
『キングダム』の今の戦いは、秦が趙の王都・邯鄲(かんたん)を狙った趙攻略戦です。888話の時点で、秦軍の邯鄲攻めは失敗に終わりました。飛信隊・楽華軍・羌瘣軍は兵の多くを失い、立て直しの途中です。軍師の河了貂は、趙忽軍の捕虜になっています。
しばらく読めていなかった人も、毎週追っているのに戦場が多くて迷子になった人も、現在地だけ確かめていってください。最新話が出るたびに書き換えます。
最終更新:2026年9月21日(888話まで反映)
※この記事には『キングダム』最新話までのネタバレを含みます。単行本派の人はご注意ください。
この記事の目次
キングダムの今の戦いは趙攻略戦|888話時点の早見表
| 項目 | 888話時点 |
|---|---|
| 戦っている国 | 秦 対 趙 |
| 秦の狙い | 趙の王都・邯鄲を落として、趙を滅ぼす |
| 直近の大きな出来事 | 邯鄲攻防戦で秦の三軍が李牧軍に囲まれ、大敗(883話) |
| 秦軍の状態 | 信・蒙恬・羌瘣は包囲を抜けて楽華本軍と合流。散った兵を集め直している |
| いちばんの心配ごと | 河了貂が趙忽軍の捕虜。翌日には命に関わる尋問が予告されている |
| 趙の内側の火種 | 李牧と郭開の対立。王翦は邯鄲の民に「李牧王万歳」と叫ばせる工作を仕掛けた |
| 物語がいま映している場面 | カイネの回想。李牧が雁門へ赴任してくる過去 |
勝っているのは趙です。ただ、早見表の下から2行目を見てください。勝ったはずの趙の中で、味方どうしが剣を抜き合っています。888話でカイネが牢で向き合った相手は、同じ趙の兵でした。今の戦いを追うときは、秦と趙の勝ち負けと、趙の内輪もめの2本を並べて見ると迷いません。
現在の戦いはどう進んだか|875話から888話までの流れ
| 話数 | 出来事 |
|---|---|
| 870話 | 蒙恬が、楽華軍・羌瘣軍・飛信隊の三軍をひとつにまとめて李牧の前線を破る策を立てる |
| 875話 | 飛信隊が邯鄲に到達 |
| 876話 | 飛信隊が邯鄲への攻撃を始める |
| 877話 | 李牧の反撃が始まる。飛信隊は邯鄲の城と李牧軍に挟まれる |
| 878話 | 李牧軍10万が現れ、飛信隊は完全に囲まれる |
| 879話 | 河了貂の策が崩れる |
| 880話 | 蒙恬が飛信隊の救援を決める |
| 881話 | 信と蒙恬が合流。李牧は包囲を組み直す |
| 882話 | 包囲の中で信が戦い方を変える |
| 883話 | 邯鄲攻防戦が決着。信と蒙恬は脱出、渕副長や多くの歩兵は捕虜に。李牧は邯鄲を守った英雄になる |
| 884話 | 咸陽に「三軍消滅」の知らせが届く。信は軍の立て直しを決める |
| 885話 | 信と蒙恬を逃がすための囮作戦が始まる |
| 886話 | 蒙恬・信・羌瘣が楽華本軍と合流。囮に残った河了貂の部隊に「殲滅」の報告 |
| 887話 | 別働隊は壊滅。河了貂は生きて捕らえられ、牢にカイネが踏み込む |
| 888話 | カイネは河了貂を守るため牢に残る。亡き妹カイヤを語り、物語は雁門の過去へ |
形勢がひっくり返ったのは、877話と878話のたった2話です。
蒙恬が870話で描いたのは、三軍あわせて10万以上で李牧の前線に大穴を空ける策でした。対する李牧が邯鄲の前に出してきた軍も10万。数だけ見れば互角なのですが、囲まれた内側に残っていた飛信隊と楽華軍は、883話の時点でわずか数千でした。10万対数千。鬼ごっこで言えば、校庭にいる全員が鬼です。
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主要人物はいまどこで何をしているか
信・蒙恬・羌瘣
三人とも生きています。886話で包囲を抜け、楽華軍の本軍に合流しました。崇原、竜川、尾平たちも少しずつ戻ってきています。ただ、信たちは河了貂が生きていることをまだ知りません。斥候は出していますが、888話に秦側の場面はありませんでした。
河了貂
生きています。信たちを逃がすため囮の側に残り、887話で趙忽軍に捕らえられました。いまは牢の中です。副将の趙備明は、翌日に趙忽が戻れば命に関わる尋問が行われると告げています。
カイネ
河了貂を李牧軍へ移すよう求めて断られ、自分が牢に残る道を選びました。万の兵を預かる将軍なので、自軍の本隊だけは先に持ち場へ戻しています。夜の牢で、雁門で殺された妹カイヤのことを河了貂に打ち明けました。
李牧
邯鄲を守り切り、民衆からの支持は非常に高い状態です。趙備明が「今は郭開の方が弱いから耐える時だ」と部下に漏らしたほどです。888話の最後に描かれた李牧は回想の中の姿で、現在の李牧が河了貂の件を知っているかどうかは描かれていません。
王翦
秦軍の総大将です。870話の時点では司馬尚と向き合う戦場にいました。883話では姚賈を使って部下を邯鄲の民に紛れ込ませ、「李牧王万歳」と叫ばせています。剣ではなく噂で李牧を削りにいく手です。
王賁
870話の時点で、袁環と霊咒公の軍を相手にしていました。蒙恬の大きな策は、王賁がここを抜けることが条件でした。ここ数話、王賁の戦場は描かれていません。
嬴政
