キングダム
南蛮征伐




はじめての三国志

menu

はじめての呉

石亭の戦いは曹休を罠にはめる呉の壮大なドッキリだった!

石亭の戦いで交える曹休と周魴(しゅうほう)



石亭の戦いで交える曹休と周魴(しゅうほう)

※こちらの記事は「大戦乱!!三国志バトル」専用オリジナルコンテンツです。

 

敵を(だま)すにはまず味方からと言いますが、上手にターゲットを騙すには、いかに、もっともらしく見せて信用させるかというテクニックが欠かせません。

ましてや、普段敵対していて最初からこちらを疑っている相手を騙すには並大抵のテクニックでは不可能です。

その点で西暦228年の8月に魏と呉の間で起きた石亭(せきてい)の戦いは呉の周魴(しゅうほう)の完璧な演技に魏の曹休(そうきゅう)が引っ掛かった壮大で完璧なドッキリでした。

今回は石亭の戦いを通して、最後の最期まで曹休を騙しつくした周魴の緻密(ちみつ)な演技力を紹介します。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:124話:曹休、憤死!!石亭の戦いと孫権の即位

関連記事:遼来来!よりも呉は彼を恐れていた?呉キラー曹休(そうきゅう)

 

 

魏の名将、曹休に翻弄される呉

石亭の戦い 曹休と韓当

 

石亭の戦い以前、魏と呉が国境を接する揚州では揚州牧兼都督軍事(ようしゅうぼくけんととくぐんじ)に任命された曹休が呉の呂範(りょはん)を破るなど攻勢に出て呉は窮地に陥ります。

その為に呉からは、功臣、韓当(かんとう)の息子の韓綜(かんそう)が魏に投降するような事態になっていました。

こんな事があったので呉では曹休を憎み恐れていて放置できないと考えます。

しかし、真正面から攻めても勝てないのでドッキリを仕掛けようと決めたのでした。

 

 

周魴が仕掛け人に名乗りをあげる

石亭の戦い 周魴(しゅうほう)

 

曹休を引っ掛ける仕掛け人には、周魴が選ばれました。

ドッキリの内容は簡単明瞭で、鄱陽(はんよう)郡の太守だった周魴が孫権(そんけん)のパワハラに耐えかね鄱陽郡ごと魏に寝返るという筋立てで、

それに食いついた曹休が軍を送れば、伏兵を配置した場所に誘い込み一挙に撃破しようというのです。

さて、作戦内容は簡単ですが、問題はいかに曹休に内応を信じさせるかでした。

 

孫権は当初、山賊の頭目を使って釣ろうと思いましたが、鄱陽太守の周魴が「曹休は英傑で、山賊の頭目程度では成功は難しい」と発言し

自身が仕掛け人になる事を提案しました。

孫権にしても、郡太守が寝返る方が魏にもメリットがあり曹休も信じやすいだろうと考え周魴に仕掛け人を任せたのです。

 

偽の降伏の手紙七通

石亭の戦いで曹休が反応してドキッとする周魴(しゅうほう)

 

周魴は内応する意志がある旨を記した偽手紙を曹休に送りました。

それも一通や二通ではなく、七通にも及びました。

しかも、その手紙は一本調子に何度も「お願いします」と哀願するのではなく、(なだ)めたりすかしたり、非難したり絶望したり強気になったり

バラエティ豊かでした。

 

例えば、

 

①「呉は大規模の出兵を行い揚州にはろくな備えがない」と出兵を誘う

②「あなたは天の与えたチャンスを捨ててしまうのか」と非難してみる

③「私はパワハラ孫権に(うと)まれいつ殺されるか分からない」と愚痴(ぐち)を書く

④「返事がないのは私を救っていただけない意味ですか?」と気弱になる

⑤「部下を信用させる為に官位を保障する印綬(いんじゅ)を沢山下さい」と強気に出る

⑥家人を人質として送り計略ではないと信用させる

⑦かつて魏に内応しようとして失敗した人物との繋がりを強調する

 

等々、内応を約束したものの揺れ動く乙女心(?)を巧みに表現します。

山の天気のように変わる周魴のトキメキラブレターに曹休は知らず知らずに心を奪われ、

「これは本当なんじゃね?」と思い始めました。

 

