もし暴君に堕ちる直前の孫権が、現代精神医学のアドバイスを受けていたら三国志はどうなる?

2026年3月21日


 

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孫策が亡くなり呉を継ぐ若き孫権

 

孫権ファンの方も、孫権ファンではないけれど、もう少し彼のことを知りたいという方も、お待たせしました!

 

宴が生き甲斐 孫権

 

今回は、史実の孫権が本来持っていたポテンシャルを最大限に生かし、さらに活躍できる「イフ展開」をがっつり考えてみたいと思います。

 

劉備と同盟を組む孫権

 

とはいえ、そもそも孫権は「無能な三番手」どころか、曹操・劉備のライバルとして何度も鋭い戦略眼と政治手腕を見せた、有能な君主でした。そんな孫権をもっと輝かせる余地はどこにあるのでしょうか?

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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晩年の暴君化は精神的疲労が原因だった?と仮定してみる

正史三国志_書類

 

ここではフィクション色の強い『三国志演義』から離れ、より史実に近いとされる陳寿『正史三国志』の孫権像に注目してみましょう。

 

三国志 孫権に対して忠誠心高すぎな孫瑜

 

演義での孫権は、どうしても「第三の勢力の長」であり、物語上の脇役のように扱われがちでしたが、正史の孫権は名君と評価されており、部下からも深く信頼され、曹操にも一目置かれる存在でした。ただし、史実の孫権には大きな問題があります。

 

酒癖が悪い孫権

 

それは、晩年になってからの「暴君化」です。

 

後継者争いを放置する孫権

 

後継者争い(いわゆる二宮事件)がこじれた結果、孫権は疑心暗鬼に陥り、長年の忠臣を遠ざけたり、場合によっては粛清してしまったりと、国の衰退につながるほどの混乱を招いてしまいました。

 

孫権に自害を命じられる朱拠

 

それにしても、若き日の名君ぶりと、晩年の暴君化の落差は、どう見てもあまりに極端です。

会見に出たがらない孫権

 

あくまで個人的な見解ですがこれは現代で言えば、鬱状態やストレス障害が進行したケースに似ており、曹操・劉備との長年の死闘や後継者問題の重圧が、孫権の心をむしばんだのではないでしょうか。

 

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二宮の変

 

 

もし孫権が現代的な「早期引退と休養」を選んでいたら?

ポイント解説をするYASHIRO様 ポイント

 

ここで本題のイフ設定です。突飛な発想とは百も承知ながら、もし呉の宮廷に「現代の心療内科」が存在していて、孫権がそこを受診していたら?

 

医者の顔もあるコナン・ドイル

 

医師はこう言うでしょう。「長年のストレスで、性格が変わるほどの病が進行しています。孫権さん、後継者に職務を引き継ぎ、しっかり休んでください。」

 

もし孫権が、後継者争い(二宮事件)が本格化する直前にこの診断を受けたとしたら。

 

「そうか!もう休むべきなのだ!それなら私は潔く引退しよう!」

 

そう決断したかもしれません。こうして現代風の医師に説得された孫権は、暴君になる前に宮廷を離れ、「隠居と旅」の第二の人生に入るわけです。

 

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if三国志

 

 

史実と異なり、ベテラン重臣たちが後継者問題をうまく収める!

はじ三倶楽部 スマホの誤変換でイライラする参加者(はてな)

 

孫権の後半生がこのように変化したら、歴史はどう変わるでしょうか?まず、史実ともっとも大きく異なる点は、「そもそも孫権が暴君化しない」点です。この一点だけで、呉の未来にとっては大きなメリットです!

 

張昭 VS 孫権

 

おそらく、医師の忠告を素直に受け入れた孫権は、重大な決定を自身で抱え込まず、張昭や陸遜といったベテラン重臣に後継者問題を一任することでしょう。

 

「精神的に休養する環境に入るには、信頼できる人に権限や仕事を委譲する」は現代精神医学でも鉄則のアドバイスです!

 

この場合、有能なベテラン重臣たちの談合と根回しで、後継者は自然に孫和に決まり、史実のような泥沼の争いにはならないでしょう。安心した孫権は、わずかな供回りを連れて隠居生活へ!そして心身を癒すため、呉の国内をゆっくり旅し始めます。

 

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孫権

 

 

引退した孫権、太平洋と東南アジアの神秘に触れる!

孫権に気に入られる孫峻

 

ここから、孫権の「第二の人生」が大きく動きます。呉の国内を回るうちに、孫権はふと気づくのです。

 

海上での戦いの孫権

 

「我が呉は、海に開かれた国ではないか。長江を渡れば、そこには別の世界がある。」

 

事実、この時代(三世紀前半)、太平洋と東南アジアには強力な海上勢力が次々と台頭していました。

 

・東南アジアには扶南(カンボジア)という王国が海上交易で栄えていました

・台湾には、高度な航海技術をもったオーストロネシア海洋民が栄えていました

・フィリピンやインドネシアにも、船と海を中心とした諸民族が勃興していました

 

倭と交流を結びたがっていた孫権

 

孫権は「君主時代には見えなかった世界の広がり」に心を動かされ、こうした海洋民族や南方王国を好奇心のままに訪ね歩きます。すると、どの国・どの民族も、「呉の前皇帝が訪ねてきた!」と驚きをもって迎え、歓迎の宴を開き、友好関係を結ぼうとするでしょう。孫権は中国大陸の争いから解放され、南方世界の神秘に触れ、海洋民族と友情を結びながら、穏やかで幸福な晩年を過ごします。

 

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三国志と異民族

 

 

 

 まとめ:孫権の旅が、呉のピンチを救う!

建業を捨てて武昌に首都移転する孫皓

 

このイフ展開には、さらに重要な「未来への影響」があります。史実では、孫権の死後しばらくして、魏を継いだ「晋」が大水軍で南下し、呉は滅亡してしまいました。

 

しかし、もしその際、

 

・太平洋の海洋民

・東南アジアの新興王国

 

などが、孫権とのよしみから、それぞれの水軍を率いて、滅亡の危機にある呉の長江へ、続々と援軍として現れたら?晋の艦隊は大軍とはいえ、所詮は陸戦中心の国が建設した海軍。プロの航海士たちを揃えた南方連合水軍があっけなく撃破してくれるかもしれません!

 

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蜀漢の滅亡

 

 

三国志ライターYASHIROの独り言

三国志ライター YASHIRO

 

すなわち、まさかの「第二次・赤壁の戦い(南方連合版)」=呉の勝利!という結果すら見えてきます。

 

孫権に初代丞相として任命される孫卲(そんしょう)

 

孫権が暴君にならず、旅によって心を救われ、その旅そのものが国を救う外交となる!

 

孫権

 

今回は、そんな夢のあるイフ展開を今回考えてみました。多少都合のよい部分もありますが、私を含めた孫権ファンにとって、「孫権大活躍編」として楽しんでいただければ幸いです!

 

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三国志ライフ

 

 

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YASHIRO

とにかく小説を読むのが好き。吉川英治の三国志と、司馬遼太郎の戦国・幕末明治ものと、シュテファン・ツヴァイクの作品を読み耽っているうちに、青春を終えておりました。史実とフィクションのバランスが取れた歴史小説が一番の好みです。 好きな歴史人物: タレーラン(ナポレオンの外務大臣) 何か一言: 中国史だけでなく、広く世界史一般が好きなので、大きな世界史の流れの中での三国時代の魅力をわかりやすく、伝えていきたいと思います

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