野心家と言われる鍾会だけど、そのものズバリ「面白い」

2021年6月9日


 

はじめての三国志_ページネーション

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野心家と言われる鍾会

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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後世の記録

正史三国志_書類

 

ただし、これら全てが全てということはないと筆者は思います。何故ならば、多くの場合で歴史の記録はやや後付けをされることが多いからですね。

 

独立したくウズウズする鍾会

 

「鍾会は野心家と言われていた」

「危険視されていた」

「ろくなことしないとかも言われた」

「何かやらかすぞと言われた」

 

そしてこれらは実際にその通りになっています。これらは実際にそうなったからこそ記録されているという面が強いでしょう。

 

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英才教育

ポイント解説をするセン様

 

また鍾会が実際に能力があったかどうかという面に関しては、その経歴を見ると分かります。

 

春秋左氏伝(書類)

 

鍾会は母親に4歳で「孝経(こうきょう)」を、その後も「論語」「詩経(しきょう)」「尚書」「春秋左氏伝(しゅんじゅうさしでん)」などなど、様々な書物を読ませられ、暗喩させられました。

 

残された論文なども見ると、鍾会の才能はその教育によってしっかりと培われたものだと思います。なので決して鍾会自体の能力が欠けていたということはないでしょう。

 

ただ、逸話の端々を見ていると「人間性の面では欠けていたんだろうな……」とも思いますね。例え記録に偏りがあったとしても、それらの記録があるという人物に変わりもないですから。

 

春秋左氏伝

 

面白いひと

三国志を語るセンさん

 

さてそんな鍾会の何が面白いか。時代は三国志末期、既に戦いは人と人ではなく、国と国との戦いになって来て久しい中。既に群雄割拠(ぐんゆうかっきょ)の時代はほとんど終わった中で、鍾会は己の才覚と力を信じて立ち上がった人物なのです。

 

……その結果がどうかは皆さんご存知のことですが。

 

鍾会を独立するようそそのかす姜維

 

それはもしかしたら姜維に上手いように乗せられただけかもしれませんが、個人的に鍾会は「三国志末期で三国志をもう一度やろうとした人」だと思います。

 

そう思うと鍾会、とっても面白い人物に見えては来ませんか?

 

三国志ライター センのひとりごと

三国志ライター セン

 

三国志末期と言えば、文鴦(ぶんおう)がいますね。彼もまた三国志末期に生まれたばかりに、その才覚を活かせないまま終わった、時代が違っていたら……と思う人物です。

 

 

ただ鍾会は悲哀を感じさせる文鴦と違い、何だか不思議な面白さがあると思うのは筆者だけでしょうか?悲運と言えば悲運だけど、どこかそれだけじゃない鍾会……ある意味、三国志の時代の最期を飾った人物だと思いますね。

 

センさんが三国志沼にドボン a

 

どぼん。

 

参考文献:蜀書姜維伝 魏書鍾会伝

 

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鍾会特集

 

 

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セン

セン

両親の持っていた横山光輝の「三国志」から三国志に興味を持ち、 そこから正史を読み漁ってその前後の年代も読むようになっていく。 中国歴史だけでなく日本史、世界史も好き。 神話も好きでインド神話とメソポタミア神話から古代シュメール人の生活にも興味が出てきた。 好きな歴史人物: 張遼、龐統、司馬徽、立花道雪、その他にもたくさん 何か一言: 歴史は食事、神話はおやつ、文字は飲み物

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