役所で侮辱され髪を切られる迫真の演技で曹休の心をゲット

石亭の戦い 曹休、周魴、孫権

 

周魴は慎重で用心深い人物でした。

手紙を出した以上、魏のスパイが確認の為に鄱陽に入り込んだに違いないと判断し、より具体的に孫権のパワハラに(いじ)められる自身を演出します。

 

ある日、周魴は孫権の詔で役所まで来るように言われます。

何だろうとノコノコ役所まで出かけてみると、そこに待っていたのは、最高にネチネチした孫権の問責(もんせき)でした。

このパワハラにより周魴は侮辱(ぶじょく)された上に罪を謝する意味で髪の毛を剃ります。

涙ながらに謝罪する周魴の様子は、魏のスパイによって曹休に伝えられました。

「間違いない周魴は降伏するぞ!」曹休はこうして完全に周魴を信じてしまいました。

 

読者の皆さんは「髪を切る位大した事ない」と思うでしょうが、当時の人々にとって、親からもらった頭髪に刃物を入れるのは親不孝の極みでした。

刑罰にさえ髪を剃り落とすコン刑というものがあった程だったのです。

かくして手紙で曹休を翻弄し、我が身を苦しめる演技で信頼させるという周魴のドッキリ大作戦は完全に成功しました。

 

周魴に裏切られ十万の曹休軍は石亭で惨敗する

計画通りになった周魴(しゅうほう)

 

曹休は内応を承諾する手紙を周魴に送ります。

周魴はこの手紙を孫権に送りドッキリ大成功を報告しました。

孫権は大喜び、陸遜(りくそん)全琮(ぜんそう)朱桓(しゅかん)を率いさせて自ら出陣、皖城(かんじょう)の近くで待ち伏せさせます。

一方、周魴を信用した曹休は投降した周魴に道案内させ十万の大軍で石亭に向かい進撃しました。

しかし石亭に近い場所まで進軍した所で近くの皖城に孫権が出陣している事を知らされたのです。

 

「おのれ、、謀ったな!周魴」

 

ここで曹休はようやく自分がドッキリに掛かった事を悟ります。

もちろん、周魴はとっくに消えており、すでに孫権に魏軍の陣営の様子と間抜けな曹休の悪口をべらべら喋っている事が予測できました。

ですが、プライドが高い曹休、騙されたままで魏に帰る事はできません。

 

曹休「だ、騙されてなんかないんだからね!最初からドッキリに乗った振りして、孫権を討ち取る逆ドッキリなんだからね!」

 

気持ちは分かるが、それは無理があるぞ、やめろ曹休ーー!

 

こうして、全てバレているのに強引に孫権に戦いを仕掛けた曹休は大惨敗、一万人が戦死する大損害を受け、曹休もあわや討ち死にという所を

賈逵(かき)の援軍でなんとか救われるという有様でした。

 

命からがら逃げのびた曹休は、これまでの戦功と皇族という地位のお陰で、厳しい罰を受ける事もなく、また慰問(いもん)の為に曹叡(そうえい)から

多額の贈物さえ受けますが、世の中難しいものでプライドが高い曹休は、それを憐れみと受け止めてしまい思い(わずら)うようになり、

背中に腫瘍(しゅよう)が出来たのが元で間もなく死んでしまいました。

 

どうして周魴は曹休を騙せたのか?

石亭の戦い 曹休、周魴

 

それにしても、いかにも怪しい周魴の寝返りをどうして曹休は信じたのでしょう?

 

 

 

 

石亭の戦いは曹休を罠にはめる呉の壮大なドッキリだった!

の続きは、「大戦乱!!三国志バトル」内のページで読めます。

続きが気になる方は、「大戦乱!!三国志バトル」を登録しよう!

