さて西遊記と言えば、三蔵法師ご一行が天竺まで行く旅路ですね。もちろんスタートしましたはい着きましたではありません、到着するまでに数々の苦難があり、それをお供の孫悟空、猪八戒、沙悟浄といった面子が退けるアクションシーンも魅力。
その中でも八面六臂の活躍をするのがご存知、孫悟空なのですが……ここでちょっとだけ、そんな孫悟空とインド神話に出てくる神様との繋がりをご紹介したいと思います。
この記事の目次
手の付けられない暴れ猿 中国の孫悟空
皆さんご存知、西遊記のヒーロー孫悟空。ある日仙石から産まれた卵から孵った猿で、仙人に弟子入りして数々の仙術を伝授して貰い、その後は龍王たちから武器防具を入手、
更に天界からのお役目を申し付けられた際に仙桃やら金丹やらを食べちゃったので無敵になっちゃったというとんでもない出自の三蔵法師のお供です。その孫悟空のモデル、影響を与えたのではないかと言われるインドの神様がこちら。
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インドの神猿、ハヌマーン
知っている人は知っている、インドの神猿、ハヌマーン様。この神様、お猿さんではありますが強く賢く、どのような武器でも傷付かず、火にも焼かれず、風よりも早く世界をかけ、そうしてほぼ不死身。
父親が風神ヴァーユであるため、ハヌマーン自身も風神と同一視されることもあるという神様のお一人。可愛く賢くそして強い、そんなお方ですが、この方が悟空ととても良く似ているのです。
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仙人の食べ物を盗み食いし不老不死になった孫悟空
さて悟空がとっても強くなった経緯ですが……まあ元々悟空は強かったんですが。その一つに蟠桃園の管理を任された時に、ここで悟空は仙桃を食べて、しかも仙人たちのご馳走を食べ、更には太上老君の金丹まで食べちゃったから(ざっくり)
これで後に悟空は武器では処刑できず、火でも焼けない身体となりました。つまり「食事」がきっかけとなったのです。
太陽を食べようとして死に、不死身になるハヌマーン
そしてハヌマーンにもあつお話があります。それはある日、お腹が空いたハヌマーンは太陽を果物と間違えて天に昇りました。これを何者かの狼藉と間違って、神々の王様である雷神から武器で撃たれ、転落死します。ハヌマーンの父親の風神ヴァーユはこれを哀しみ怒り、世界の風を止めたことで生きとし生けるものたちが死んでいきました。
大慌てで他の神々がヴァーユの元に押し掛けると「ハヌマーンを生き返らせろ!そして二度とこのようなことが起きないようにしろ!」と言われ、ハヌマーンは叡智と武勇と不死身のパワーを持って生き返った……というお話です。
二人とも、何かを食べた、食べようとしたのがきっかけなんですね。
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