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頭がキーン…頭痛に悩んだ曹操、三国志演義は医学的に正しかった?曹操の見た幻覚の原因は何だったの?

2015年12月9日


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曹操頭痛

 

三国志演義において、曹操(そうそう)関羽(かんう)の死後現れるようになった亡霊に悩まされ健康を損ねたとされています。死んだ関羽の亡霊が現れるとはいかにもフィクションのようにも思えますが、どうやらこの記述、医学的には意外に正確であるようです。

 

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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曹操が患ったとされる病気とは?

華陀

 

曹操が患ったとされる病気は史書などの表記から、おそらく脳腫瘍であったとされています。三国志演義では、名医・華佗(かだ)から頭の切開手術を勧められた曹操は怒り、華佗が関羽のケガの治療をしたことから、彼が関羽の手の者であり自分を害しに来たのだと妄想、華佗を拷問の末殺してしまいます。

 

実際に華佗が曹操の病気を脳腫瘍であると断定していたかどうかは定かではありません。また、脳腫瘍は現代の医学でも外科的な手術で治療することが難しく、脳腫瘍を治療できたかどうかは疑問です。

 

 

曹操が被害妄想を抱いたのは脳腫瘍のせいだった?

曹操頭痛

 

この三国志演義の記述を医学的に見ると、曹操が脳腫瘍を患っていたことを示しているように見えます。脳腫瘍は出来た部位によって、さまざまな精神的症状を起こすことが知られています。

これは脳の中にできた腫瘍がその部位の脳細胞を圧迫・刺激し起こるもので、例えば前頭葉に生じた腫瘍が躁状態を引き起こすこともあるようです。

 

曹操の持病とされた頭痛も脳腫瘍の典型的な症状であり、つまり、史書と演義の双方の記述が、曹操の病気が脳腫瘍であったことを示していると言えるでしょう。

 

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脳腫瘍が引き起こすもうひとつの症状:幻覚

曹操頭痛

 

脳腫瘍が引き起こすもうひとつの症状として幻覚があります。一言に幻覚といっても、腫瘍の生じた部位によってさまざまな症状に分かれるようですが、脳腫瘍の幻覚症状として有名な事例に“ドッペルゲンガー”があります。

 

ドッペルゲンガーは自分とそっくりな人間と出会うという現象で、その『もうひとりの自分』を見てしまった人は死ぬと言われています。一般的にはオカルト的な現象と思われがちですが、実は医学的にこのドッペルゲンガーが発生する仮説が存在します。

 

脳腫瘍が側頭葉と頭頂葉の境界領域に生じた場合、自分の身体を認識する感覚が失われて自分が身体から乖離しているように感じられることがあり、このことが『もうひとりの自分を見た』=ドッペルゲンガーという現象として自覚されるというのです。

 

 

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石川克世

石川克世

三国志にハマったのは、高校時代に吉川英治の小説を読んだことがきっかけでした。最初のうちは蜀(特に関羽雲長)のファンでしたが、次第に曹操孟徳に入れ込むように。 三国志ばかりではなく、春秋戦国時代に興味を持って海音寺潮五郎の小説『孫子』を読んだり、 兵法書(『孫子』や『六韜』)や諸子百家(老荘の思想)などにも無節操に手を出しました。 好きな歴史人物: 曹操孟徳 織田信長 何か一言: 温故知新。 過去を知ることは、個人や国家の別なく、 現在を知り、そして未来を知ることであると思います。

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