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:千里の駒・曹休が劉備軍の猛将・張飛を打ち破ったのは史実では本当なの

関連記事:曹休(そうきゅう)ってどんな人?一回の敗北で、後世の評価がガタ落ちした魏の武将

 

kawauso

kawauso

投稿者の記事一覧

三度の飯の次位に歴史が大好き

10歳の頃に横山光輝「三国志」を読んで衝撃を受け
まずは中国歴史オタクになる。
以来、日本史、世界史、中東、欧州など
世界中の歴史に興味を持ち、
時代の幅も紀元前から20世紀までと広い。
最近は故郷沖縄の歴史に中毒中、、

好きな歴史人物:

西郷隆盛、勝海舟、劉邦、韓信、、etc

何か一言:

歴史は現在進行形、常に最新のジャンルです。

関連記事

  1. 関羽の呪いでなくなる孫皎(そんこう) 孫皎(そんこう)とはどんな人?孫氏一族の文武兼備な将軍。しかし関…
  2. 謝夫人 孫権の妻 孫権の妻たちは意外と知られてない?
  3. 呉の孫権 【5分で分かる】意外と知らない孫呉滅亡のきっかけ
  4. 孫策 頬 孫策、旧勢力に恨まれ無念の死を遂げる
  5. 陸遜 陸遜は兵法の本質を理解していた戦術家だったの?夷陵の戦いから読み…
  6. 藏覇(臧覇)と孫権 孫権は名君?それとも暴君だったの?5分で分かる君主の評価
  7. 朱桓(しゅかん) 朱桓(しゅかん)ってどんな人?貴族出身なのに下の者には優しく記憶…
  8. 徐盛(じょせい)呉の将軍 徐盛(じょせい)ってどんな人?人生を戦いの中で過ごした呉の将軍

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

  1. 武帝は前漢の第7代皇帝
  2. 幕末 魏呉蜀 書物
  3. 五虎大将軍の趙雲
  4. 王騎 キングダム
  5. 蜀の魏延
  6. 長安(俯瞰で見た漢の時代の大都市)
  7. 陸遜
  8. 魏の夏侯淵

おすすめ記事

  1. 郭淮の行動が司馬懿政権を崩壊させたかも知れないってほんと!? 愛妻家の魏の将軍、郭淮
  2. 高杉晋作エピソードは大傑作!ハリウッド映画レベル
  3. 【シミルボン】すでにキャラ立ちしている、民話の中の三国志 京劇の格好をした関羽
  4. 【2018年版】『赤兎馬=カバ説』を裏付ける大発見!なんとあの文献に書かれていた?【HMR】 呂布がカバに乗って暴れまわっているシーン(赤兎馬)
  5. 五丈原の戦いは緊張感に乏しい戦だった? 孔明 vs 司馬懿
  6. 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース13記事【8/15〜8/21】

三國志雑学

  1. 魏の夏侯淵
  2. 魏曹操と魏軍と呉軍
  3. 蜀馬に乗って戦場を駆け抜ける馬超
“はじめての三国志150万PV" “はじめての三国志Youtubeチャンネル" “広告募集" “誤字・脱字・誤植などの報告フォーム"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

  1. 関羽
  2. 順調に将軍まで出世する陳武
  3. HMR隊長 石川克世
  4. 幕末 帝国議会
  5. 陸遜

おすすめ記事

自称皇帝、袁術のトホホな部下列伝 Part.4 顔良と文醜 顔良と文醜は三国志の中でも可哀想な武将だった!その理由とは? 藤崎竜ファン感涙 封神演義がアニメ化!アニメキャスト声優や見どころ ピストルを乱射する坂本龍馬 明智光秀と坂本龍馬は祖先と子孫の関係だった?長宗我部元親との関係も 許靖 許靖(きょせい)とはどんな人?天才軍師・法正が認めた蜀の名士 嬴政(始皇帝) 嬴政(始皇帝)の生い立ちは王族とは思えない!秦王政の凄まじい生い立ち 李儒と三国志 超分かりやすい!三国志 おおざっぱ年表 藏覇(臧覇)と曹操と袁紹 【衝撃の事実】鳥巣襲撃戦後にとった曹操の行動が結構エグかった

はじさん企画

“if三国志" 英雄の死因 “三国志とお金" “はじめての漢王朝" “はじめての列子" “はじめての諸子百家" “龍の少年" “読者の声" 袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
英雄の武器 編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志" 英雄の墓特集 誤字・脱字・誤植などの報告フォーム
“邪馬台国"

“三国志人物事典"

“はじめての三国志PR募集陸遜"
PAGE TOP