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65話:絶望する劉備に孔明が授けた天下三分の計

この記事の所要時間: 333

三顧の礼 ゆるキャラ 孔明

 

ようやく会えた孔明(こうめい)ですが、弟の諸葛均(しょかつ・きん)

の話では、孔明は昼寝をしているという事でした。

 

劉備(りゅうび)に気をつかい「起こしましょうか?」と言う均でしたが、

劉備は、「いえ、お起きになられるまで待ちます」と断ります。

 

それを聴いた張飛(ちょうひ)は真っ赤になって怒り、

張飛:「てめえ、、年長者、3名を散々待たせて、挙句は昼寝だってのか、、

ふへへへ、いいだろう、嫌でも起きるようにしてやらあ!」

 

と叫ぶと、火を起こして孔明の庵を燃やそうとします。

 

劉備:「馬鹿!やめろ張飛!!」

関羽:「張飛、兄者の言いつけだ堪えるんだ!」

 

前回記事:64話:諸葛孔明の庵を3回尋ねる劉備、これが三顧の礼

 

遂に孔明は目が覚める

劉備孔明と出会う?

 

門の外での騒ぎで、孔明はようやく目を覚まします。

 

孔明:「どなたか来客か、均?」

 

「はい、兄上、以前から何度も来られていた劉備様です」

 

孔明:「なんと!どうして起こしてくれなかった?」

 

「それが、自然に起きるのを待つと言われるので、、」

 

孔明は、流石にバツが悪くなり、劉備を自室に通すように

弟に告げました。

 

一通りの挨拶を交わしてから、劉備は孔明に自分が徐庶(じょしょ)の

紹介を受けて、ここに来た事と告げて、

曹操(そうそう)に対抗する為に、力を貸して欲しいと頼みます。

 

劉備は孔明に力を貸して欲してと頼んだが・・・・

諸葛孔明019

 

しかし、孔明の答えは意外なものでした。

 

孔明:「残念ですが、漢王朝の命脈はすでに尽きております、、

袁紹(えんしょう)を打倒した曹操に対抗できるのは、

南の孫権(そんけん)位ですが、兵力は精々10万という所です。

 

荊州の劉表(りゅうひょう)殿が健在なら、孫権と協力して

対抗も出来ましょうがもう病床で、明日をも知れないという身、、

一方の曹操は100万の大軍を擁していて、孫権がアホでないなら

曹操に降伏するでしょうな、、

 

劉備殿が、いかに頑張ろうと、もうどうにもなりますまい、

私のような非才を頼みにして下さり嬉しくはありますが、、

このような次第ですのでお力にはなれません、、」

 

孔明は、このようにわざと素っ気ない素振りを見せて、

劉備の反応を見ようとしていました。

 

ここで、怒ったり、呆れて自分に関心を無くすようなら、

所詮、そこまでの人物と劉備を値踏みしていたのです。

 

孔明の発言を聞いて劉備の反応は?

劉備 だらしない

 

しかし、劉備は、怒るのでもなく、呆れるのでもなく、

俯いたかと思うと、人目もはばからず涙を流したのです。

 

「ああ、漢の再興を願い、黄巾の乱より戦乱の世に身を投じ

二十有余年、、私に徳が無いばかりに、曹操の如き、

奸臣に帝を握られ続け、お救いする事も叶わない、、

我が身の無力さ、情けなさに涙がこぼれまする、、」

 

孔明は、劉備の涙に少なからず動揺を覚えました。

荊州は、多くの人材が集う土地で、そこで過ごした孔明は

沢山の英雄と称される人を見てきましたが、

その多くは、口先だけで大義を口にしていても、

内心は自分の栄達の為には、どんな不義理でも平気で行う

腹黒い人間ばかりでした。

 

孔明が今まで出会った人物とは違った

孔明 軍師

 

しかし、目前の劉備は、そんな連中とは違います。

本心から、帝の事を思い、力の足りない自分を恥じている。

(この劉備という人物は真の英雄だ、、)

多くの腹黒い人間を見てきて人間が擦れていた孔明は、

ここで、初めて信じるに値する英雄を見たのです。

 

落胆する劉備に、孔明は一転して明るい口調で話し掛けます。

 

孔明:「このままでゆけば、曹操が天下を握るのは確実です、、

しかし、私の策を用いれば、曹操の野望を或いは挫けるかも

知れません、、」

 

劉備は、俯いていた顔を上げました。

 

孔明は、壁に掛けていた中国の地図を羽翦で指差して、

劉備に説明を始めます。

 

孔明:「まず、華北は曹操の支配地であり、現時点で攻め込むのは無理

そして、華南は、孫権の支配下で安定しているので、

ここも、孫権に譲っておいて曹操に対抗させます。

劉備殿は、まず、この荊州に基盤を置いて、

次に、背後にある益州の劉璋(りゅうしょう)を計略を用いて排除なさいませ、、

つまり、曹操、孫権と、あなたで天下を三分してしまうのです。

そうして、天然の要害である益州と荊州の二つを握り、

孫権と同盟を結んで、曹操に対峙すれば、、、

いかに強大であっても曹操を撃ち破る目が出てきます」

 

劉備は、理論的で分析力に富んだ、孔明の説明を聴いていましたが、

もやもやした頭の中から、霧が晴れるような気分がしました。

 

そして、まさに、これこそが曹操を打倒して漢王室を救う唯一にして

絶対の方法であると確信したのです。

 

「孔明様、是非、我が軍の軍師になって頂きたい、

そなたこそ、天がこの劉備に遣わした我が子房に違いない」

 

三国志上に名高い、天下三分の計

天下三分の計

 

孔明は、ここに劉備の軍師となる事を誓い、

三国志上に名高い、天下三分の計が実際にスタートするのです。

それから、劉備は、孔明と寝食を共にし、

どこに行くにも一緒に歩きます、異性なら殆ど恋人同士です。

 

水魚(すいぎょ)の交わり

㈱三国志

二十年来の義兄弟である張飛と関羽は、

それに対してジェラシーを起こしてしまいました。

 

関羽:「こうもいつも孔明、孔明では、君臣のケジメというものが

つきませぬ、、少しは、孔明から離れて下さいませ」

劉備に対して苦言を呈しています。

 

しかし、劉備は、、

「許せ、お前達、孔明と私とは、魚と水のような関係だ、、

どちらも相手が無ければ、たちどころに死んでしまうだろう」

 

このスーパーおのろけ名言は、

水魚(すいぎょ)の交わりという故事成語になっています。

 

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次回記事:66話:曹操、孔明の実力を確認すべく劉備討伐の兵を挙げる

 

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この記事を書いた人:kawauso

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■自己紹介:

どうも、kawausoでーす、好きな食べ物はサーモンです。
歴史ライターとして、仕事をし紙の本を出して大当たりし印税で食べるのが夢です。

もちろん、食べるのはサーモンです。

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