水滸伝はどうして70回で終わりではないのか?100回の果てに何が見えるのか?


 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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しかしそこに

宋江、花栄(水滸伝)

 

では最終的に、水滸伝の宋江は何も成し遂げなかったのでしょうか?

 

宋江(水滸伝)

 

ただ利用され、国のために尽くしたのに、仲間たちを失い、最期は毒を飲まされて死亡。そこには悲劇しかなかったのでしょうか。ここで一歩、もう一歩だけ踏み込んで考えたいのが、水滸伝の浪漫についてです。水滸伝に浪漫があるとすれば、運命に導かれた108星が終結する、これこそ浪漫であり、70回の終幕ですね。

 

では100回は?

 

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滅びの道

李逵(水滸伝)

 

100回は、宋江は仲間たちを説得して国に帰順、国のために戦い、その果てに始末されます。しかし最後に、その忠義は認められ、星は天に帰り、そして後に国は滅んだ。

 

夜の五丈原で悲しそうにしている孔明

 

結果を知っている人たちからすれば、滅ぶために戦っていた、滅ぶ国のために戦った人たちです。三国志演義で言うなら、諸葛亮(しょかつりょう)がそうでしょう。蜀はどうあっても滅びます。どう足掻いても滅ぶのですが、忠義のために戦い続けました。そこに、その次代の人々は浪漫を見ました。夢を見て、煌めきを感じたのではないでしょうか。

 

孔明と劉備、関羽、張飛

 

同じ時代に生まれたお話、二つの終幕に、それを感じずにはいられない筆者でした。

 

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夏侯惇

 

 

 

三国志ライター センのひとりごと

三国志ライター セン

 

水滸伝と三国志演義、過程も終幕も全てが違う話が同じ時代に生まれたのは、その当時の人々がどんなものに感動したのか、その理由が込められているのではないかと思います。

 

三国志を楽しく語るライターセン様

 

正直に話すと、三国志が好きすぎて(かつ)てはさほど水滸伝には惹かれなかった筆者でした。しかし読み進めていく内に、ある種、共通する何かを読み取れるのではないかと思いました。

 

センさんのとぷんver1

 

水滸伝、まだまだ筆者はその面白さの沼の畔ですが……いずれもっともっと、沈めていけたらな、と思います。

ちゃぽーん。

 

参考文献:水滸伝

 

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セン

両親の持っていた横山光輝の「三国志」から三国志に興味を持ち、 そこから正史を読み漁ってその前後の年代も読むようになっていく。 中国歴史だけでなく日本史、世界史も好き。 神話も好きでインド神話とメソポタミア神話から古代シュメール人の生活にも興味が出てきた。 好きな歴史人物: 張遼、龐統、司馬徽、立花道雪、その他にもたくさん 何か一言: 歴史は食事、神話はおやつ、文字は飲み物

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