【キングダム雑学】戦国七国はどんなお金を使っていたの?


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李信(キングダム)

 

キングダムの舞台である春秋戦国時代の中国、しかし漫画では戦いがメインで信(しん)河了貂(かりょうてん)や、羌瘣(きょうかい)が普段、どのような生活を送っていたかは見えてきません。もちろん、そんな事は知らなくても、何の問題もないのですが、知っていると、さらにキングダムのキャラクターたちに愛着がもてるかも・・・。

 

部下の兵士に褒美(お金)を分け与える曹真

 

そこで、今回は、キングダムの時代、七国でどんなお金が使われていたか?

解説していきたいと思います。

 

キングダムファン向け:キングダムに関する全記事一覧

前回記事:【歴史嫌いな中高生必見】春秋戦国時代はいつ始まってどこで終えたの?


秦の通貨 半両銭

秦の旗を掲げる兵士

 

最初は、信や尾平(びへい)や河了貂が生活しているです。秦で使われていたのは、方孔円銭(ほうこうえんせん)といい丸い硬貨で孔(あな)は四角でした。通貨の名前は半両銭といい7.3グラムあります。

 

しかし、秦の貨幣は何度かモデルチェンジしており、半両銭の前の重一両十二一珠は、孔が丸い円孔円銭です。元々、秦は後進国だったので、貨幣は六国のそれを参考にし周辺国の影響を受けて、形が変化していったと考えられます。また、貨幣には重さの単位である両が刻印されるなどは、斬新で、次の漢の時代にも踏襲されます。信が鎧を買ったり、河了貂が食材を買うのは、この半両銭を使用して行っていたと推測されます。


クラシックな楚の通貨 蟻鼻銭

楚の旗と兵士

 

禍燐(かりん)様や、項翼(こうよく)が活躍しているも国が大きい割に人口が希薄で、経済の発展は遅れていて、貨幣が出てきたのも戦国時代の末期です。ただ、楚の通貨はかつての周の時代の貝貨をモデルにしていて他の国とは違い、小さく蟻の頭のような形をしています。重さも3グラムと七国で小さい方のサイズです。

 

その形状から後世では、蟻鼻銭(ぎびせん)と呼ばれていました。ただ、貝貨のフォルムは800年も昔のものであり、頑固に古いフォルムを守るところに、楚人の頑固さを窺う事が出来ます。また、一般的ではありませんが、楚は黄金の産地で江戸時代の日本のように、刻印を押した黄金も流通していました。


只今 激闘真っ最中 趙のお金 円孔円銭

 

現在、秦と激闘をしているのお金は、秦のお金と同様に、丸い通貨ですが、孔が丸いのが違います。その為に、秦の方孔円銭に対して、趙は円孔円銭と呼ばれます。

藺相如(りんしょうじょ)

 

表面には、藺という漢字が彫られていますが、これは旧、三大天の藺相如(りんそうじょ)とは・・・全く関係なく藺という都市で発行されたという事を意味していました。趙や魏、韓というような三晋の国では、貨幣は国ではなく都市の商人が独自に発行していたようです。逆に、斉や秦では、貨幣発行は国の仕事であり、かなり均質で統一された規格の貨幣が出回っていました。

 

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秦の天下統一を傍観 斉で使われたお金 アイ六化銭

「斉」の旗を持った兵士

 

秦とは早々と中立同盟を結び、今後も出番はないであろうでは、偶然なのか、秦と同様に方孔円銭が使用されていました。しかし、元々は、斉と燕では、ナイフの形をした刀銭が使われていました。趙やでは、農具を模した布銭が、かつては利用されたので、そもそも、斉と趙や韓、魏では民族が違っており、趙や韓、魏が農耕民なのに対し、斉や燕は狩猟民でした。

 

特に、斉の刀銭は48グラムと燕の3倍もあり、刀らしく出来ていました。ただ、経済が発展してくると、さすがに刀銭は嵩張って非効率なので、円銭にシフトしていきました。斉の円銭は、アイ六化銭といい、重さは4.7グラムです。

 

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なんだかショボい 燕のお金 明化銭

「燕」の旗を持った兵士

 

