【賢母の知恵編】私あまり顔には自信がないけれど鍾会には負けませんわ

2017年3月8日


 

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鍾会(しょうかい)

司馬家に接近し、司馬師・司馬昭に仕えて彼らの参謀役として活躍した人物ですが、

蜀征伐戦の総大将として任命されます。

その後彼は蜀の大将軍であった姜維(きょうい)とともに魏に反乱を起こしますが、

あっけなく鎮圧されてしまいます。

ちょっと性格に難アリでしたが才能に溢れた人材でした。

そんな彼よりにも勝てなかった人物は幾人かおりますが、

今回ご紹介する人物にも彼は勝つことができませんでした。

その人物は阮氏(げんし)という人物です。

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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顔がやばい・・・・。

 

許允(きょいん)は阮氏と結婚式を挙げます。

彼は自らの奥さんとなる阮氏を結婚式当日まで見たことがありませんでした。

そのためどのような人が自分の奥さんになるのか楽しみにしていたのですが、

当日自らの奥さんとなる人の顔を見て大ショックを受けます。

なぜなら全然可愛くなく、ブサイクだったからです。

そのため許允は結婚式が終えると彼女がいる部屋に近寄らなかったそうです。

奥さんは自らの容姿がブサイクだったことを気にかけておりましたが、

一度も部屋に入ってこない旦那にショックを受けておりました。

しかしある人物の登場で旦那がやってくることになります。

 

桓範がチャンスをくれる

 

曹爽(そうそう)の参謀役として活躍することになる桓範(かんはん)。

彼は許允とは仲の良い方でしたが仕事が忙しくて、

彼の結婚式に行くことができませんでした。

しかし彼を祝福するために結婚式が終わった後に彼の家を訪れることにします。

彼はこの時、許允が阮氏の部屋を訪れていないことを聞いて彼へ

「一度自分の奥さんとしっかりと話し合ったほうがいい」と

述べて彼女を許允の部屋へ呼び、彼女が来ると桓範は彼の家から去っていきます。

許允は桓範が自らの部屋から居なくなってから彼女がやってきます。

すると彼は彼女の顔がブサイクすぎてすぐに部屋から出ていこうとしますが、

彼女が許允の服の袖を引っ張ったため部屋から出ることが叶わず、

彼女と語り合うことになります。

すると許允は彼女がブサイクでありながら非常に教養の高い人物であることを知り、

彼女と分かり合うことになります。

そして二人は仲良く愛し合う間柄を築くことになります。

 

司馬師のせいで旦那が亡くなる

 

許允と阮氏は互いに分かりあったことにより愛し合い仲の良い夫婦として、

周りから羨ましがられるのですが、彼が司馬師暗殺事件に関与した疑いにより、

北方に流されることになります。

許允は司馬師の命令を聞いて勤務地へ向かうのですが、

勤務地に到着する前に亡くなってしまうのです。

 

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二人の子供が狙われる

 

許允と阮氏の間には二人の男の子が誕生することになり、

許允が亡くなった時、二人の子供は青年でした。

司馬師は許允の息子達がどの程度の才能をもっているか確かめるために、

鍾会を派遣して彼らの人物評価を行うように命令をします。

そして司馬師は鍾会へ「もし許允と同じ程度の才能であれば彼らを殺害してこい」と命令。

鍾会は司馬師の密命を受けて許允の家を訪れることになります。

 

阮氏のアドバイスのおかげ

 

二人の息子は知り合いから近々鍾会が君たちの家にやってくるであろうという

情報を入手します。

鍾会がやってくることを知った二人は母親である阮氏に相談します。

すると阮氏は二人の息子へ「鍾会がやってきても自分たちの思ったことを

そのまま話せばいいのです。

しかし父の話になってもあまり悲しまないようにして、

鍾会が話をやめたらお前たちも話をやめなさい。

そして朝廷の話などを少し話せば必ず助かるはずです。」とアドバイスをします。

このアドバイスを聞いた息子達は鍾会がやってくると母の言うとおりに鍾会と話します。

その結果、鍾会は司馬師へ「許允の息子達は才能に優れておりますが、

父よりも若干優れている程度であり、殺害するほどではないでしょう」と述べ、

司馬師は鍾会の人物観察の評価を信用して彼らを殺害することはありませんでした。

阮氏の知恵が鍾会よりも優っていたことをあらわすエピソードをご紹介しました。

 

三国志ライター黒田レンの独り言

 

阮氏は許允の妻となってから彼を支えていました。

彼は曹叡の時代から魏に仕えておりましたが、

ある日曹叡から「お前の昇進の仕方がおかしいから宮殿に出頭せよ」と

呼びつけれることになります。

この事を知った奥さんは許允へ「陛下は優れたお方であるので、

情に訴えるのではなく道理をしっかりと説明してください」と述べます。

許允は奥さんの言う通り曹叡に情で訴えることをしないで道理を持って説明した結果、

罰せれることなく宮殿を出てくることに成功し、新しい服までもらう有様でした。

上記が示しているとおり非常に優秀な奥さんだったことは疑いようもない事実でありますが、

もし彼女がもっと可愛ければもっと有名な人物になっていたのではないのかなと思います。

 

参考文献 ちくま文芸文庫 正史三国志魏書2 今鷹真・井波律子著など

 

 

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黒田廉(くろだれん)

黒田廉(くろだれん)

三國志が大好きです。オススメのマンガは曹操を描いた蒼天航路がオススメです。三國志の小説のオススメは宮城谷昌光氏が書いた三國志です。好きな食べ物はマグロ、ぶり、アジが大好きな猫です。

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