四川の名物料理「張飛牛肉(チャンフェイニウロウ)」の謎に迫る


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三国志の蜀(しょく)の都、成都(せいと)へ旅行にいった時のこと。

名産の竹葉茶でも買おうかと茶葉を物色していると、ふしぎなお土産品を見つけました。

その名は「張飛牛肉」……

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張飛牛肉(チャンフェイニウロウ)とは?

 

ちょうひぎゅうにく? 三国志の張飛(ちょうひ)にちなんだ牛肉!

なるほど~、張飛は劉備(りゅうび)に仕える前はお肉屋さんだったもんね。

そう思いながらすかさず購入。製造元は四川張飛牛肉有限公司。

赤い色の外袋には京劇(きょうげき)の張飛の顔に似ているお面のような

絵が描いてあり、裏には張飛牛肉の由来が書いてありました。

中身はスパイシーなビーフジャーキーのようなもので、

なんの違和感もなくおいしく頂けました。ビールに合います。


張飛牛肉の伝承

 

袋の裏には、こんな由来が書いてありました。

 

 

【張飛牛肉の伝承】

三国時代、蜀の武将・張飛(字(あざな)は翼徳(よくとく))が

巴西郡(はせいぐん)(今の四川北部)を守っていた時、

魏(ぎ)の武将張郃(ちょうこう)(字は雋乂(しゅんがい))が侵攻してきた。

張飛は軍を率いて閬中(ろうちゅう)で張郃を迎え撃ち、

計略を用いて宕渠(とうきょ)・濛頭(もうとう)・宕石(とうせき)で

張郃を大いに破り、大功を立てた。

張飛が大勝したという報告が成都に届くと、劉備(りゅうび)は

とても喜び、魏延(ぎえん)に美酒五十甕(かめ)を開けさせて

功績のあった者たちを賞した。張飛は特製の牛肉料理をふるまい

将校・兵士たちの労をねぎらい、みな酒に酔った。

土地の人がこの牛肉料理の作り方を後世に伝えたものが「張飛牛肉」である。

 

古代中国・超科学の世界に挑戦する HMR

 

料理名人キャラの張飛

 

張飛といえば、もとは肉屋だったということで料理名人のイメージがあるようです。

北方謙三さんの三国志でもおいしそうな料理を作って兵士たちにふるまっています。

丸ごとの豚肉に米や野菜を詰めてじっくりと焼いた

おいしそ~うな描写が印象に残っています。

口下手で優しそうにも見えない張飛が分厚い手と太い指で手間暇かけて

じっくりおいしいものを作って食べさせてくれるなんて、しびれちゃう!

中に詰められたお米はどんなお味なんでしょうね~。

きっと野菜の甘みと豚肉の脂を吸ってさぞかしおいしい……ん? 豚肉?


張飛は豚肉屋の設定

 

そうですよ、豚肉! 張飛といえば、豚肉屋じゃないですか。

三国志演義の第一回で劉備(りゅうび)に自己紹介してるシーンで

しっかり言ってますよ、酒を売り豚肉をさばいています、って。

おお張飛牛肉、あなたはどうして牛肉なの?

張飛にちなんだ肉料理なら普通に考えれば豚肉のはずでは? Why?


  

閬中(ろうちゅう)の名物料理

 

四川張飛牛肉有限公司は四川省の閬中市で設立された会社です。

この閬中という土地、明(みん)末~清(しん)初の動乱の時代に

大量の移民が流れ込んできました。

その中には、甘粛(かんしゅく)省から秦嶺(しんれい)山脈を越えて

入ってきたイスラム教徒も大勢いました。

このため、閬中は四川省北部のイスラム教の中心地になりました。

イスラム教徒の人たちが持ち込んだ干し肉の製法と

漢民族が持っていた煮込み料理の製法がミックスされて、

当地独特のおいしい牛肉料理ができたんですって。

 

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張飛とのゆかりは?

 

さて、時代は降って二十世紀末、閬中の牛肉加工工場に勤めていた

馬伯良という人が、定年退職後に個人で牛肉店を開いて、当地の

名物料理の煮込み干し肉を売り始めたそうです。商売は軌道にのり

だんだん大きくなって行き、その頃ちょうど三国志を題材とした

ドラマや映画の撮影が増えてきたため、ブームにあやかって

自社の牛肉料理に当地とゆかりの深い張飛の名前をくっつけて

売るようにしたんですって。なあるほど、だから張飛牛肉なんですね!

イスラム教徒由来なら、豚肉にはなりようがありませんね。

 

三国志ライター よかミカンの独り言

 

料理の由来はどうやら張飛とは関係なかったようですが、

名産の肉料理に張飛の名前を付けるのはいいアイデアでしたね。

張飛は肉屋出身だし恰幅もいいイメージがあるので、

張飛の名前がついてるお肉ってだけでおいしそうな感じがします!

 

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