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孫策の死因は暗殺だけじゃない!孫策の最期は呪いの力が作用していた?

2023年11月26日


 

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呉の小覇王・孫策

 

 

さて今回は三国志演義では小覇王と呼ばれた、孫策そんさくの死因について触れていきます。

 

孫堅(37)の自慢の息子たち 孫策(17)、孫権(10)

 

孫策そんさくと言えば若くして父の孫堅そんけんを亡くし、苦労するも、そこから躍進に次ぐ躍進、かと思えば退場していく……正しく、歴史を吹き抜けていった嵐のような快男児、といった武将でしょうか。その死因とは……三国志演義では「呪い」とされていますが、実際に呪いであったのか?

 

 

ほっぺたに矢を受ける孫策

 

 

「正史における孫策そんさくの死因は暗殺」ですが、今回は「三国志演義での死因である呪い」、これについても焦点を当てて考えていきたいと思います。

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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三国志演義の孫策の死因、恐い!(色んな意味で)

于吉、孫策

 

 

さてまずは三国志演義での孫策そんさくの死因を見ていきましょう。知っている方も多いと思いますが、孫策そんさくは三国志演義では于吉という道士に呪われて命を落とします。その経緯ですが、当時、于吉という道士が人気があり、これを人心を惑わすものとして孫策そんさくは于吉に無理難題を押し付けるものの、これを于吉はこなしてしまいます。

 

 

于吉、孫策

 

 

しかし孫策そんさくはこれに怒り、言いがかりで于吉を殺害。その後、負傷した孫策そんさくの元に于吉が現れ続け、傷を悪化させ、孫策そんさくは命を落とすことになります。……個人的に于吉よりも、別の意味で孫策そんさくの方が恐いような気がしますね。

 

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正史における孫策の死因とは?

キレる孫策

 

では正史における孫策そんさくの死因とは。ある日のこと、孫策そんさくは迂闊にも一人で外出……なんかこの辺り、孫堅そんけんの息子ですね。

 

孫策に斬りかかる許貢の3人の食客

 

そこに現れたのは許貢の客人三人、実は許貢は躍進を続ける孫策そんさくを警戒し、朝廷に対して恩寵を与えて都に召還する上表を出したことで孫策そんさくに問い詰められ、殺されていました。この恨みを晴らそうと三人は孫策そんさくを襲ったのです。そして矢によって負傷しました。

 

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孫策の死因となるもの、襲われた時の傷が原因か?

孫策の部下に縊り殺された許貢

 

さてこの孫策そんさくが襲った客人たちですが、三国志演義では色んな意味で印象に残っている陳登による暗躍とも言われています。陳登は以前から孫策そんさくと敵対していて、そのため許貢の残党を扇動したのですが、それを知った孫策そんさくは怒って陳登を討伐しようとしており、その途中で許貢の客人に襲われたのですね。

 

 

周瑜と張昭に孫権を頼んだと依頼して亡くなる孫策

 

 

このため重傷によって自らの命運を悟った孫策そんさくは後継者に弟の孫権そんけんを指名、そして26歳でその生涯を閉じました。これを見ると、襲われた時の矢傷、もしくはその他の傷が大きく、それが死因となった、と想像できますね。

 

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孫策のその死因、暗殺では?

 

 

ここで孫策そんさくの死因、実質的には傷によるものですが、その死には

 

「暗殺」

 

というワードが囁かれています。確かに許貢の客人による暗殺と言えますし、また陳登が暗躍している件を考えても、確かに孫策そんさくは暗殺された、と言えるでしょう。しかし実は、更にある人物が以前から孫策そんさくを暗殺しようと動いていたのではないか、と考えられているのです。その驚愕の人物とは……?

 

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孫策を暗殺した可能性のある、とある人物の存在

郭嘉

 

その人物とは、曹操そうそうがその才覚を愛し、期待し、そして失ったかの人物……郭嘉です。実は曹操そうそうは袁紹との決戦を前に、孫策そんさくが背後を突いてこないか心配でしょうがない、そこで郭嘉が一言。

 

「大丈夫です、孫策そんさくは近々暗殺されますから(要約)」

 

郭嘉

 

 

そしてまさかの郭嘉の言葉は的中。実際に孫策そんさくはこの後すぐ、郭嘉の言葉通りに暗殺されました。これは郭嘉の未来すら見通す才……ではなく、郭嘉自身が孫策そんさく暗殺に暗躍していたのでは?とも言われています。しかしここではあくまで「孫策そんさくの死因は呪い」を主張したいと思うのです。

 

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「呪い」によって死んだ孫策

ポイント解説をするセン様

 

郭嘉の言葉では要約させて頂きましたが、実はこのような言葉がありました。

 

孫策そんさくは多くの人間から恨みを買っており、それを警戒してもいない」

 

孫策に攻撃される黄祖

 

 

郭嘉の言葉通りとするならば、孫策そんさくは許貢の一件を始め多くの恨みを買っていました。ある意味、陳登と以前から敵対していたのもそうでしょう。しかし孫策そんさくはそれでいて尚、一人で出歩くなど警戒心が皆無でした。暗殺されるのは当然の結果としても、それは果たしてこの一件だけだったのか?

 

 

孫策軍をコテンパンにする陳登軍

 

 

例えばこの一件が失敗したとしても、その後は暗殺する者たちは出てこなかったのか?多くの人間が孫策そんさくを恨んでいたというなら、孫策そんさくは多くの人から「殺されてしまえばいいのに」、と、思われていたのではないでしょうか。

 

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孫策の死因は、呪いであったのか

陳寿

 

 

三国志の著者、陳寿もまた孫策そんさくの才覚や志を称える一方で、軽弾みで思慮が足りないと評しています。良く考えずに行動したために恨みを買い、他者への配慮が足りないからその恨みは深くなる。更に言うなら本人の強さは本物なので、力の足りない人々は「呪い」しかなかった。呪えば相手が必ず死ぬわけではないけれど。それでも弱者からすれば呪わずにはいられない。

 

 

 

正史三国志を執筆する陳寿

 

 

 

そんな人物だったからこそ、孫策そんさくは若くして命を落とすことになったのではないかと思います。ならば孫策そんさくの死因は、呪われるだけの行動をしていたからこそ。そんな風に考えることも、できるのでは、と思いました。

 

 

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三国志ライター センのひとりごと

三国志ライター セン

 

 

孫策そんさく、父親である孫堅そんけんと同じく、どこか軽率な面があるように思います。それに加えてどうにも他者への、特に自分に敗北した者達への配慮がないというか……短期で力を付けたからこそ恨みもかなり大きいと思うのですが、そこへの配慮が感じられない。だからこその「呪い」。

 

三国志演義_書類

 

 

三国志演義で孫策そんさくが呪いで命を落とすのも、そういう面が強調されたのではないかと考えられます。そういう意味では孫策そんさくが、もっと永く生きてどう生きるか、どう考えるようになるか。そんな一面も見て見たく成る武将ですね。ちゃポリタン。

 

参考:呉書 孫破虜討逆伝 孫策伝

 

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セン

両親の持っていた横山光輝の「三国志」から三国志に興味を持ち、 そこから正史を読み漁ってその前後の年代も読むようになっていく。 中国歴史だけでなく日本史、世界史も好き。 神話も好きでインド神話とメソポタミア神話から古代シュメール人の生活にも興味が出てきた。 好きな歴史人物: 張遼、龐統、司馬徽、立花道雪、その他にもたくさん 何か一言: 歴史は食事、神話はおやつ、文字は飲み物

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