孫悟空の生まれは循環の果てにあった?孫悟空金説を考察

2022年7月18日


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【孫悟空の生まれ】(1P目)

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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相生関係

 

さて花果山、火山島です。火山島とは火山作用によって、堆積物から生まれる島です。つまり大雑把に考えると、この山は「火から生まれた」島となる訳です。そしてその頂にある石が、孫悟空を産んだ……つまり、これもまた相生関係のループから生まれたということです。

 

では次なる相生関係は何かと言うと、悟空に当てはめられた金が水を生みだすのですが……ここでもある物語がそれを証明しています。

 

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悟空、水から生み出す

 

再び相生関係についてですが、金は水を生み出します。これは金属の表面に水滴が付くことでそう考えられたようですね。まあ空気中の水分が……というのは、今は置いておきましょう。

 

生まれた悟空は、猿たちと暮らしていました。しかしある日「谷川の水源を見つけたら王様にする」ということで、勇気ある悟空は滝壺に飛び込んで「水簾洞(すいれんどう)」という住処を見つけ、猿たちの王様になりました。

 

そう、悟空は水を生んだ、水から澄む場所を見つけたのです。

 

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五行説の循環

 

五行説は「木・火・土・金・水」の関係がループ、循環するように流れています。今回はそこに孫悟空の出生を当てはめ、その孫悟空が何を生み出したのか、も含めて考えて見て、孫悟空がどのように生み出されたのか、どのような旅を始めていくのか、を作者は考えていたか、を妄想してみました。

 

西遊記を生み出すに当たり、その主役とも言える孫悟空がどうしていきなり石から産まれるのか。「石から産まれた」という記述だけでも無限に妄想が膨らんでしまう、何とも面白い物語ですね、西遊記は。

 

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三国志ライター センのひとりごと

三国志ライター セン

 

もちろんこの提唱が絶対であるとは言えません。人の数ほど考えはあってこそ、面白いし、楽しいですからね。もしかしたら「いや西遊記のスタートにそこまで意味はないでしょう」なんて考えの方もいるかもしれませんね。

 

西遊記の孫悟空

 

ですがそれはまたそれ。文字の羅列に意味を見出そうとしてしまう「癖」だと、笑って流して下さいな!

 

センさんが三国志沼にドボン b

 

ざぶーん。

 

参考文献:西遊記

 

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西遊記

 

 

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セン

両親の持っていた横山光輝の「三国志」から三国志に興味を持ち、 そこから正史を読み漁ってその前後の年代も読むようになっていく。 中国歴史だけでなく日本史、世界史も好き。 神話も好きでインド神話とメソポタミア神話から古代シュメール人の生活にも興味が出てきた。 好きな歴史人物: 張遼、龐統、司馬徽、立花道雪、その他にもたくさん 何か一言: 歴史は食事、神話はおやつ、文字は飲み物

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