キングダムの龐煖(ほうけん)とは?最期は何巻何話か、信との三度の戦いと王騎・麃公を討った武神、2017年の予想の答え合わせ

2017年1月11日

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kawauso編集長(石原 昌光)

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「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務めるほか、紙媒体やWebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者・おとぼけ(田畑 雄貴)

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おとぼけ(田畑 雄貴)

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王騎を討ち、麃公を討ち、信の前に三度立ちはだかった男。趙の三大天・龐煖は、物語の前半から中盤にかけての、いちばん大きな壁。

 

その龐煖と信の決着は、58巻の朱海平原の戦いで描かれています。龐煖がどんな人物で、誰とどう戦い、何巻で倒れたのかまでを、ここで一度まとめておきます。2017年に書いた「龐煖はもうすぐ倒れる」という予想が、どこまで当たっていたのかも、あとで確かめます。

 

※2017年1月に公開した予想記事を、2026年10月に書き直しました。原作58巻までの展開と、龐煖の最期に触れています。

 

龐煖のまとめ:王騎と麃公を討ち、58巻で信に敗れる

 

項目 内容
読み ほうけん
立場 趙の三大天。自らを「武神」と呼び、人を超えた存在になることを求め続ける
主な戦い 馬陽の戦い(11〜16巻)、合従軍の戦い(25〜33巻)、朱海平原の戦い(55〜58巻)
討った主な相手 摎、王騎、劇辛、麃公、胡漸ほか
最期 58巻、朱海平原の戦いの十五日目に信との一騎打ちで討たれる。決着は第627話「道の行方」とする資料が複数ある
アニメ・実写 アニメの声は高塚正也さん、実写映画では吉川晃司さんが演じる。最期の場面は2026年10月時点でまだアニメになっていない
史実 『史記』趙世家に、燕の劇辛を捕らえた記事と、趙・楚・魏・燕の兵を率いて秦の蕞を攻めた記事がある

 

巻と話の題は集英社の単行本の目次、大きな流れは集英社の各巻の紹介、史実は『史記』趙世家と『韓非子』の原文で照らし合わせました。各話の細かな場面は、Wikipedia「キングダムの登場人物一覧」と各話をまとめた複数の資料が一致するものに絞っています。

 

関連記事:キングダムの朱海平原の戦いとは?何巻何話なの?アニメは何期?15日間の流れと死亡キャラ解説

 

キングダム人物名図鑑

 

龐煖はどんな人物?武の道だけを求めた「求道者」

 

龐煖は、強い者がいると聞けば、敵の陣の中だろうと一人で乗り込んで討ちに行く人物です。将として軍を率いるより、自分一人の武を極めることにしか関心がありません。その生い立ちや李牧との古いつながりも、物語の中で少しずつ明かされていきます。

 

王騎との因縁は、さらに前から。秦の六大将軍の一人、摎を一騎打ちで討ち、その直後に怒った王騎に顔を斬られて敗れました。馬陽の戦いは、その因縁の続き。

 

言ってしまえば、自分より強い者がいることが許せない、ただそれだけを理由に戦場を渡り歩いていた人です。近所にいたら、腕相撲の大会があるたびに出場して全員なぎ倒し、次の年も同じことをする、そんな人だと想像すると、少しだけ分かりやすくなります。

 

関連記事:キングダム死亡キャラ一覧!王騎・麃公・桓騎らの最期と史実で死ぬ運命のキャラまで解説

 

龐煖と信の三度の戦い、王騎と麃公の最期

 

巻・話 戦い 起きたこと
11巻(第115話の題は「龐煖」) 馬陽の戦い 王騎を討つために、趙軍の総大将として馬陽に出てくる
13巻(第139話「天災」) 馬陽の戦い 夜襲で飛信隊を襲い、信と初めて刃を交える
16巻(第172話「継承」) 馬陽の戦い 王騎との一騎打ち。趙の魏加の矢でできた隙を突き、王騎に致命傷を負わせる。王騎は第172話で、信に矛を託して息絶える
30巻 第325話「前進」 合従軍の戦い 李牧の軍を追ってきた麃公を一騎打ちで討つ。そのとき片腕を折られる
32〜33巻(第349話「軽い」から) 合従軍の戦い(蕞) 信と二度目の一騎打ち。決着がつかないまま退く
55巻(第600話の題は「十四日目の夜」) 朱海平原の戦い 十四日目の夜、蒙恬の陣に現れ、胡漸を討つ
57〜58巻(第627話「道の行方」で決着) 朱海平原の戦い 十五日目、信と三度目の一騎打ち。信に討たれる

 

話の題は集英社の目次によります。決着の回は、各話をまとめた複数の資料と、はじめての三国志の朱海平原の記事で一致しています。

 

初めての対戦は馬陽。その後、信は王騎の矛や麃公の盾を託され、その重さを背負って最後の決戦へ向かいます。

 

三度目の一騎打ちで問われたのは、龐煖が生涯をかけて探していた答え。人を超えようと一人で武を磨いた龐煖と、仲間や先に逝った者たちの思いを背負って戦う信。王騎や麃公が龐煖と向き合ったときの問いに、信が答えを出した場面だと読めます。

