三国志には色々な人物が出てきますね。そんなたくさんの人物を覚えられないよーってことも良くあることです。また、昔は出てきた人物の名前が読めなかったことも筆者は一度や二度じゃありませんでした。
今回はそんな三国志の人物の一人、夏侯惇の名前の読み方について、一度話してみたいと思います。
この記事の目次
夏候惇/夏侯惇
夏侯は姓、名は惇、そして字は元譲。曹操の功臣であり、旗揚げ時からの長い付き合いの一人です。
同じく曹操に仕えた夏侯淵は従兄弟で、曹操自身とも親戚になります。因みに三国志演義では夏侯淵は弟になっており、そのイメージから現代における創作物ではこの従兄弟たちは兄弟のような関係として描かれているものも多く見られますね。
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夏侯惇は、かこうとん?かこうじゅん?
さて夏候惇、皆さんはどう読んでいますか?
おそらく、多くの方が「かこうとん」と読んでいることでしょう。ですがもしかしたら中には「かこうじゅん」と読んでいる人もいるのでは?これにはそこそこ深い理由があるのです。
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吉川三国志から……?
まず日本において非常に広く三国志を広めるきっかけとなった吉川三国志。この吉川三国志は三国志演義、もしくは通俗三国志がベースとも言われており、日本人向けにしつつもしっかりと吉川先生の三国志に対する思いが伝わってくる珠玉の逸品となっています。
あと張コウが何回も死んでおどろく
この吉川三国志において夏侯惇の読み方は当時の読み方にならって「かこうじゅん」になっているので、吉川三国志に慣れ親しんだ人は「かこうとん?」と違和感を覚える人もいることでしょう。
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横山三国志の読み方
因みに横山三国志で夏候惇の読み方はどうなっているかと言うと、吉川三国志をベースとしているために序盤は「かこうじゅん」となっています。ただ横山三国志は1971年から1986年までの長い連載期間があったこともあり、途中から「かこうとん」の読み方に変更されています。なのではっきりと中国語読みしている訳ではありませんが、かこうとん、という呼び方の方が本来の読みに近いのです。
ではどうしてこんな誤読が起こったのでしょうか?
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