、織田軍おだぐんがまるっと三国時代さんごくじだいタイムスリップたいむすりっぷ乱入してきたら、どうなるのか?

 

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一進一退を繰り返す三国抗争のど真ん中に、織田軍が、キターー!!

司馬師と司馬懿

 

時は西暦せいれき220年代後半。群雄割拠ぐんゆうかっきょの続いていた中国大陸の混乱は、しょくの三国にまで生き残りが絞り込まれておりました。この「三国」になってから、一進一退、うだうだといつまでも天下統一てんかとういつ事業が進まなくなります。

 

三国志 兵糧攻め 村人

 

劉備りゅうび曹操そうそうも既に世を去り、諸葛亮孔明しょかつりょうこうめいにも年齢による衰えが目立ち始めていたこの時期、なかなか見えない中国統一事業に民衆が疲れていたところ。

 

魔王・織田信長

 

織田軍おだぐんが、やってきました!再充実期の彼らのところに、神仏のしわざか悪魔のしわざか、「もっと広い中国大陸で活躍してみないか」という誘いがかかり、それにまるっと全員が乗ったようです。

 

鼓膜が破れる程声がデカい織田信長

 

なにせ、信長のぶながの立場からすれば、この世界であれば、もはや足利家あしかがけへの遠慮だとか、京都朝廷きょうとちょうていとの調整などといった足枷がありません。思う存分、軍事の才能を発揮できます。

 

部下を競争させる織田信長

 

そして最充実期の織田軍おだぐんといえば、羽柴秀吉はしばひでよしがいます、柴田勝家しばたかついえがいます、明智光秀あけちみつひでがいて、丹羽長秀にわながひでがいて、滝川一益たきがわいちますがいます。これは強力すぎる軍団です!

 

 

なんと!この世界でも「本能寺の変」は起こる!その理由は・・・

経済政策が得意な織田信長

 

三国時代さんごくじだいに乱入してきた信長のぶながが、目をつけるのは、いきなりの攻略でしょう。

 

魏の皇帝になる曹丕

 

中原を支配しながら、がどうしても天下統一事業てんかとういつじぎょうをごりごりと勧められなかったのは、の中にもさまざまな勢力や豪族たちが独立自尊どくりつじそん気運きうんで割拠していて、「としての全体のまとまり」を出すことが、なかなか難しかったから、と言われております。

 

戦国時代の合戦シーン(兵士モブ用)

 

しかし、中国ちゅうごく社会に対するしがらみが何もない信長のぶなが。そんなを切り取ることが可能とみるでしょう。の各所領に攻め込み、有力豪族を各個撃破してはどんどん処刑し、その土地を家臣団に気前よく分け与え、またたくまにの勢力を乗っ取ってしまうでしょう。しかし織田軍おだぐんには弱点があります。

 

本能寺の変の織田信長

 

日本史にほんしの史実でも問題になった、信長のぶながの独裁力に対する部下からの反乱のリスクです。つまり、中国ちゅうごくにやってきた織田軍おだぐんの中でも、本能寺ほんのうじの変は起こるのか?おそらく、起こるでしょう。

 

織田信長に蹴られる明智光秀

 

なぜかと言えば、この世界にも明智光秀あけちみつひでがいて、二人の主従間には日本史にほんしと同じように亀裂が入っていると予想できる点と、もうひとつ、この「未来からの乱入者」織田信長おだのぶながが支配力を伸ばしていくことを面白く思わない、三国時代さんごくじだい最大級の陰謀名人が、この時代に生きているからです。司馬懿仲達しばいちゅうたつです!

 

真の戦いは司馬懿VS秀吉の間で勃発する!