咸陽で「三軍消滅」の知らせを受けました。確かなのは邯鄲攻略の失敗だけだとして、臣下に続報を待つよう命じています。信が生きている限りこの苦境を破る、と信じる姿が884話で描かれました。
秦はなぜ邯鄲で負けたのか
たしかに、兵の数は10万と10万で釣り合っていました。蒙恬の策も、三つの戦場をひとつと見なす大きなものでした。ただ、李牧は飛信隊を邯鄲の城壁の前まで来させています。城と自軍で挟める場所です。877話で挟まれた瞬間、10万対10万の戦いは、城壁と10万に挟まれた飛信隊の戦いに変わりました。
負けた理由を李牧の読みの深さだけに求めるのは、少し違う気がしています。蒙恬の策は「王賁が間に合うこと」「三軍が足並みをそろえること」「李牧の読みを外すこと」の3つが全部そろって初めて成り立つものでした。鍋を3つ同時に火にかけて、どれも焦がさないようにする料理です。1つ焦げたら、その日の夕飯は全部だめになります。んで、焦げたのがどの鍋だったのか。王賁が間に合っていたら結果は違ったのか。ここはまだ決められていません。王賁の戦場がもう一度描かれたときに、答え合わせができると思います。
史実ではこの戦いはどうなるのか
ここからは『史記』の話です。作中の出来事とは分けて読んでください。
『史記』秦始皇本紀には、始皇18年(紀元前229年)に秦が大軍を起こして趙を攻めたとあります。将軍は王翦、楊端和、羌瘣の三人で、楊端和が邯鄲を囲みました。翌年の始皇19年(紀元前228年)、王翦と羌瘣が趙の地を平らげ、趙王を捕らえます。邯鄲は落ち、趙は滅びました。
では、李牧はどうなったのか。
『史記』廉頗藺相如列伝によると、趙は李牧と司馬尚に秦軍を防がせました。すると秦は、趙王のお気に入りだった郭開に大金を贈ります。郭開は、李牧と司馬尚が謀反をたくらんでいると王に吹き込みました。趙王は二人を外し、趙葱と顔聚に代えようとします。李牧は命令を受けず、ひそかに捕らえられて斬られました。李牧の死から3か月後、王翦は一気に趙を攻め、趙葱を討ち、趙王を捕らえています。
大軍でも抜けなかった李牧を倒したのは、1人の寵臣への贈り物でした。作中に戻ります。883話の「李牧王万歳」の工作と、888話で趙備明が口にした「郭開の傘下」という言葉は、この史実の流れにぴたりと重なって見えます。李牧の人気が高まるほど、王が李牧を恐れる理由が増えていきます。王翦が狙っているのはそこではないか、と。
もうひとつ、気になる記述があります。『史記』刺客列伝には、王翦が数十万で漳水と鄴に構え、李信は太原・雲中へ出た、という一節があります。雲中は趙の北の端で、雁門のすぐ隣です。888話で物語が雁門の過去へ入ったのは、信の軍がいずれ北へ回る前ぶれなのかもしれません。ここは予想として書いています。
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このあと何が起きそうか
見ておきたいのは3つです。
1つ目は、河了貂の朝です。カイネが守れるのは夜のあいだだけで、早朝には城外の部隊を持ち場へ戻す手はずになっています。趙忽が戻ったとき、李牧の側近の顔を立てて手をゆるめるのか、予告どおり尋問に踏み切るのか。
2つ目は、李牧と郭開の力くらべです。最初は、邯鄲を守った李牧の立場は当分ゆるがないと思っていました。ただ、史実を読み返すと、李牧が斬られたのは負けたときではなく、勝ち続けていたときです。勝つほど危なくなる人、というのが李牧なのかもしれません。
3つ目は、秦軍がどこで息を吹き返すのか。王賁の戦場も、王翦と司馬尚の戦場も、しばらく止まったままです。どちらが先に動き出すのかを見ておきたいところです。正直、河了貂の件がどちらへ転ぶかは読めていません。
キングダムの今の戦いでよくある質問
キングダムの今の戦いは、誰と誰が戦っているのですか
秦と趙です。秦は王翦を総大将に、信(飛信隊)、蒙恬(楽華軍)、羌瘣、王賁らが出ています。趙は李牧と司馬尚が守っています。
邯鄲はもう落ちたのですか
まだ落ちていません。883話で秦の邯鄲攻めは失敗し、李牧が守り切りました。史実で邯鄲が落ちるのは紀元前228年です。
河了貂は死亡したのですか
生きています。887話で趙忽軍に捕らえられ、888話の時点では牢の中です。
李牧はいつ死ぬのですか
888話の時点では健在です。『史記』では、郭開の讒言によって紀元前229年に斬られています。
次の話はいつ読めますか
掲載と休載の予定は、こちらの記事で毎週更新しています。
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キングダムライターおとぼけの独り言
早見表を作っていて、手が止まりました。
「勝っているのは趙です」と書いたあと、その下に並ぶのが、郭開、工作、内輪もめ、という言葉ばかりだったからです。勝った側の欄のほうが、負けた側よりずっと暗いのです。
秦は兵を失いましたが、信は立ち上がり、嬴政は信じて待っています。趙は城を守りましたが、牢の中では味方どうしが剣を抜いています。どちらが先に崩れるのか、史実を知っていても、読んでいて落ち着きません。来週もこのページを書き換えます。それでは兄弟たちよ、また木曜にお会いしまっせ!













