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曹植(そうしょく)ってどんな人?正史から彼の一生を見直してみる?

2015年11月26日


 

曹操のムスコ達アイキャッチ

 

曹植(そうしょく)、字は子建は、曹操(そうそう)が37歳の時の子どもです。母は当時側室の卞氏で、上には4人の兄がいました。同母の兄には5歳上の曹丕(そうひ)、2~3歳上(生年不明です)の曹彰(そうしょう)が居ます。幼い頃は曹丕ともども庶子として扱われていましたが、6歳頃に長兄曹昂が討ち死に、これに原因する曹操と丁夫人の離縁から卞氏が正妻となり、嫡子としての扱いとなりました(曹昂の同母弟曹鑠も早世しています)。

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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幼くして才能を見せる

曹植

 

10歳前後で既に文章、特に詩才がある事で知られていました。また聡明だけどおおらかでのほほんとした気質、穏やかで素直な面があり、才能と合わせて一時は曹操自身が後継者にどうか、とも考えたほどでした。ただの文学少年ではなく、14歳の頃から父に従っての従軍経験もありました。

 

後継者レース勃発

曹沖

 

当時曹操の息子達で、後継者レースに乗せられていたのが年長の曹丕、曹植、そして天賦の才能と人徳があったと伝わる庶子の曹沖(そうちゅう)です。不幸な事に曹沖は208年、13歳で早世してしまいます。

ちなみに曹彰は根っからの武将タイプで、本人も立派な武将になり軍功を挙げる事を目指す、と公言していましたので(後の歴史を考えると賢い選択)、父公認でレースには不参加です。後継者レース開催中の曹植・曹丕が10代後半?20代の頃、曹操陣営には人材が続々と集まってきていました。人が集まると徒党が組まれるもの。それが後継者かもしれない公子達の取り巻きとなると…何となく想像がつきますよね。実際に2人が争っていたというより、側近達や周囲がああでもない、こうでもないと言っていた、というのが実情ではと考えられています。

 

お酒の味を覚えてしまい…?!

劉寛 酒
この時期を曹植はどう過ごしたのでしょう?
彼は子どもの頃のまま、おおらかで素直な性格だったようです。加えて父ゆずりの文才はどんどん開花し、優れた詩を生み出すようになります。そんな彼の落とし穴が「酒」でした。どうやら大酒飲み、お酒大好きになってしまったようで、特に20代には正史に酒での失敗が残るほどでした(曹丕にハメられた逸話も残ります)。酒好きの天才肌。

 

その上年相応ではない思慮に欠ける振舞い…曹丕は神経質で暗めのロマンチストだったようですから、どちらが良いものか曹操は本当に悩んだ事でしょう。曹丕が身を慎んで言動に注意していた事もあり、曹植25歳の頃には曹丕が後継者と決まりました。曹操の死まで3年を切っています。本当に悩んだんですね…

 

曹植の転落人生

 

この頃から曹植の扱いが、当然ながら変わってきます。曹植本人というより、取り巻き連中の勢力が無視できない状態だったようです。
まずは「鶏肋」のエピソードで知られる楊修(ようしゅう)が、その才を危ぶんだ曹操に誅されます。享年45歳。曹操の長年のライバルであった袁紹一族に連なる人物、という事も背景にあったようです。自由人の曹植を後継者たりえるようアドバイス(という名の操縦を)していた人物の刑死は、曹植にはとてもこたえたと思います。酔っ払って正史に残る事件を起こすのがこの頃です。曹操が没し曹丕が文帝となると、これまた側近の丁儀兄弟が何と一族男子誅滅となりました。

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栂みつは

栂みつは

初めましてこんにちは。栂(つが)みつはと申します。10代の頃から三国志にハマり、小説や演義では飽き足らず正史を購入。列伝を読みふけってはニヨニヨする残念な青春を送っておりました。

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