架空戦記
北伐

はじめての三国志

menu

デザイン担当:よりぶりん

三国時代の故事成語『白眉』と『泣いて馬謖を斬る』

この記事の所要時間: 214




馬良(眉白)

兄弟の中で最も秀でた人、あるいはたくさんの中で

最も優れた物のことを『白眉』と言います。

 

この『白眉』の語源になった人物が、蜀の劉備玄徳に仕えた馬良(馬良)です。




馬氏の五常とは?

三国志 夢

 

蜀に、馬氏の5人兄弟がいました。

兄弟全員、字名(あざな)に『常』という字が付くことから『馬氏の五常』とも呼ばれました。

 

馬良の字名は季常と言い、『馬氏の五常』の四男とされています。

劉備が荊州を支配下におくと、弟の馬謖(ばしょく)と共に劉備に取り立てられました。

劉備が益州に移って後も、荊州の留守を預かりました。

諸葛孔明を「尊兄」と呼び、二人は義兄弟の契を結んでいたとされています。




馬良の人生

劉備が眩しい 素晴らしい

 

222年、『夷陵の戦い』として知られる蜀と呉の戦いに従軍、

異民族を呉との戦いに協力させる任を与えられると、馬良はその任をこなし、異民族を蜀に帰伏させることに成功しました。

 

しかしその後、劉備率いる蜀軍は陸遜(りくそん)率いる呉軍に敗北、馬良も戦死してしまいます。

 

三国志演義では、呉軍と対峙する劉備の布陣に疑問を抱き、蜀の都、成都に残っていた孔明の元へ意見を求めるために赴きます。

 

孔明は劉備の布陣の欠陥に気付き、急ぎ馬良を劉備の元に戻らせますが時すでに遅く、蜀軍は大敗を喫してしまいます。

史実とは異なり、馬良は夷陵の戦いでは死なず、後に孔明の南蛮征伐と時期を前後して病死したことになっています。

 

関連記事:陸遜(りくそん)は孫権配下の前は何をしていたの?

関連記事:羌・鮮卑・烏桓だけではない!南の異民族を徹底紹介

関連記事:老将・黄蓋(こうがい)は異民族討伐のプロだった

 

—三国志を彩どる異民族が満載!—

三国志vs異民族 バナー

 

恵まれた才能の持ち主・馬良

2128ee6fb985ffd3d2b047ff9f39c711_m

 

馬良は5人兄弟の中でも最も才覚に恵まれた人物であると言われました。

彼の眉には白髪が混ざっていたことから『白眉』とアダ名され、人々は馬良を称えるのに「馬氏の五常、白眉最も良し」と言ったとされています。

これが故事成語『白眉』の語源です。

 

「馬氏の五常」のうち、氏名や来歴が明らかになっているのは四男の馬良と五男の馬謖だけで、残りの三人の兄弟については歴史的資料が残されていません。

 

弟・馬謖はどうだったの?

馬謖 孔明

 

馬謖もまた、兄の馬良に劣らぬ才覚の持ち主であったようです。

弁舌に優れ、孔明は彼のことを高く評価しましたが、劉備は馬謖を信頼しませんでした。

劉備はその死に当たり孔明に「馬謖は口先だけの男だから重要な職につけてはいけない」と戒めましたが、

彼の死後、孔明は馬謖を自分の幕僚として登用します。

 

基礎知識 馬謖03

 

孔明が第一次北伐の兵を上げた時、彼は馬謖に戦略的要地である街亭(がいてい)の守備を命じます。

孔明は道筋を押さえるよう、馬謖に命じていましたが、自身の才覚に溺れる馬謖はその命令に背き、山頂に布陣してしまいます。

 

基礎知識 馬謖05 孔明

 

結果、馬謖率いる蜀軍は水路を断たれて孤立、惨敗してしまいます。

戦略的要地を失った孔明は、北伐の兵を退かざるをえませんでした。

 

有名な「泣いて馬謖を斬る」

泣いて馬謖を斬る

 

孔明は敗戦の責任を問うため、馬謖を処刑しますが、自分が目を掛けた馬謖を手にかけることに涙したと言います。

 

この故事から、“どんなに優秀な者でも法や規律に従い処断しなければいけない”ことを指す『泣いて馬謖を斬る』と言う故事成語が生まれました。

三国志演義では、孔明は馬謖のためにではなく、劉備の遺言に背いて馬謖を重職に用いたことへの後悔で泣いたとされています。

 

馬謖 孔明

 

兄、馬良はその優秀さを後世に讃えられ、弟の馬謖はその失敗と責任で歴史に名を残してしまいました。

ずいぶん、皮肉なことですよね。

 

関連記事:三国志の故事成語……『苦肉の策』(くにくのさく)

関連記事:まるで蒟蒻問答?(こんにゃくもんどう) 孔明と張飛の知恵くらべ

関連記事:白眼視の元になった竹林の七賢の阮籍、三国時代の故事成語

 

 

耳で聞いて覚える三国志




よく読まれている記事

横浜関帝廟

 

関連記事:横浜中華街の関帝廟はどうやって誕生したの?

