夏候夫人|張飛の妻は、夏候淵の姪だった?

2015年6月9日


長坂の戦い 張飛

桃園3兄弟の末弟、張飛(ちょうひ)は、暴れん坊のイメージがあり、

どんぐりまなこで、虎ヒゲと、美男子でもないので、男子ウケは兎も角、

女子にはもてない感じがしますが、そんな彼にも妻がいました。

 

しかも記録によると、張飛の妻は、あの魏の名将、夏候淵(かこうえん)の

姪だったそのように記録されている文書もあるのです。

 

それは陳寿(ちんじゅ)の三国志に注釈をつけた裴松之(はいしょうし)が、

夏候淵について記した魏略で、そこには以下のような記述があります。

 

「出行樵採,為張飛所得。飛知其良家女,遂以為妻」

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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この漢文の意味は?

 

この漢文の意味ですが、

山で薪を拾っている時に、張飛の得る所となる、張飛は、

その女を良家の出であると知り、これを妻とするです。

 

夏候淵の伝にあるのなら、それが夏候家の女である事は、

殆ど疑いがないでしょう。

 



張飛の妻はどんな人だったの?

張飛のヨメ

 

また、伝承によると、張飛が妻にした夏候家の女は、

13歳から、14歳程度だったとも言われています。

 

張飛は西暦167年の生まれとされていますが、

劉備や関羽と共に、曹操の厄介になっていた西暦200年頃は、

33歳という事になります。

 

おおっ!これじゃロ○コン、いえいえ、早合点してはいけません。

当時は一般に結婚するのが早く、13、14歳で嫁に行くのも、

別に珍しい事では無かったのです。

 

しかし、西暦200年頃と言えば、劉備(りゅうび)が董承(とうしょう)

の考えた曹操暗殺の計略に乗ったのが、曹操(そうそう)にばれようとする寸前です。

 

劉備は、これを逃れる為に、曹操が袁術討伐の命を劉備と朱霊(しゅれい)に下すと

これを幸いに曹操の前からとんずらしようとしていました。

 

もちろん張飛も一緒です、そこで張飛は、自分が気に入った、

夏候家の娘を強引にか、説得してか、妻にして駆け落ちしたのです。

 

こうして、夏候淵の姪は夏候夫人となりました。

 

張飛と駆け落ちした夏候夫人

セイリュウ刀と蛇矛 張飛

 

 

この夏候夫人の娘は、後に劉禅の皇后、敬哀(けいあい)皇后張氏となります。

夏候夫人は、蜀皇帝に連なる外戚になったという事ですね。

 

 

後に蜀には、魏の夏候淵の息子である夏候覇(かこうは)が暗殺を恐れて

投降してきますが、蜀は、敬哀皇后の血縁者にあたる夏候覇を重んじ、

車騎将軍に任じられた以外にも死後には諡号(しごう)を与えた

というように書かれているのです。

 

夏候覇は蜀での異例の処遇

 

 

諡号は、孔明(こうめい)や関羽(かんう)、張飛(ちょうひ)のような

蜀の限られた功臣にしか与えられていないので、

途中で亡命してきた夏候覇の処遇としては異例の高さです。

 

 

このような事も、夏候夫人、そして敬哀皇后との関係だと考えられます。

 

ただ、張飛の夫人達に関しては、確かな記録がなく、夏候夫人は何歳まで

生きたのか、他に夫人がいたのか?様々な事が謎です。

 

 

 

今日も三国志、ご馳走様でした、、、

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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