劉備が生き残る可能性
曹操の死後も劉備に対する報復ができないような事態が発生するとすれば、曹丕と曹植の跡目争いです。曹操も実際に晩年まで決めかねていたので、赤壁の時点ではハッキリとした意思表示はしていなかったはずなので、発生する確率は十分にあります。
ただ、親の仇を放置して内輪で争うとも考えられませんし、家臣たちもそれを諌めるはず。あるいは劉備を討ったほうが後継などという展開になり、劉備たちは標的にされるでしょう。
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劉備生存ルート=関羽、華容道で曹操を捕らえる
劉備たちが生き延びる手段として一番可能性があったとすれば曹操を斬るのではなく、生け捕りにすることだったのではないかと考えます。捕らえて人質とすれば様々な交渉が可能となりますし、曹家はうかつに手を出せなくなります。
例えば、荊州を無血開城させて拠点を得るということもできたはずですし、意味があるかは別として献帝と交換もできたのではないでしょうか。曹操が認めなかったとしても家臣や息子たちも曹操を見殺しにはできないはずなので。
後の問題は曹操を帰した後の報復行為です。荊州単独で拠点を得ても劉璋や孫権との同盟などがなければ大きく状況は変わりません。また、孫家は劉備の台頭や荊州領有を快く思わないので、北と東に敵を抱えることになります。
やはりいずれの道を選んでも劉備が生き残れる確率は極端に低くなってしまうので、弱小勢力が敵の大将というタブーはどうしてもやぶれなかったのかもしれません。
三国志ライターTKのひとりごと
演義における諸葛亮は神がかった計算能力を持っているので、関羽が曹操を斬らないと知りながら華容道に配置しているわたのも曹操を殺さない、ひいてはその先に劉家の未来がないこと読んでいたからではないでしょうか。
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