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孫堅が挙げた董卓3つの罪
孫堅は、董卓の3つの罪をスラスラと述べます。
「董卓の罪の第一は、将軍の威光を軽んじて侮っている事。
第二の罪は、韓遂の乱を速やかに平定すべきをだらだらと引き延ばしている事。
第三、漢室より官職を預かりながら、それに見合う手柄を立てていない上に
遜大で、態度が大きい事で御座います。
古来より軍を統率する人間は、首を斬る鉞(まさかり)を
杖の代わりにし軍律を破る人間は、必ず殺して規律を守ったと言います。
今、将軍が、董卓を恐れて法を曲げれば、軍律はあって無きが如しですぞ」
ヘタレ張温、それでも董卓を斬らず・・
長い耳打ち話に、董卓の表情にも怪しむ風が加わりました。
張温は、これだけ言われても、董卓を恐れて斬る事が出来ません。
張温「ええぃ、、君はもう還れ!董卓が疑っておる!!」
張温に耳打ちされた孫堅は、張温には董卓は斬れないと悟ったのか、
さっさと、幕舎を出ていきました。
孫堅と張温の大軍がやってくると知ると、韓遂の軍勢は恐れをなして、
散り散りバラバラになり、争って降伏したと言います。
つまり、董卓は、韓遂との間に何らかの約束があり、
プロレスをして、時間を稼いでいた可能性が高いのです。
張温の軍は、韓遂の軍勢と交戦しなかったので、論功行賞は無しでした。
ですが、孫堅が、横暴な董卓の罪を3つ並べて、張温に斬るように勧めていた
という事が知られると、朝廷では嘆息しない人は無かったそうです。
「あーあ、、張温のチキンめ、、孫堅の言う通りに、
あの産廃野郎をバッサリ殺ればいいのに」
そういう事もあってか、朝廷の孫堅への覚えは目出度く、
彼は、この時には手柄がないにも関わらず、議郎(六百石)に昇進しています。
議郎というのは、九卿の一つ、光禄勲(中二千石)の副官で相談役です。
三国志ライターkawausoの独り言
これより4年後、孫堅は、反董卓連合軍の急先鋒として次々に手柄を立て、
董卓を追い詰めて、遷都までさせてしまいます。
董卓は、孫堅を籠絡しようとして、即座に断られていますが、
そこには、4年前の因縁があったとしたらどうでしょう?
孫堅「図に乗りおって、あの豚めが、やはりあの時に、
董卓は、ワシが独断で斬るべきであったわ!」
漢室を蔑ろにする董卓に怒りを爆発させた孫堅の原点が
4年前の、韓遂討伐だったとすると、孫堅と董卓の因縁に、
さらなる彩が加わりますね。
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この記事を書いた人:kawauso
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どうも、kawausoでーす、好きな食べ物はサーモンです。
歴史ライターとして、仕事をし紙の本を出して大当たりし印税で食べるのが夢です。
もちろん、食べるのはサーモンです。