 

公式に公開されているアニメ6期のあらすじは、朱海平原の戦いの序盤まで。続編の制作は発表されていますが、2026年10月19日に確かめた公式の告知には、放送時期の記載はありませんでした。

 

関連記事:【キングダム】アニメの死亡キャラは何期何話?王騎・麃公・成蟜の最期の回、龐煖はまだアニメ化前

 

キングダム武将の哀しすぎる最期

 

2017年の予想は当たった?答え合わせ

 

この記事の初版は、2017年1月、朱海平原の戦いが描かれる前に書いた予想でした。そのときに挙げた四つの根拠と、その後の原作を表にすると、こうなります。

 

2017年の予想 その後の原作
史料に龐援(龐煖とされる人物)が出てくる時期は、秦が鄴を攻めたころ。信とぶつかるのはこの戦いになる 当たり。鄴攻めの主戦場、朱海平原で信と龐煖が戦う(58巻の集英社の紹介と一致)
史書から名前が消えるのに合わせて、作中でも退場するのではないか 当たり。朱海平原で信に討たれる
思いを背負わない分「軽い」という弱点が、決着の伏線になる 判定はおあずけ。背負うものの重さが決着の中心にある、と読むのは筆者の解釈
王騎の矛を受け継いだ信が、その矛で龐煖を討つ 判定はおあずけ。信は鄴攻めから王騎の矛を使うが、最後の一撃の武器までは確かめきれていない

 

初版で一番の根拠にしていたのは、四つ目の予想。信が龐煖を倒すという大きな流れは当たりましたが、どの武器で、どんな一撃で決めたのかまでは、まだ答え合わせの途中です。

 

関連記事:キングダムの鄴攻めは史実?何巻から何巻まで?アニメ6期の範囲

 

キングダムを100倍楽しむ

 

史実の龐煖:合従軍を率いたのは李牧ではなく龐煖

 

龐煖は、『史記』に名前の残る趙の将軍です。趙世家にある記事は、次の二つ。

 

年 『史記』趙世家の記事
悼襄王三年(紀元前242年) 龐煖が将となって燕を攻め、燕の将・劇辛を捕らえる
悼襄王四年(紀元前241年) 龐煖が趙・楚・魏・燕の精鋭を率いて秦の蕞を攻めるが、落とせない。向きを変えて斉を攻め、饒安を取る

 

二つ目が、作中の合従軍の戦いにあたる記事。作中では李牧が合従軍の頭脳として描かれますが、史書で四か国の兵を率いて蕞を攻めたと書かれているのは、龐煖のほうでした。

 

『韓非子』飾邪篇には、秦が鄴を落としたとき、龐援が兵を南へ向けたものの、そのときにはすでに城塞を失っていた、という一節があります。ここでの名前は「龐援」で、これを龐煖と同じ人物とみるのは後の読み方。2017年の予想の手がかりも、ここにありました。

 

今回照らし合わせた趙世家の記事と『韓非子』の一節には、龐煖の死因は書かれていません。信に討たれる最期は、作中で描かれた結末です。

 

関連記事:キングダムの合従軍は史実?函谷関の戦いの本当の結末と映画・漫画との違い

 

史実版の春秋戦国時代の年表

 

キングダムの龐煖のよくある質問

 

龐煖は何巻何話で死にますか?

 

58巻です。朱海平原の戦いの十五日目、信との一騎打ちで討たれます。決着の回は第627話「道の行方」とする資料が複数あります。

 

龐煖の最期はアニメの何期ですか?

 

2026年10月時点で、まだアニメになっていません。続編の制作は発表済みですが、放送時期は確認した公式の告知には書かれていません。

 

龐煖が王騎を討つのは何巻何話ですか?

 

16巻です。王騎が息を引き取るのは第172話「継承」です。

 

龐煖は実在しますか?

 

実在します。『史記』趙世家に、燕の劇辛を捕らえたことと、四か国の兵を率いて秦の蕞を攻めたことが書かれています。

 

関連記事:キングダムの司馬尚(しばしょう)とは?三大天の強さと番吾の戦い、死亡するのか、史実の最期

 

キングダムウォッチャーkawausoの独り言

 

三国志ライターkawausoの独り言

 

「必ず信は、龐煖と対決し、王騎、そして麃公将軍の仇を討つ事が確実だ」。2017年に予想を書いたときの記事の最後で、kawausoはそう確信している、とまで言い切っていました。当時はまだ朱海平原の戦いが始まる前。ずいぶん大きく出たものです。

 

答えが出るまでに、そこから何年もかかりました。龐煖がいなくなったあと、趙の三大天の席には司馬尚が加わり、物語はまた別の大きな壁に向かっています。王騎と麃公の時代の敵が去り、信たちの世代の戦いが始まった。龐煖の退場は、そんな区切りの印にもなっています。

 

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。「はじめての三国志」編集長。三国志・中国史を中心に、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を執筆・編集し、当サイトでは4,000本以上の記事を担当。三国志は正史から入ったため、演義を書くときのほうが神経を使うという天邪鬼。故郷・沖縄の歴史に関する勉強会の開催や、ラジオパーソナリティとしての活動も行う。

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