どうして、中国と台湾は、お互いが正統な中国だと言いあっているのか?
日本も無関心ではいられない、この問題を はじさんでは三国志に例えて解説するよ。
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台湾はどこにあるの?
台湾は、日本の南に位置する、さつまいものような形をした大陸です。
大きさは九州と同じ位ですが、富士山を超える標高の山が連なり、
多数派で平地に住む漢民族と有史以前から高地に住む先住民族で構成されます。
台湾は17世紀頃から、オランダや、明の遺臣である武将鄭成功の支配を経て、
清の時代には、極めて緩い支配を受けるようになります。
三国志に例えると、台湾は益州に相当します、一応漢の領土ですが、
その土地は中央からは遠く険しく、支配は余り届きませんでした。
台湾の歴史が大きく動くきっかけとなった日清戦争
台湾の歴史が大きく動くのは、19世紀の末、日清戦争で勝利した日本が
台湾の領有権を得て、その近代化に取り組んだからです。
これを三国志に当てはめると、日本は劉焉(りゅうえん)に当てはまります。
叛乱を討伐に行った劉焉は、そのまま益州に居座りその支配者になります。
その支配は、息子の劉璋(りゅうしょう)の時代まで二代30年程続きます。
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台湾は50年に渡る日本の植民地統治
さて、台湾ではその後、50年に渡る日本の植民地統治がありましたが、
1945年の日本の敗戦で日本は台湾を手放します。
それから、4年の後、1949年、中国大陸で覇権を争っていた
中国共産党(毛沢東)と国民党(蒋介石)の決着がつき、
中華人民共和国が成立して毛沢東が政権を掌握します。
中華民国を建国した蒋介石
一方で敗れた国民党の蒋介石は台湾に逃げてきて中華民国を建国します。
これを三国志に例えると、蒋介石は劉備(りゅうび)、
毛沢東は曹操(そうそう)になります。
劉備は、中国の大半を抑えた曹操に勝てず、孔明の天下三分の計に従い
弱っちい益州の劉璋を攻撃して降伏させて、ここに後漢の正統である蜀を建国します。
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台湾と中国の領土問題
現在、中国共産党は、台湾は中国の領土だと主張していますが、
一方の台湾、国民党は、国民党政権こそ正統で、中国共産党は、
国民党の領地である中国全土を不当に支配していると言っています。
これは、劉備が自分は後漢皇帝の血を引く存在で中国全土を治める
正統な権利を持っていると主張しているのに対して、曹操が後漢の献帝を
擁立しているから自分こそが正統な支配者だと言い合しているのに
似ていると思います。
いかがでしょうか?複雑な台湾と中国の問題、三国志で解説すると、
かなりザックリではありますが分かりやすいでしょ?
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