キングダム615話ネタバレ予想vol3「どうして鄴の城主は九城の住民を受け入れた?」

2019年9月25日


 

はじめての三国志コメント機能バナー115-11_bnr1枠なし剣を持ち戦う李牧

 

大人気春秋戦国時代漫画キングダム、現在は614話で李牧(りぼく)がまたワープを使ったと色々と物議を(かも)していますが、

それはさておき、この記事では雑学を扱います。

(ぎょう)を一目みて、これは力攻めでは落とせないと直感した王翦は、周辺の九城を落としそこの住民が鄴に逃げるように誘導し兵糧攻めに転じました。

私達はすんなりと受け入れていますが、実は、これこそが秦と趙の国家体制の違いを端的に示すものだったのです。

 

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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キングダム615話ネタバレ予想vol3「趙季伯が住民を受け入れた理由」

王翦

 

では、どうして鄴の城主が九城の住民を受け入れたのでしょうか?

趙季伯(ちょうきはく)が情け深い人物だから?もちろんそれもあるでしょうが、もっと経済的な理由があります。

それは、九城の住民は趙季伯が直接支配して徴税している住民だからです。

キングダムの趙季伯のセリフでもこうあります。

 

「何をバカな、民こそ国の礎、秦軍はまだ迫っておらぬギリギリまで門を開いて難民を助けよ」

洛陽城

 

趙では、秦ほどには中央分権が進んでいませんでした。

キングダムの趙季伯の姿を見ると、彼は王族であり悼襄(とうじょうおう)の伯父か何かでしょう。

彼は領地を与えられ、そこから直接に税を徴収し兵を編成していました。

趙季伯にとって、鄴周辺の住民は富を生んでくれる金の卵であり、見捨てるという選択肢は選べなかったのです。

 

王翦は、そこまで見越して九城の避難民を鄴に追い立てたという事ですが残念ながらこれは史実ではなく、

史記では王翦が九城を攻略したとあるだけで避難民を鄴に送り込んだという記述はありません。

 



キングダム615話ネタバレ予想vol3「同じ事は秦では起きない」

秦の旗を掲げる兵士

 

しかし、同じ事は同時代の秦では起きません。

その時代の秦では県制が施行されていて、各地のエリアは官僚が統治していました。

彼らの仕事は王の命令に従って内政をする事であり、給与も王から受けており統治しているエリアからは出ていません。

避難民が県に押し寄せても、彼らを保護するという選択肢は取りづらいのです。

もちろん、王から避難民を保護するようにという命令が出れば別ですが、そうでない限り、なかなか趙李伯と同じ行動はとれないでしょう。

独断で保護した場合、責めを負うリスクがあり特にメリットはないからです。

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