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この記事の目次
相生関係
さて花果山、火山島です。火山島とは火山作用によって、堆積物から生まれる島です。つまり大雑把に考えると、この山は「火から生まれた」島となる訳です。そしてその頂にある石が、孫悟空を産んだ……つまり、これもまた相生関係のループから生まれたということです。
では次なる相生関係は何かと言うと、悟空に当てはめられた金が水を生みだすのですが……ここでもある物語がそれを証明しています。
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悟空、水から生み出す
再び相生関係についてですが、金は水を生み出します。これは金属の表面に水滴が付くことでそう考えられたようですね。まあ空気中の水分が……というのは、今は置いておきましょう。
生まれた悟空は、猿たちと暮らしていました。しかしある日「谷川の水源を見つけたら王様にする」ということで、勇気ある悟空は滝壺に飛び込んで「水簾洞」という住処を見つけ、猿たちの王様になりました。
そう、悟空は水を生んだ、水から澄む場所を見つけたのです。
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五行説の循環
五行説は「木・火・土・金・水」の関係がループ、循環するように流れています。今回はそこに孫悟空の出生を当てはめ、その孫悟空が何を生み出したのか、も含めて考えて見て、孫悟空がどのように生み出されたのか、どのような旅を始めていくのか、を作者は考えていたか、を妄想してみました。
西遊記を生み出すに当たり、その主役とも言える孫悟空がどうしていきなり石から産まれるのか。「石から産まれた」という記述だけでも無限に妄想が膨らんでしまう、何とも面白い物語ですね、西遊記は。
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三国志ライター センのひとりごと
もちろんこの提唱が絶対であるとは言えません。人の数ほど考えはあってこそ、面白いし、楽しいですからね。もしかしたら「いや西遊記のスタートにそこまで意味はないでしょう」なんて考えの方もいるかもしれませんね。
ですがそれはまたそれ。文字の羅列に意味を見出そうとしてしまう「癖」だと、笑って流して下さいな!
ざぶーん。
参考文献:西遊記
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