孫呉の家庭内政争!孫峻はどうして孫綝を後継者にしたの?

2020年11月3日


 

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後継者争いを放置する孫権

 

孫権(そんけん)が後継者問題を放置して起こった結果的に家庭内では終わらず家臣団まで巻き込んだ家庭内政争。

 

孫権の跡継ぎ9歳の孫亮

 

それは孫権が幼帝、孫亮(そんりょう)を後継者としてからも終わることはありませんでした。

 

孫峻

 

孫亮を皇帝としたことで、孫峻(そんしゅん
)
孫綝(そんちん
)
と専横の時代が続いてしまったのですから……しかし孫峻はまだしも、どうして最後に孫峻は孫チンに後を託してしまったのか?

 

今回はその事について、考えてみたいと思います。

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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孫峻の専横

孫権に気に入られる孫峻

 

まずは孫峻の専横時代をおさらいしましょう。孫峻は孫策(そんさく)、孫権からすると従兄弟の孫になります。そんな孫峻は二宮の変(にきゅうのへん)で孫権から信頼されるようになり、後事を託されます。

 

諸葛恪

 

この際に孫峻は諸葛恪(しょかつかく
)
を推挙し、二人は二大巨頭として孫呉を支えた……のは短い間でした。

 

諸葛恪と孫峻

 

諸葛恪が自身の失敗から専横をするようになったために孫峻はこれを殺害。その一族まで抹殺して専横していくことになります。

 

一人残す

北伐に失敗する孫峻

 

ただこの際に、諸葛恪と親しい、縁戚でもあった滕胤という人物だけは残し、昇進させました。孫峻がこの時に何を考えていたのかは分かりません。しかしこの後に孫峻自身も北伐を失敗、更に失敗。

 

孫峻の専横

 

失敗に失敗を重ねてしまった孫峻は周囲からの信頼を失い……あったかどうかは知りませんがとにかく失ってしまい、今までやった非道な振る舞いに罪悪感があったのか、疑心暗鬼に陥ります。

 

二宮の変

 

逃走、病死、諸葛恪

行軍する兵士達a(モブ)

 

そんな疑心暗鬼に陥った孫峻。彼が驚きの行動を取ったのは256年。青州・徐州の攻略を行った際に、味方の(重要)呂拠(りょきょ
)
が立派な陣形を整えていました。

 

孫峻「見事な陣形……これは呂拠に殺される!!」

 

諸葛恪に夢で殴られて死ぬ孫峻

 

……良く分かりませんが孫峻、単身逃走。帰ってきた孫峻は自らが殺した諸葛恪に夢で殴られ、そのまま病死。呉の専横した孫峻の、何とも言えない最期でした。

 

孫権が孫峻を起用した理由について

孫権

 

ここで少し、孫峻に孫権が後事を託した理由も考えてみましょう。とは言え、人格にとても難があるとは言え、孫峻は優秀です(特に政争)。また二宮の変で頼りになった相談相手ということもあり、孫権が信頼するのも無理のない事でしょう。

 

孫亮を後継者として指名する孫権

 

何よりも、孫亮の存在です。

 

孫亮を支える諸葛恪と孫峻

 

孫亮は幼帝であり、間違いなくその支えとなる人物が必要な存在なのです。なので信頼できる人物として孫峻を起用したのは、そこまでおかしくないと思われます。

【次のページに続きます】

 

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セン

両親の持っていた横山光輝の「三国志」から三国志に興味を持ち、 そこから正史を読み漁ってその前後の年代も読むようになっていく。 中国歴史だけでなく日本史、世界史も好き。 神話も好きでインド神話とメソポタミア神話から古代シュメール人の生活にも興味が出てきた。 好きな歴史人物: 張遼、龐統、司馬徽、立花道雪、その他にもたくさん 何か一言: 歴史は食事、神話はおやつ、文字は飲み物

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