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諸葛亮の狙いは涼州?北伐における戦略を予想してみた


 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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大月氏とのつながり

バチバチやりあう孔明と曹真

 

明帝紀(めいていき)には229年に大月氏(だいげっし)(クシャーナ朝)の波調が朝貢のために使節を派遣したとあります。これは曹真(そうしん)の功績によるところとありますが、肝心な部分の記載がされていません。

 

魏志(魏書)_書類

 

曹真伝から読み解けるのは、諸葛亮の第一次北伐の際に、安定郡の『月支城』に立て籠もった反乱分子の楊條(ようじょう)を曹真が降伏させたことのみ。

 

三国志のモブ 反乱

 

月氏と月支は文字も似ていることから大月氏と何かしらの関係があったのではと考えられています。さらに大月氏は後漢初期に班超と争って敗北し、そこから毎年朝貢をするようになっているので、その存在は三国時代の人たちにも伝わっていたのかもしれません。

 

そうであるなら、西方の異民族と手を結び、対魏の戦力とする考えがあった可能性もあります。

 

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帝政ローマvs三国志

 

 

 

諸葛亮の北伐戦略

ちょっとやり過ぎたと反省する諸葛亮孔明

 

諸葛亮は蜀の国力が非常に脆弱であることを理解していたので、直接長安を狙うという無謀な作戦ではなく、魏と涼州との連絡を絶ち、そこから反乱や異民族の懐柔、交易路の確保と管理を行って利益を得ることで魏との戦力差、国力差を埋めようという戦略だったと考えられます。

 

孔明

 

結果的にはいずれもうまくいかず、魏軍によって阻まれてしまいましたが、蜀の懐事情を理解している諸葛亮らしい戦略と言えるでしょう。ただ、残念なことは諸葛亮には人を見る力がなかったこと。

 

馬謖の山登りに反対する王平

 

馬謖(ばしょく)が言いつけを守って大軍が通れない街道を1ヶ月程度死守していたなら、すぐには降伏しなかった隴西や広魏も落ちていたはずですし、雍州西部を得ていたなら諸葛亮の作戦も半分近くは成功していたでしょう。

 

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馬謖

 

 

 

三国志ライターTKのひとりごと

TKさん(三国志ライター)

 

諸葛亮のあとを継いだ姜維(きょうい)は隴西方面を中心に北伐を行っていて、諸葛亮のように道を寸断するのではなく、自らが直接涼州へ進出しようという動きにも思えます。

 

姜維と孔明

 

諸葛亮は姜維に戦略の概要を伝えていたのかも疑問ですが、少なくとも諸葛亮は大きな損害を出すことを避けたのに対し、姜維はそれほどリスクを考えていなさそうです。ただ、姜維には諸葛亮とは異なる独自の戦略があったのかもしれません。

 

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姜維特集

 

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TK

TK

KOEIの「三國無双2」をきっかけに三国志にハマる。
それを機に社会科(主に歴史)の成績が向上。 もっと中国史を知ろうと中国語を学ぶために留学するが 後になって現代語と古語が違うことに気づく。


好きな歴史人物:
関羽、斎藤一、アレクサンドロス大王、鄭成功など

何か一言:
最近は正史をもとに当時の文化背景など多角的な面から 考察するのが面白いなと思ってます。 そういった記事で皆様に楽しんでもらえたら幸いです。

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