 

関帝廟 関羽

 

よく読まれてる記事:関帝廟ガイド~知っておきたい、正しい「基本」の参拝方法

 

 

関羽 神様

 

よく読まれてる記事:なぜ関羽は神様になったのか?……忠義神武霊佑仁勇威顕関聖大帝

 

 

この記事を書いた人:石川克世

石川

 

自己紹介:

三国志にハマったのは、高校時代に吉川英治の小説を読んだことがきっかけでした。
最初のうちは蜀(特に関羽雲長)のファンでしたが、次第に曹操孟徳に入れ込むように。
三国志ばかりではなく、春秋戦国時代に興味を持って海音寺潮五郎の小説『孫子』を読んだり、
兵法書(『孫子』や『六韜』)や諸子百家(老荘の思想)などにも無節操に手を出しました。

 

関連記事

  1. 袁術が天下を統一するためにみんなで考えよう【第2回】
  2. 軍略にも才能を発揮した蒋済(しょうさい)の進言集
  3. 頭がキーン…頭痛に悩んだ曹操、三国志演義は医学的に正しかった?曹…
  4. 姜維は北伐の失敗で衛将軍に降格したのに何で大将軍に復帰出来たの?…
  5. 思わず「やりすぎだろ」と声が出る!脳筋・呂布が袁術にたかる方法が…
  6. 【男の嫉妬は怖すぎる】スーパーエリート袁術 VS スター劉繇(り…
  7. 蜀が好きな皆さんへ!五分で分かる桃園の三兄弟の逸話を紹介
  8. これはキツイ!健康が回復するかで刑罰が決まる保辜(ほこ)

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. これぞジパングの国!武田信玄の金山採掘法と採掘された金の使いみちが気になる!
  2. 十常侍に学ぶ正しい謝罪!真土下座の花道【ビジネス三国志】
  3. 【三国志の民話】世論に逆らうな!曹操の民心掌握術
  4. 松本清張も注目!邪馬台国(やまたいこく)はどこにあったの?
  5. 伍子胥(ごししょ)とはどんな人?復讐の鬼となり、楚を滅亡寸前まで追い詰めた呉の名将【悲劇編】
  6. 呂布VS袁術、東西嘘合戦、勝利するのはどっちだ!

三國志雑学

ピックアップ記事

おすすめ記事

忠義の士・陸遜に迫る!陸遜は呉でクーデターを起こすことはできたの? 【諸葛亮孔明に学ぶ学習方法】夏休みの宿題にも応用できる? 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース14記事【8/1〜8/7】 顧雍(こよう)とはどんな人?孫権から絶大な信頼を得ていた呉の二代目丞相へ抜擢された政治家 劉備は何で蜀を建国しようと思ったの?三国志演義で人気を占める蜀の秘密に迫る 【センゴク】なんで西の覇者・毛利家は織田信長と敵対し続けたの? 【軍師連盟】司馬懿は電光石火の行軍が得意だった? ゾトアオとはどんな人?人間を超越している異民族の首領【後編】

おすすめ記事

  1. 面白いのに何故かアクセスが少ない記事まとめ【2016年総集編】
  2. 【衝撃の事実】ドラゴンブレイドは虚構ではない!二千年前に遭遇していたローマ軍と漢軍
  3. 羅貫中はケアレスミスをしていた?三国志時代の紙の価値
  4. そうだったの?呂蒙が後を託したのは陸遜では無かった!
  5. 三国志フェス2015に「はじめての三国志」のおとぼけも主演します!
  6. 【岳飛が熱い】「尽忠報国」と背中に彫った救国の英雄・岳飛(がくひ)Part.3【完】
  7. 【5分で読める】ビジネスマン必見!崩壊寸前の組織を建て直すなら司馬穰苴(しばじょうしょ)から学べ!
  8. 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース43記事【3/13〜3/19】

はじさん企画

帝政ローマ
特別企画


袁術祭り

異民族
諸子百家
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
はじめての三国志TV
PAGE TOP