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三国志の人気
三国志の始まり、終わり、そしてそのジャンルに古くから日本人が親しんできたことはご説明しました。しかし、どうしてここまで日本人は三国志の世界に惹きつけられたのでしょう?
その一つの理由として、数々の登場人物の多さがあります。他に類を見ないほどの数多くの武将、名将たちが煌めいた時代。
その一人一人にドラマがあり、決して報われただけでなく、輝きが潰えた者たちのもの悲しさもあり、その一方で苦難の果てに勝利をつかみ取った者もおり……それが三国志の時代といっても過言ではないでしょう。
ですが同時に、個人的に「ここだ!」という三国志の人気ポイントをご説明したいと思います。
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三国志の人気のポイントはここだ!
三国志、というよりも三国志演義の主人公と言えばやはり曹操と劉備。色んな意見もあるかと思いますが、この二人の存在は良い意味でやはり「異質」です。
決して似通った人物像ではない、立場も、在り方も違った二人。この二人が出会い、曹操は劉備の存在をいち早く認め
「この天下に英雄と言える存在は、君と余だけだ」とまで言っています。
曹操に取って劉備は、最大のライバル、好敵手と言っても良い、競い合うべき目標でもあったのでしょう。
この関係はこの二人だけではありません。数多くの武将たちに人間関係がチラホラ垣間見える、そういった人間ドラマが三国志の世界が世界で愛された理由だと思います。
あの二人に通じるか
ちょっとここで話を三国志よりもっと昔の世代に戻しましょう。漢の時代を作り上げた劉邦、その劉邦のライバルとして項羽がいます。
この二人もまた対照的であり、運命的であり、ドラマチックな関係性であると思います。二人が生きていた時代は三国志の時代ではありませんが、彼らに付いてまだ知らない人はぜひ、そして三国志の時代に魅せられた人はぜひ、彼ら二人にも注目して見て下さい。
曹操と劉備とはまた違った「ロマン」を見せてくれる二人だと思いますよ。
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三国志ライター センのひとりごと
今回は三国志の時代の面白さについて。特にそのライバル関係、人間ドラマについて注目して見ました。
これは以前にも感じたことですが、三国志の時代が光武帝の時代よりも日本人に好まれているのはこのライバル関係が大きいのだと思っています。この人間関係について注目して見るとまた三国志の世界の別側面も見えてきて……深みにハマったと思っていた三国志の世界の、より深みにはハマり込んでしまう筆者でした。
どぼん。
参考文献:蜀書先主伝
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