中国にも梅雨はあるの?霉雨になると関羽の古傷も傷んでいた!

2016年6月5日


 

はじめての三国志コメント機能バナー115-11_bnr1枠なし

 

雨の中進軍する曹真

 

 

2016年、6月5日、気象庁より関東甲信地方は梅雨入りしたとみられるという「梅雨入り宣言」が出されました。関東甲信では、昨年よりは2日遅く、平年よりは3日早い梅雨入りとなります。さて、これから、ジメジメした雨模様の天気が続きそうです。該当地域の皆さんは、雨具の用意と、体調の管理に気をつけましょう。

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


【誤植・誤字脱字の報告】 バナー 誤字脱字 報告 330 x 100



【レポート・論文で引用する場合の留意事項】 はじめての三国志レポート引用について



素朴な疑問、中国に梅雨ってあるの?

朝まで三国志 公孫瓚

 

さて、素朴な疑問ですが、中国には梅雨ってあるのでしょうか?

 

実は中国にも梅雨は存在し、大体、日本と同時期です。中国でも、梅雨(メイ・ユー)と言いますが、古来は違い霉雨(バイ・ウー)と言いました。霉(ばい)は、カビの事を意味していて、湿気が強く、モノが腐りやすい、梅雨の時期を言い当てています。

 

また、同時に、黄梅が実る時期である事から、黄梅雨(ファン・メイ・ユー)という言葉も用いられます。日本でも元は、霉雨(バイウ)だったのが、カビではあんまりだという事で梅の「バイ」に変化して、梅雨になったとも言われます。ただ、広い中国ですので、全国で梅雨があるというわけでもなく、上海を北限にして南に梅雨があるという事だそうです。

 

 

 

梅雨時に、肘の傷がシクシク傷んだ関羽

関羽神様

 

三国志と梅雨の繋がりについて、調べると関羽(かんう)にたどり着きます。関羽は時期不詳ですが、流れ矢が左腕を貫通した事があり、傷口は塞がりましたが、梅雨に入ると、シクシクと傷が痛んだようです。

 

 

 

華陀 麻沸散

 

そこで、医師(華陀説もあり)を読んで診断させると、矢先にはご丁寧にも毒が塗り込んであり、その毒が骨を腐らせ膿んで痛みを発していると分ります。

 

治療するには、腕を切開して、骨を削って毒を取り去るしかないという事でしたが、関羽は、酒を飲みながら、血がバンバン出る切開手術を受け、顔色も変えずに食事をしていたそうです。

 

関羽の豪傑ぶりを示す逸話ですが、梅雨時になって傷が痛むという事は、それは、関羽が梅雨が存在する上海よりも南の土地、つまり荊州あたりで治療を受けた可能性を示唆します。このように考えると、関羽が手術を受けたのは、赤壁の戦い以後の荊州南郡を守っていた時代の事かも知れません。

 

関連記事:世界初の外科手術を行った?華佗とはどういう人物だったか

関連記事:華佗の使った麻酔薬「麻沸散」って何?

関連記事:関羽が打った囲碁って、どんなものだったの?

 

 

 

中国漢方でも梅雨の対策がある・・

劉虞

 

後漢の時代には、「神農本草経」が出版され、ここでは、365種類にも及ぶ薬物や一部食品についての記載があります。この中に登場する薬の多くは今では食品に含まれるもので、当時の漢方がいかに普段の食事を重視したかという事が分ります。

 

中国漢方では、季節の変わり目は、体調を崩しやすい時期であり梅雨にも、その対処法が存在しています。それによると、梅雨時期の自然条件は湿で、湿邪で病気になりやすいと考えられ、脾臓が負担を受けやすく、食欲不振、下痢、胃腸の重さ手足が浮腫むという症状が出やすいと書いています。

 

この時期を乗り切る食べ物としては、ハト麦、とうもろこしの花柱スイカや小豆などの利尿作用の高い、食品を食べて余計な水分を排出する事が大事であるようです。

 

 

梅雨の時期を快適に過ごすコツ

朝まで三国志 劉虞

 

梅雨の時期は、とにかく水回りの部分に水分を残さないようにし、同時に、食べ物を長時間放置しない事が大切です。洗濯なども、洗い終わって、グズグズ干さないでいると、すぐにカビが発生してお気に入りの衣服も捨てる羽目になったりします。また、玄関もカビが発生しやすく、靴もカビたりしますから注意が必要です。

 

対策としては、水回りは、台所や浴室はこまめに水分を拭き取り、食品は冷蔵庫保存、洗濯物は、洗ったらすぐに干すか、雨ならコインランドリーに持っていって乾かす。この原則を守るだけでも、ジメジメな梅雨を快適に過ごす事が出来ますよ。

 

関連記事:これは不公平!趙雲が五虎将軍でドンケツの理由とは?格差の現実を徹底分析!

関連記事:【素朴な疑問】呉には何で五虎将軍や五大将軍がいないの?

関連記事:え、そうだったの?蜀の五虎将軍、実は存在しなかった?五虎大将軍の真実!

 

三顧の礼特集バナー

 

 

  • この記事を書いた人
  • 最新記事
kawauso

kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

-三国志の雑学
-,