オルド将軍が一人で頑張っている燕は、余りにも北のはずれであり、人口が少ない事や、手前に趙があり、秦と国境を接していないので、楽毅(がくき)昭王(しょうおう)が登場した時期を除けば、あまり活躍しませんでした。

 

そんな燕の通貨も、元々は斉と同じ刀銭でしたが、重さ14グラムと軽く実際に力を入れればポッキリと折れそうなしょぼい通貨です。その後、斉や秦と同じような方孔円銭を採用しましたが、同じく円銭を採用している4国より一回り小さいです。こちらは、漢字で明と書かれていて、重さはたった2,6グラムしかありません。なんだか、七国の力関係をそのまま表している感じですね。

 

七国で最弱 韓のお金 橋足布

 

七国で最弱の韓のお金は、橋足布(きょうそくふ)と呼ばれる農具の鍬(クワ)をモデルとした布銭で、重さは13グラムと軽いです。円銭もあったようですが、探す事が出来ませんでした。上部にある丸いのが孔であり、元々はそこに柄がささり、鍬であった名残を残しています。表面の文字は、盧一釿で、盧(ろ)という都市で発行されたようです。

 

中堅クラス 魏火龍七帥 魏の垣(えん)銭

「魏」の旗を持った兵士

 

魏は呉鳳明(ごほうめい)がいたり、廉頗(れんぱ)と四天王が加入したり、魏火龍七師がいたりと、小国の割には、なかなか強いです。そんな魏で使われたのが、円孔円銭で、重さは9.6グラム、表面には、垣(えん)という漢字が鋳込まれています。この垣とは、魏にあった都市の名前です。貨幣の造りもシッカリした感じなので、何となく、魏の雰囲気を感じますね。

 

キングダム(春秋戦国時代)ライターkawausoの独り言

 

以上、キングダムの時代に流通していた七国の通貨について書いてみました。お金の事って、別に知らなくても、困りませんが、今後漫画を読むとき思い出していただけると、ちょっとおもしろいかも知れませんよ。

 

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—熱き『キングダム』の原点がココに—

春秋戦国時代

 

 

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コメント

  • コメント (1)

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    • とおりすがりの中国銭好き
    • 2020年 4月 05日

    春秋戦国時代の鋳造貨幣について、簡単にまとめてあり、大変興味深く拝見しました。
    方孔円銭が発行されていたのが、秦の「半両銭」だけでないことをなどは、初耳でありいい勉強になり感謝です。
    これだけの貨幣が紀元前3世紀以前(始皇帝が統一する以前)の各国で発行されていたことは素直に感心するところです。

    ただ、銅銭の重さを比較して、布銭の13gや刀銭の14gが軽く、「明化」銭が軽くしょぼいという評価をしている点には、少し疑問を抱きましたので、コメントを残させて抱きます。
    方孔円銭の子孫に近い、日本の五円硬貨は「3.75g」です。ちなみに500円硬貨は「7g」。500円でも普段我々が使用しているとかすかに重さを感じますよね?現代と2000年近く昔のでは技術が全く違うので、こうして比較することは無意味かもしれませんが、燕国の「明化」とくらべて、0.9g程度しか差がありません。こういった点からみると布銭の13gや刀銭の14gはむしろかなり重い部類に入りますよ。
    また、春秋戦国時代より1000年以上あとの、「宋銭」でも、重さにばらつきはありますが、だいたい2.5g前後~5gぐらいの重さが平均的です。(7gぐらいある場合もあります)。刀銭が折れそうとかは、形状の問題や当時の鋳造技術のレベルなどを考える必要があるためないとは言えませんが。

    長々と意見を述べさせてもらいましたが、こうした戦国時代に作られたたくさんの種類の銭が使い勝手のよさや、運搬のしやすさ、秦による中国の統一などのたくさんの理由から、「半両銭」という「方孔円銭」の形に定まっていき、以後2000近くにわたって中国、日本、朝鮮半島などで使用されていくことを考えるととてもロマンのある時代だな。と思わされますね。
    貨幣についていい勉強になりました。ありがとうございました。




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