はじめての三国志

menu

はじめての晋

【晋の皇帝 司馬炎の悩み】司馬家の後継者問題

この記事の所要時間: 23




 

三国を滅ぼして天下統一を行った晋の司馬炎(しばえん)

彼は三国最後の国家である孫呉討伐を行う前に魏の皇帝から禅譲(ぜんじょう)を受けて、

皇帝となり「晋」帝国を樹立させます。

その後孫呉を滅ぼして天下統一するのですが、彼には一つの悩みがありました。

それは晋の皇太子問題です。

彼の息子には司馬衷(しばちゅう)と言う長男がおりましたが、

この長男がそれなりに優秀であれば何も問題なく彼を後継者にすればいいのですが、

彼がかなりポンコツであったせいで、後継者問題が発生してしまいます。

名士出身である羊祜(ようこ)は司馬衷がポンコツであったため、

司馬炎の弟で司馬懿からも期待されていた司馬攸(しばゆう)を司馬炎の後継者に推してきます。

そのため司馬炎(司馬衷を後継者派)VS名士・貴族達(司馬攸後継者派)の

隠れた戦いが勃発することになるのです。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:【新企画】朝まで三国志を開催!夜22時~朝6時までノンストップ特別企画!




優秀な弟である司馬攸推しの羊祜

 

羊祜は司馬衷がポンコツであることを知ると司馬炎の弟である司馬攸を後継者にするべしと

司馬炎の後継者として幾度も司馬炎に進言します。

なぜ羊祜はこれほど司馬攸を推してくるのでしょうか。

それは彼が司馬攸と密接な関係であったことが起因となっております。

羊祜の姉さまは司馬師(しばし)の奥さんであり、

司馬師の家を継いだ司馬攸は羊祜にとって舅に当たりあます。

また司馬攸は司馬懿に目をかけられるほどの人物であったこともあり、

ポンコツ司馬衷とは比較にならないほど優秀で、

次世代の晋帝国に君臨する人物としてこれほど適当な人材はいないと判断したため、

彼は司馬攸を推し続けます。

しかし羊祜は孫呉と晋の国境である荊州(けいしゅう)へ赴任させられてしまい、

この件は一度流れてしまいます。




荊州で孫呉討伐の準備を行いながら後継者に跡を託す

 

羊祜は荊州に赴任すると田畑を開墾し、

民衆に優しい統治を実現したことによって一気に荊州の国力は増大することになります。

羊祜赴任前は荊州の襄陽(じょうよう)には殆ど兵糧もなく田畑や人心も荒れ果ておりましたが、

彼の赴任後一気に兵糧は10年篭城しても大丈夫になり、人心も統治がしっかりしたことによって、

民衆達も安心して商業や農業に勤しんでいくことになります。

こうして着実に軍事力を増大させていった羊祜ですが、病には勝てずに亡くなってしまいます。

そして自らの後継者に杜預(どよ)を推挙します。

 

武器庫・杜預の策略

 

羊祜の後継者として赴任してきた杜預は、

彼の意思を継いで自らも司馬炎の後継者に司馬攸とするべく色々と考えておりました。

杜預は博学多識で彼のあだ名は武器庫のように色々な物が揃っていることから「杜武庫(とぶこ)」と呼ばれておりました。

そんな彼が考えついた作戦は孫呉討伐軍の総司令官を司馬攸にすることで、

彼の名声を上げさせてやることで後継者としての地位を手に入れることができないかと考えます。

司馬攸が孫呉討伐戦で武功を上げて孫呉を滅亡させれば彼の名声は全土に轟くことになり、

後継者として司馬攸が有利になる事は確実であると考えます。

そのための作戦を杜預はずっと考えておりました。

そしてついに彼は司馬攸を後継者として確実な地位を得ることの計画を立案。

しかし杜預の作戦通りに進むことはありませんでした。

 

三国志ライター黒田レンの独り言

 

司馬炎の後継者問題はこうして孫呉討伐戦にまで影響することになります。

この問題が解決しなければ孫呉討伐戦が開始できない状況にまでなってしまい、

晋の後継者問題が長引いていけばいくほど天下統一が遠くなってしまうのです。

そして司馬炎、賈充、杜預の三者による晋の後継者問題はどのような決着がつくのでしょうか。

次回:【司馬家の後継者問題】司馬炎VS賈充VS杜預でお送りしたいと思います。

 

参考文献 SB新書 三国志「その後」の真実 渡邉義浩・仙石知子著など

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:【三国志if】もし袁紹が官渡の戦いで曹操に勝ってたらどうなってたの?

