ハイ、それでは、三国志の世界をいろいろな角度から掘り下げていく
「ろひもと理穂の三国志・動物占い」のコーナーです。
三国志に登場する英雄の中で動物に例えられた有名人といえば、諸葛亮孔明と龐統でしょう。
何だったか皆さんは覚えていますか?
犬と猿?いえ全然違います。空想上の動物です。
ファンタジーの世界ですね。ペガサスとユニコーン?
それは聖闘士(セイント)ですね。でも惜しい。もう一息です。
そうです。ドラゴンとフェニックスですね(これもセイントか)。
竜と鳳凰です。厳密に言うと「伏竜と鳳雛」となります。
隠れている竜と鳳凰の雛のことです。ここから、
四字熟語で「伏龍鳳雛」と言えば、才能に満ち溢れているのに機会に恵まれず
力を発揮できない人を指すことになりました。
三国志には他にも動物に例えられた英雄はいるのでしょうか。
年少ながら才能を発揮する人
若くして活躍した英雄もいます。有名なところでは天水の姜維(きょうい)。
諸葛亮孔明にその才能を認められ、蜀の大黒柱になっていきます。
知略、武勇ともに優れていたそうです。
姜維はどんな動物に例えられたか知っていますか?
そうです。キリンさんです。
いや、空想上の麒麟ですね。厳密に言うと麒麟児です。
これは首が長いからそう言われたわけではありません。
年少から才能を発揮する人のことを麒麟児と呼ぶのです。
日本では織田信長に求められた蒲生氏郷が有名な麒麟児ですね。
そう考えると孫策も立派な麒麟児です。探せば他にも大勢いそうですね。
三国志にはたくさんのキリンさんが登場しているのです。
猫はいないのか?
ユーチューバーには有名な「ねこてん」さんがいます。
猫の天使で「ねこてん」です。圧倒的な可愛さを誇っています。
三国志には猫に例えられた人物はいないのでしょうか。
虎ならいますね。蜀の五虎将軍です。関羽、張飛、馬超、黄忠、趙雲の五人です。
虎のように強かったということでしょう。
その後継者たちで五猫将軍がいたという噂もあります。
張苞、関興、趙統、馬岱、黄叙という2世メンバーで構成されているそうですが、
こちらはデマだと思われます。
そもそもこの時代に猫がいたのかどうかも不明です。
孫堅(そんけん)は何に例えられたのか
孫堅も有名なのでご存知の方は多いかもしれません。
正解は虎です。これは三国志の正史に書かれています。
裴松之の注釈によれば、「江表伝」にこう記されています。
「狼を追い払って虎を呼び入れたものだ」と。
この話に登場する狼は董卓のことです。虎は孫堅。
孫堅が洛陽を手に入れたら大変なことになると誰かが袁術に吹き込みました。
狼すら抑えられないのに、虎を相手にどうする気だ?と暗に言われて袁術は不安になります。
当時、孫堅は袁術の先鋒のような存在で、
反董卓連合の一員として洛陽攻略を目指していました。
最前線の陽人の地で猛将・華雄を討ち取って武功をあげています。袁術の本陣は百里ほど後方です。
このまま孫堅が洛陽を攻め落とすとコントロールできなくなると考えた袁術は、
なんと前線への兵糧の供給を止めてしまうのです。これで袁術は人気を落とします。
三国志演義でもやはり袁術は孫堅への兵糧の輸送を中断したと記されています。
そのために孫堅は華雄に敗れるのです(正史とあべこべですね)。
烈火のごとく怒った孫堅は袁術に猛抗議をします。
こちらでは孫堅は江東猛虎と称されています。
関連記事:江東の虎・孫堅が次世代の息子たちに残したものとは?
三国志ライター ろひもと理穂の独り言
水軍が盛んな呉であればピラニアとか
シーラカンスとか魚に例えられる武将がいてもよさそうですが、残念ながらいないようです。
愛犬家の私としては、犬に例えられた英雄はいないのかな、って気になりますね。
噛ませ犬的存在はいますが、本来の意味の「愛らしい犬」といったような人物はいなかったようです。
私としては大好きな犬に例えてもいい英雄としては
荀彧かなーって思っていますが、皆さんはどう思います?
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—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—