北方謙三 ハードボイルドな司馬懿

 

このまま魏王朝ぎおうちょうが続いてくれさえすれば、曹家そうけの力を少しずつ弱体化させていき、自分の子孫に天下を取られることができる司馬懿しばい。なんとか、この厄介な外国人、織田信長おだのぶながの抹殺をもくろむでしょう。

 

織田信長に恨みを持つ明智光秀

 

そんな司馬懿しばいが、明智光秀あけちみつひでの存在に目をつけます。中国ちゅうごく版の本能寺ほんのうじの変は、司馬懿しばいが黒幕となって光秀みつひでを操る形で、実行されることでしょう。この反乱で信長のぶながは死に、織田家おだけの血筋も壊滅的に叩かれてしまうでしょう。

 

忙しくて過労で倒れる明智光秀

 

そして司馬懿しばいのこと、抜かりなく、すべての罪を光秀みつひでに着せ光秀みつひでも抹殺し、曹家そうけでも織田家おだけでもなく、自分の一族がまんまと中国ちゅうごくの覇権を握るよう仕向けることでしょう。ですが!

 

豊臣秀吉に仕える仙石権兵衛秀久

 

ここで司馬懿しばいに強敵が出現します。織田家おだけの後継者は自分だ、と主張する筈の秀吉ひでよしです。そういうわけで、中国ちゅうごく統一を巡る最終決戦は、なんと、曹一族そういちぞくでも孫一族そんいちぞくでも、もちろん劉禅りゅうぜんでもなければ、織田家おだけですらない二人、司馬懿しばいVS秀吉ひでよしの、天下分け目の対決で決まりそうです!

 

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まとめ:このシナリオで圧倒的有利なのは秀吉!

日本の戦国時代の弓兵(兵士)

 

このシナリオはどうなるのか?司馬懿しばい秀吉ひでよしの抗争によって、中国大陸ちゅうごくたいりくはさらに混乱するのか?いや、そうとも言えません。考えてみれば、この時の秀吉の手元には、黒田官兵衛がいます。加藤清正や蒲生氏郷もいます。内政をがっつり支える石田三成も元気です。

 

長い槍が得意な前田利家

 

さらに、司馬懿のような陰謀家が相手となれば、マジメな前田利家が早々に秀吉と組むかもしれず。圧倒的な人材層!さすがに司馬懿も勝てません。

 

戦にめっぽう強い柴田勝家

 

秀吉に付き従わない柴田勝家が、かろうじて呉あるいは蜀に亡命して抵抗してくるかもしれませんが、この人材層を駆使し司馬懿を破った秀吉の前には、勝家を加えたくらいでは、呉であれ蜀であれ、降伏せざるをえないでしょう。

 

明国制圧の野望を抱く豊臣秀吉

 

というわけで、織田軍乱入が起こった三国時代は、圧倒的に秀吉有利!秀吉が中国統一を果たすという、途方もない結果になりそうです。

 

三国志ライターYASHIROの独り言

三国志ライター YASHIRO

 

しかもこの世界には、もうひとつ、決定的に秀吉に有利な点があります。

 

 

徳川家康の馬印と徳川家康

タイムスリップしてきたのは「織田軍」というまとまりなので、徳川家康がいないのです!

 

三国志を楽しく語るライターYASHIRO様

 

はてさて、この途方もない架空戦記。秀吉が隋や唐よりも300年早く中国を統一できる、という結果になりましたが、はい、たしかに、多分に私自身の夢と希望が入ったシナリオになっております。皆様なら、どんな展開を予想しますでしょうか?

 

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YASHIRO

とにかく小説を読むのが好き。吉川英治の三国志と、司馬遼太郎の戦国・幕末明治ものと、シュテファン・ツヴァイクの作品を読み耽っているうちに、青春を終えておりました。史実とフィクションのバランスが取れた歴史小説が一番の好みです。 好きな歴史人物: タレーラン(ナポレオンの外務大臣) 何か一言: 中国史だけでなく、広く世界史一般が好きなので、大きな世界史の流れの中での三国時代の魅力をわかりやすく、伝えていきたいと思います

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