関連記事:「後漢の州人口」から読み解く群雄の力!曹操が袁紹の本拠地を欲しがった理由も分かる!

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




 

黒田廉(くろだれん)

黒田廉(くろだれん)

投稿者の記事一覧

横山三国志を読んだことがきっかけで三国志が好きになりました。
その後の日本史・中国史を学びました。
またいろいろな歴史小説を読んでおります。
現在はまっている歴史小説は宮城谷昌光氏の劉邦です。

歴史人物:

張遼、孟嘗君、張作霖など

何か一言:

今年も頑張ってはじさん盛り上げていくにゃー!!

関連記事

  1. 武田信玄の最強の敵!?武田家を揺るがす大事件を勃発させた武田義信…
  2. 【余裕をみせすぎて大失態】やっちゃった感が否めない曹操のやらかし…
  3. 【劉邦暗殺計画】劉邦の態度のでかさに激怒した家臣達
  4. 【春秋戦国時代の名言】俺は卑怯な真似はしない by 宋襄の仁
  5. 【戦国四君にまつわる逸話】趙の貴公子・平原君って人を見る目がなか…
  6. 項羽に勝ったのはこれだ!項羽に勝つことができた劉邦自らの自己評価…
  7. 【センゴク】織田信長と伊勢・長島の一向一揆衆の戦いを解説するよ
  8. 武田軍の西上作戦はなぜ失敗してしまったのか?武田信玄の病が関係し…

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. 【趙の名宰相・藺相如の名言】長平の戦いの時に王に発した名言とは
  2. 【お知らせ】新企画第2弾「はじめての三国志ストア」をリリースします。
  3. 魏や呉にもいた諸葛一族の話
  4. 陸遜は兵法の本質を理解していた戦術家だったの?夷陵の戦いから読み取る陸遜の能力
  5. 【シミルボン】拝啓 我が息子瞻へ・・諸葛亮息子への手紙
  6. 63話:去りゆく徐庶が、紹介した大軍師、臥龍、鳳雛って誰のこと?

三國志雑学

ピックアップ記事

おすすめ記事

民話に出てくる司馬懿がまるで昔話のいじわる爺さんレベル! 【宮城谷昌光】これを読まずに三国志好きは名乗れない!三国志小説ランキング 72話:劉琦の恩返し、劉備江夏城へ入る 【誕生秘話】西遊記は実話だった!?一人の僧侶の苦難の旅を記した記録から始まった 光武帝・劉秀を支えた雲台二十八将の上位15人とはどんな人達だったの? 棗祇(そうし)とはどんな人?新しい兵糧収入法を考え曹操の覇業を支えた功臣 もうやってられない! 三国志の時代ではどのような理由で主を変えてたの? 何皇后はなぜ宦官の味方をしたのか?

おすすめ記事

  1. 権力に執着した曹操が魏王になるまでに荀彧と荀攸との間に亀裂が生じる
  2. 【戦国四君にまつわる逸話】趙の貴公子・平原君って人を見る目がなかった?
  3. 【中国の杯】三国時代ではどこで酒宴していたの?杯について徹底解説
  4. 合肥(がっぴ)むかつく!孫権が合肥攻略にこだわる理由とは?
  5. 【キングダム】桓騎(かんき)秦を亡命し樊於期と名前を変え秦王に復讐
  6. マイナーですまん!袁術に滅ぼされた陳王 劉寵(りゅうちょう)
  7. 黒田長政はすごい人?それとも親の七光りで出世した人?
  8. もし荊州を趙雲に任せたらどうなったの?【ろひもと理穂if考察】

はじさん企画

袁術祭り
特別企画
異民族
諸子百家
春秋戦国時代
日常生活
はじめての三国志TV
PAGE TOP