正史三国志と三国志演義、そこにはたくさんの武将たちが出てきます。
しかしその中で、正史三国志と三国志演義で扱いが違う武将がいたり、死因が違ったり、いきなり死んだり、いや何で思い出したようにここで馬良殺したんですか羅貫中先生!……おっと失礼、筆者の抱え込んだ心の闇が出てしまいました。
ともあれ、正史三国志と三国志演義は全く同じではなく、三国志演義にはたくさんの架空武将たちも出てきます。そこで今回はその中から、楊松について解説していきましょう。
この記事の目次
楊松とはどんな人~?
まずは楊松についてざっくりと説明を。楊松は漢中を手にした張魯の家臣であり、三国志演義でのみ出てくる架空武将であり、
・お金大好き
・賄賂大好き
・賄賂貰えるならお国も主も売っちゃう!
どうしようもない人物です(きっぱり)
残念だけど架空武将故か本当にどうしようもない人物として描かれているので、これが楊松の全てに尽きるといういっそ分かりやすいキャラクターですね。
楊柏の兄(※楊柏なんて人はいません)
もう少し楊松について話しましょう。楊松は楊柏の兄として登場します。それは劉備が劉璋に頼まれて張魯と戦った時のこと。この際に張魯は亡命して来ていた馬超を当たらせ、馬超と張飛の戦いが始まります。
しかし猛将同士が戦えばどちらかが失われる恐れがある……ということで出てくるのが賄賂大好き楊松。賄賂大好きなのに張魯から信頼されているという謎のプロフィールを持つ楊松は「馬超は蜀の地を我が物にするつもりです」とない事ない事を張魯に吹き込み、馬超は張魯に嫌われ、最終的に行き場の無くなった馬超は劉備の下に身を寄せることになります。
因みに楊松は楊柏の兄と言いましたが、正史三国志には「楊柏」なんて人はいない代わりに「楊白」という人物がおります。この人についてはまた後程。
ないことないこと盛りだくさん!
さて馬超と馬岱はこのまま劉備の下に行きますが、この時にホウ徳は病気で従軍していませんでした。なので馬超たちは離反してホウ徳はそのままになります……馬超アフターフォローちゃんとして!
その後に今度は曹操が漢中に攻めてきたので、張魯は今度はホウ徳を出撃させることに。ホウ徳の奮戦っぷりを気に入った曹操、楊松に賄賂を(またか)送ると、喜んだ楊松張魯にホウ徳に関してない事やない事、それからない事をたっぷりと吹き込んで帰れなくなったホウ徳、曹操の元に行くこととなりました(ちょっと前に似たようなの見たよね)。
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