実は張飛が三国志最強説!張飛の武勇を分かりやすく紹介

2019年12月21日


 

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程昱(ていいく)

 

敵陣営だった曹操(そうそう)の軍師・程昱(ていいく)が「1万人の兵に匹敵する」と称賛した武将。

 

張飛の虎髭

 

それが劉備(りゅうび)の義兄弟、張飛(ちょうひ)です。『三国志演義』では「蛇矛(だぼう)」という武器を振り回す豪傑として描かれています。三国志で誰が最強かという話になると、一番に名前があがるのが呂布(りょふ)です。でもちょっと待ってください。

 

張飛の男気人生

 

実は、張飛が最強なのでは……、というのが今回の記事のテーマです。

 

自称・皇帝
当記事は、
「張飛 最強」
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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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無敗の張飛

張飛VS馬超

 

武将の強さを測る一番わかりやすい目安になるのが、一騎打ち。演義では数多くの一騎打ちが演じられ、やはり呂布や関羽(かんう)の圧倒的な強さは印象的です。

 

桃園三兄弟 vs 呂布の一騎打ち

 

虎牢関(ころうかん)の戦いでは、呂布が張飛と関羽と劉備(りゅうび)を相手にするというシーンもあります。

 

呂布のラストウォー 呂布

 

あれ、それじゃあやっぱり呂布が一番強いのでは……。と思ってしまいますが、実は張飛と呂布はその後もう1度戦っているんです。このときの一騎打ちは決着がつかずにドローに終わっています。この徐州(じょしゅう)での戦いでは関羽も呂布と一騎打ちをして、同じく引き分けの結果になっています。

 

関羽

 

では義兄弟同士の張飛と関羽ではどちらがつよかったのでしょうか。演義の中で、関羽自身が曹操に弟の張飛の方が強い、と言っていますが、一騎打ちの内容を見ると、関羽は引き分けも多く、徐晃(じょこう)に負けたり(負傷中でしたが)と必ずしも常勝というわけではなかったようです。

 

張飛

 

一方の張飛はなんと負けなし!趙雲(ちょううん)や呂布でさえ負けているのに(呂布は相手が複数でしたが)。一騎打ちですごすご帰る姿は張飛には似合いません。

 

長坂橋での仁王立ち

殿を務める張飛

 

三国志の序盤から登場し、個性的な性格で目立つ存在の張飛ですが、物語の中で彼が最も輝いていたのが「長坂(ちょうはん)の戦い」です。このころ劉備は、遠い親族のあたる劉表(りゅうひょう)に保護され、新野(しんや)の太守を任されていました。しかし、劉表が死去すると、荊州(けいしゅう)に曹操軍が南下してきます。

 

挑発する諸葛亮孔明

 

真っ先に標的となった劉備は、諸葛亮(しょかつりょう)のアドバイスを受けて、江夏(こうか)に逃げることにします。ただ、自分を慕ってくれる民衆を引き連れていくことにしたので、なかなか行軍のスピードが上がりません。少数精鋭で追いかける曹操軍についにつかまってしまいます。ここで張飛の出番がやってきます。

 

最弱武将と対峙する張飛

 

劉備を逃がすために、わずか数十の兵とともに戦場に残ると、自分は長坂橋(ちょうはんきょう)で曹操軍数千を1人で迎え撃ったのです。狭い橋だけに一度に張飛を押し包むことができない曹操軍は、彼ににらまれて動けなくなります。張飛は「いつでもかかってこい、相手になってやる」と一喝し、橋を切り落として劉備の後を追ったのでした。

 

張飛が使う蛇矛

 

張飛の真骨頂とも言える場面です。

 

猛獣とは違う顔の張飛

張飛に殺される秦宜禄

 

劉備の言いつけを破って城を取られたり、すぐにかっとなってしまう張飛。直情型で短絡的な武将のように思われますが、意外にも頭を使った策略で戦っていることもあるんです。先ほどの長坂の戦いでも、ただ武威をもって敵を退けたわけではなかったのです。

 

実は頭がイイ賢い張飛

 

一緒に引き連れた数十の兵士に、張飛は近くの森に潜めるよう指示します。そしてがさがさと音を立てさせたのです。張飛に怯えたというのも曹操軍が退却した大きな理由でしたが、森の中にもしかしたら伏兵がたくさん隠れているかもと思わせた策略の効果もあったのでしょう。

 

張飛と劉備

 

いろいろな手を使って、相手の恐怖心を煽った張飛の頭脳プレーです。また、演義では劉備が蜀に侵攻したときにも策略によって敵将を捕えています。

 

蜀の厳顔

 

老いてなお名将の厳顔(げんがん)にてこずる劉備軍。張飛は無理押しをやめて、別ルートから攻めるような情報を流します。この情報に飛びついた厳顔は、張飛軍の食糧部隊を狙って城から出撃します。待っていたとばかりに、張飛は厳顔軍を包囲。あえなく厳顔は捕縛されます。張飛は高圧な態度で劉備軍に加わるよう厳顔に言いますが、厳顔はきっぱりと断ります。

 

厳顔と張飛

 

その凛とした老将の姿に心打たれた張飛は、縄をほどいて今度は懇願するように頼んだのでした。厳顔もそれに心打たれて劉備軍の一将軍として活躍するようになります。策略に加えて、人の心を動かす振舞い。武力一辺倒ではない張飛の総合的な武将としての強さがうかがえるシーンです。

 

三国志ライターたまっこの独り言

たまっこ f

 

どちらかというと呂布と同じ野獣グループに入れられがちな張飛ですが、実はもっと、というと言いすぎかもしれませんが、もう少し、知性的な面もあるのではないでしょうか。ただ武力でトップクラスであっただけでなく、ほんのたまにだけど策略も使えた張飛は、やっぱり三国志で最強!?

 

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たまっこ

KOEIのゲームから歴史に興味を持ち始め、 吉川英治の「黒田如水」を読んで以来、歴史にどっぷり。 最近はローマ史がお気に入り。 外国からの観光客に日本の歴史を伝えるお仕事も そのうちできたらなぁ、と思ってます。 好きな歴史人物: ユリウス・カエサル、竹中半兵衛、葛飾北斎、エイブラハム・リンカーンなど 何か一言: 歴史には、 自分には到底できない生き方をした人がゴロゴロいて、 飽くことがありません。

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