孫策と関羽は似ている?死に様に見る共通点

2021年4月24日

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kawauso編集長(石原 昌光)

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kawauso編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務めるほか、紙媒体やWebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者・おとぼけ(田畑 雄貴)

コンテンツ制作責任者

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月に「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感していただけることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。

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病死した郭嘉

 

数多くの人物が登場する三国志ですが、中にはその生き様や死に様が似通った人物も珍しくありません。

 

曹操と郭嘉

 

例えば郭嘉(かくか)法正(ほうせい)は生きていたら夷陵(いりょう)赤壁(せきへき)の戦いの敗北を防げたと言われる人物で、どちらも若くして亡くなっています。

 

呉の小覇王・孫策

 

このように共通点のある人物同士を紹介していこうと思うのですが、今回ピックアップしたのは孫策(そんさく)関羽(かんう)

 

呉の勢力を率いる孫策

 

孫策は孫堅(そんけん)の死後に江東で独立し、呉の礎を築いた人物。

 

京劇の関羽

 

関羽は劉備(りゅうび)の配下で文武に優れ、三国鼎立の要となる荊州(けいしゅう)の統治を任された人物です。残念ながらこの二人が直接関わることはありませんでしたが、その生涯には似た点がいくつもあるので紹介をしていきます。

 

共通点1:必要であれば人に屈する

曹操から赤兎馬をプレゼントされる関羽

 

関羽は曹操(そうそう)徐州(じょしゅう)に進行してきた際、劉備が早々に逃亡をすると関羽は曹操に降伏するという道を選択しました。

 

袁術と孫策

 

孫策もまた父の孫堅を亡くし、部下たちを養うことができなくなると袁術(えんじゅつ)を頼って下働きをします。

 

曹操の元から離れる関羽

 

ただ、いずれも一時的なもので、関羽は劉備の行方が分かると曹操の元を離れていますし、孫策は拠点となる地を確保するとすぐに独立をしています。必要であれば屈辱に耐えるという精神力と現状に甘えず志を全うしようという強い意思を持っていた点が共通していると言えるでしょう。

 

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共通点2:寡兵からスタートしている

暴れる関羽

 

劉備は小さな勢力に過ぎなかったので、関羽が最初に従えていたのも小規模な部隊。そのため、直接的な戦闘よりも後方の撹乱や周囲を扇動して撹乱するといったゲリラ的な戦いを得意としていました。

 

袁術と周瑜と孫策

 

孫策も最初に袁術から借り受けた兵はわずか千人。そこから周瑜(しゅうゆ)らの働きもあって5千人ほどまで兵力が増えていますが、少ない兵力で劉繇(りゅうよう)を何度も破っています。

 

赤壁の戦いで活躍する黄蓋

 

ただ、孫策の場合は父の代からの叩き上げの将兵が多く含まれていたことや江東(こうとう)へ進出していくなかで兵力が急増しているので、関羽とは境遇が違いますがスタート地点は似た状況でした。

 

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共通点3:性格が災いして死んでいる

正史三国志を執筆する陳寿

 

まず関羽の人物評として陳寿(ちんじゅ)は「1人で万の兵に匹敵する」としながらも「強情で自信を持ち過ぎるために破滅を招いた」と言っています。

 

父・関羽とともに亡くなる関平

 

関羽は自身の強さを鼻にかけ、曹操軍や同盟相手である孫権、自軍の古参の将である士仁(しじん)糜芳(びほう)といった部下を軽んじた結果、樊城(はんじょう)での敗走と戦死という結果を招きました。

 

陳寿(晋)

 

孫策の場合は、陳寿から「勇猛さと鋭敏さは並ぶ者がいないが、軽はずみで思慮が足りぬために身を滅ぼした」、郭嘉からは「江東を併呑(へいどん)する上で英雄豪傑の類を殺しているので、いずれ刺客の手にかかって死ぬだろう」と言われ、実際そのとおりになっています。

 

関羽に無視される孫権

 

両者は一度人に屈するという辛酸を舐めたせいか、一定の地位や名声を得たことで驕りや慢心が生まれたように思います。そして、生じたスキを突かれてこの世を去りました。どちらももう少し長く生きていたら時代が大きく変わったかもしれないほど、歴史に大きな影響を与えた人物であったことも共通点です。

 

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関羽と孫策どちらが優れているか

イケメン孫策と袁術

 

関羽と孫策は一介の武将と君主という立場の違いや境遇の違いがあることから比較は容易ではありません。ただ、少なくともわずか数年で袁術から独立を果たし、江東を手中に収めた孫策の手腕は見事という一言に尽きます。

 

曹操と呂布

 

関羽(というよりも劉備勢力)は曹操や呂布(りょふ)といった強敵がひしめくなかで生き残っているので、その当たりは評価できるのですが、孫策は弱小勢力から一気に地方の群雄となっているので、軍事的な才能は孫策の方があったと言えるでしょう。

 

周瑜と程普

 

また、孫策は孫堅の代から仕えている古強者を多く抱えていたわけですが、そういった人たちをまとめ上げる統率力や魅力も持ち合わせていました。

 

関羽が大好きすぎる曹操

 

関羽は曹操などの英雄に好かれる能力は持っていたものの、求心力は持っていなかったように思うので、総合的に見ると孫策の方に軍配が上がると筆者は考えます。

 

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孫策に欠けていたもの

呉の小覇王・孫策

 

ただ、孫策には君主として圧倒的に欠けていたものがあります。それは人心を掌握する力です。前述したように孫策は江東をまとめる上で多くの人物を殺しています。

 

孫策に攻撃される黄祖

 

直接的な死の原因となった許貢(きょこう)の殺害も同様で、孫策は人の恨みを買いすぎました。これは孫策の性格的な問題なのか、それとも江東の統治を急ぐあまり強硬手段をとったのかはわかりません。

 

孫策軍をコテンパンにする陳登軍

 

いずれにしても君主としては致命的な欠点を持っていたことになります。ただ、孫策は関羽と同様に君主に仕える身であったとしても軍権を握った途端に暴走して破滅を招いた可能性も高いです。

 

周瑜

 

こうしたタイプの人たちがうまく生き残るためには、諸葛亮(しょかつりょう)や周瑜のように手綱を引ける人物が近くにいてコントロールするしかなかったのではないかと考えます。

 

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三国志ライターTKのひとりごと

TKさん(三国志ライター)

 

孫策も関羽も英雄気質ではあったものの、油断や慢心という精神的な未熟さが死を招いてしまった惜しい人物です。特に物語の展開的に「もう少し生きていてくれたら」と思ってしまう人物なので、余計に残念な印象があります。

 

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TK

KOEIの「三國無双2」をきっかけに三国志にハマる。
それを機に社会科(主に歴史)の成績が向上。 もっと中国史を知ろうと中国語を学ぶために留学するが 後になって現代語と古語が違うことに気づく。


好きな歴史人物:
関羽、斎藤一、アレクサンドロス大王、鄭成功など

何か一言:
最近は正史をもとに当時の文化背景など多角的な面から 考察するのが面白いなと思ってます。 そういった記事で皆様に楽しんでもらえたら幸いです。

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