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水滸伝の五虎大将軍とは誰なの?関勝・林冲・秦明・呼延灼・董平を紹介

2019年6月18日


 

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宋江、史進、李逵、魯智深、林冲、武松、楊志(水滸伝)

 

水滸伝(すいこでん)』はみん)(1368年~1644年)の時代に作られた小説です。中国では『三国志演義(さんごくしえんぎ)』に匹敵する人気を誇っております。

 

岳飛(南宋の軍人)

 

モチーフは北宋(ほくそう)(960年~1127年)末期の小規模な反乱です。

 

張飛の男気人生

 

実は『水滸伝』には、蜀(221年~263年)の関羽(かんう)張飛(ちょうひ)趙雲(ちょううん)黄忠(こうちゅう)馬超(ばちょう)のような人物、即ち「五虎大将軍」がいます。

今回は『水滸伝』の「五虎大将軍」を紹介します。

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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関羽の子孫 関勝

強くなる関羽

 

まず最初は五虎大将軍筆頭の関勝(かんしょう)です。ちなみに、関勝は関羽の子孫という設定です。関羽と同じ青龍偃月刀(せいりゅうえんげつとう)の使い手なので、あだ名は「大刀(だいとう)」です。

 

父・関羽とともに亡くなる関平

 

しかし関羽の一族は(しょく)が滅亡した時に、誅殺されているので子孫がいるのはありえません。ただし、小説に突っ込むのは野暮なので先に進みましょう。登場は後半であり、筆頭の割には信じられないほど遅いです。そのためなのか、目立った活躍はありません。一応強いポジションのキャラなので、梁山泊(りょうざんぱく)解散まで生き残ります。

 

梁山泊解散後は朝廷から恩賞をもらいますが、後に落馬事故で亡くなるというあっけない死に方をしています。筆者も思い入れがありません。モブキャラに等しいです。

 

 

 

単独ストーリーを持つ男 林冲

林冲

 

林冲(りんちゅう)は五虎大将軍で最初に登場するキャラクターです。

 

林冲

 

小説『三国志演義』の張飛に似ていることから、あだ名は「豹子頭(ひょうしとう)」と言います。

 

五虎大将軍の張飛

 

『三国志演義』で張飛の容姿を「豹頭」と表現することから、「張飛(ちょうひ)ジュニア」という意味と言われています。林冲は五虎大将軍で唯一、単独ストーリーが設けられています。

 

林冲、楊志(水滸伝)

 

林冲は北宋の首都開封(現在の河南省(かなんしょう)東部開封市)で武術師範をしていました。美人の妻もいて幸せに暮らしていましたが、軍の責任者の高俅(こうきゅう)により無実の罪に落とされました。

 

 

その結果、妻は自殺して天涯孤独(てんがいこどく)の身となりました。

 

妻思いの林冲

 

その後の林冲は、再婚することもなく妻がいたという設定も皆無になります。梁山泊最後の戦いの方臘(ほうろう)の乱も生き残りますが、開封に帰る途中に破傷風になり、亡くなりました。

 

 

宋江のスカウト作戦最初の犠牲者 秦明

秦明

 

秦明(しんめい)は梁山泊の首領の宋江の得意のスカウト作戦により、家族を失った最初の犠牲者です。以前は青州(現在の山東省)の将軍でした。短期で怒鳴り声が大きいことから、「霹靂火(へきれきか)」と呼ばれています。

 

宋江は青州に来た時に、無実の罪で青州の役人から追われました。その時に派遣されたのが秦明でした。色々ありますが、宋江は秦明を捕縛します。宋江は秦明を説得して仲間にしようとしますが、秦明は断って帰りました。

 

ところが、帰った秦明はびっくりしました。なんと自分が宋江に投降したことになっていました。そのせいで一族は全て殺されていました。宋江の所にもう一度戻った秦明はが聞いてみると、宋江は驚きの発言をしました。(翻訳は現代の人に分かりやすくしています)

 

強引な梁山泊スカウト 秦明

 

「すいません、あなたが欲しかったので嘘情報を流しました。家族には申し訳ないことをしました」普通の感性ならその場で宋江を殺していますけど、これは小説ですので秦明は仕方なく納得したそうです。その後の秦明は宋江を恨むことなく、最期は方臘の乱で討ち死にしています。

 

 

五虎大将軍最強 呼延灼

 

呼延灼(こえんしゃく)は物語中盤に登場するキャラクターであり、最初は梁山泊を討伐する人物として現れます。2つの鞭(鉄製の棒)を武器として操ることから、あだ名は「双鞭(そうべん)」と呼ばれています。

 

得意な戦法は「連環馬(れんかんば)」です。連環馬は鎧を着た馬を鎖で繋いで、敵に突っ込む戦法です。梁山泊はこの戦法の前に苦戦します。しかし、激戦の末に降伏して梁山泊入りをしてくれます。方臘の乱終了後は、朝廷から恩賞をもらいますが最期は金(1115年~1234年)との戦いで討ち死にします。

 

特に目立たない五虎大将軍 董平

 

董平(とうへい)は五虎大将軍で最も目立たない人です。2本の槍の使い手であることから「双槍将(そうそうしょう)」と呼ばれています。登場は『水滸伝』の後半であり、108人全員が集結する時期です。

 

筆者もあまり思い入れが無いキャラクターです。梁山泊加入前は東平府の将軍でした。長官の程万里(ていばんり)の娘に恋をしていたので、求婚していましたが、ずっと断られていました。それは当然の話です。

 

宋代以降は文官優位主義であり、武官はどうしても下に見られる時代でした。程万里の考えは、当時としては普通です。そこで董平は功績を挙げるために梁山泊に挑みますが、あっさりと敗れて宋江に降伏します。だが、この後に董平は驚きの行動に出ます。程万里を殺して、娘をさらいました。

 

やっていることは、ただの盗賊じゃないですか!しかもこの董平の行為を宋江は何も処罰しないのが不思議です。ちなみに、最期は方臘の乱で討ち死にします。結構あっさりと討たれるので、「本当に五虎大将軍か?」と首をかしげたくなるレベルです。

 

宋代史ライター 晃の独り言

三国志ライター 晃

 

以上が『水滸伝』の五虎大将軍の記事でした。

 

五虎大将軍にピッタリの人もいれば、「?」の人もいるのです。

読者の皆様でしたら、誰を五虎大将軍にしたいですか?

 

関連記事:ところで水滸伝って何?美味いの?中国の明の時代に完成した四大奇書

関連記事:宋江ってどんな人?水滸伝の主人公であり中途半端ヤ〇ザの微妙な最期

 

【中国を代表する物語「水滸伝」を分かりやすく解説】

水滸伝入門ガイド

 

 

 

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晃(あきら)

晃(あきら)

横山光輝の『三国志』を読んで中国史にはまり、大学では三国志を研究するはずだったのになぜか宋代(北宋・南宋)というマニアックな時代に手を染めて、好きになってしまった男です。悪人と呼ばれる政治家は大好きです。
         好きな歴史人物:
秦檜(しんかい)、韓侂冑(かんたくちゅう)、 史弥遠(しびえん)、賈似道(かじどう) ※南宋の専権宰相と呼ばれた4人です。
何か一言: なるべく面白い記事を書くように頑張ります。

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