・ナレーション
三国志演義で不当におとしめられた悪役達がよみがえる。
本当に悪い三国志最強のワルは誰だ?
さあ、口火を切るのは曹操孟徳だぞ!!
曹操は呂伯奢(りょ・はくしゃ)を身勝手で殺したのか?
kawauso「今回は、悪玉扱いの曹操(そうそう)さんから三国志演義をベースにした、
悪玉、善玉という扱いはオカシイと、こういう意見があって、
朝まで三国志を開催したわけなので、最初は曹操さんから、
ここがオカシイ三国志という事で、一つ意見を出して欲しい!!」
※kawauso、万年筆を曹操に向けて発言を促す
曹操「おほん、皆さんは、ワシの事を誤解している部分が多いようなので、
この場を借りて、釈明したいのだが、例えば、わしが董卓(とうたく)暗殺に失敗して
賞金首として追われている時、友人の呂伯奢の一族が料理の用意をしているのを
ワシを殺して、董卓に売ろうとしていると勘違いして家族8名を皆殺しにした
という話があるが、あれは一方的過ぎる」
kawauso「成程、で、具体的な証拠は?」
曹操「今、一番有名な、わしが呂伯奢を殺した後、それを責める陳宮(ちんきゅう)に
対して『わしが他人を裏切っても他人がわしを裏切るのは許さない』
というセリフは、孫盛(そんせい)という男が書いた雑記(ざっき)という
書物に出てくるものじゃ。
これが三国志演義に援用されて、陳宮が後にわしを裏切る伏線になるのじゃが、
例えば、王沈(おうちん)の魏書では、呂伯奢がわしを董卓に売ろうとしたので、
正当防衛で、わしがこれを始末したと書かれている。
また、三国志正史には、このような記述は存在していないぞ」
kawauso「なるほど、あれは正当防衛か不幸な事故だと?」
劉備「ふん、魏書は、曹操の興した魏の官僚の王沈(おうちん)が書いているんだから、
曹操の欠点は、書かないのが自然だなっしー」
kawauso「ただ、郭頒(かくふん)という人物の記した「世語」では、
呂伯奢は留守で息子達の態度も礼儀に適ったものだったけど曹操は追われる身で
心の余裕がなく、疑心暗鬼になり殺害に及んだとある」
袁術「まあ、少なくとも、曹操にも情状酌量の余地はあるという事じゃないかの?
ただ、残忍非情だから、殺したというのは無理がある。
あの頃の董卓の勢いは非常でおっかなかったでの・・」
呂布「まあなあ・・俺だって、正史では、董卓の親父の侍女に手を出して、
それがバレて親父に殺されるのが嫌で王允(おういん)のジジイと手を組んだしな」
※深く頷き、納得する呂布
曹操「お前と一緒にされると、何かムカつくが、、まあ、そうじゃ」
董卓「zzzzzzzz・・・(爆睡中)」
曹操の徐州大虐殺で大炎上!!
kawauso「呂伯奢事件は、要するに董卓に追い詰められて余裕が無かった!
または、呂伯奢自身に、曹操を捕える意志があったかも知れない、
つまり曹操には、情状酌量が無いとも言えないという事だけども、
曹操の悪行を決定づけているのは、いわゆる徐州大虐殺事件これだけども、
曹操さんは、この点はどう考えているの?」
曹操「徐州大虐殺は、陶謙(とうけん)に親父を殺されて、
その復讐心からやった事ではある。
その点は弁解の余地はない、魏の武帝紀にも通過した地域で多数の者を
虐殺したと書いてあるからのゥ・・
ただ、その後の時代に書かれた後漢書の記述は、オーバーではないか?」
kawauso「ちょっと待って、今、指摘のあった後漢書の徐州虐殺の部分を読んでみるよ・・
曹操は数十万人の男女を殺し、曹操の軍の通過した所では、鶏や犬の鳴く声さえ聞こえなくなり、死体のため泗水の流れが堰き止められたと言われるほどの惨状であった。
確かに記述が具体的でおどろおどろしくなってはいる」
禰衡「後漢書は、曹操をとにかく悪く書こうという悪意があるねえ。
徐州虐殺ばかりではなくて、曹操の魏公即位に反対した荀彧(じゅんいく)を
曹操が用無しとして殺したというような記事まであるよ」
呂布「いくらなんでも、数十万の虐殺はねえんじゃねえの?
マシンガンがあるわけじゃなし、精々1カ月程度でそんなに殺せるか?
そうでなくても、人口が少ないのが漢の末期だしよ、そんなに殺して、
労働人口減らして何になる?」
劉備「ちょっと!待った、コッチには、曹操に被害にあった陶謙殿もいるんだぞ
曹操が徐州で何万人殺したか、具体数は分からなくても、陶謙殿は、そのせいで、
ショックを受けて病気になって亡くなり私に国を譲られたのだ!」
陶謙「確かに、曹操の父を殺したのは、わしの部下だが、その報復で、
何万人という罪なき民を殺した曹操はやはり極悪人じゃ、ゴホゴホ」
曹操「ちょっと待った陶謙! さっきから聞いておれば、お主、被害者顔をしおって!
お集まりの観客の皆さん、見た目に騙されているようだが、最初にわしに軍事的な
ちょっかいを出してきたのは陶謙じゃぞ!!」
陶謙「な、なにを!言いがかりだ(焦)」
悪党を従えて曹操領に攻め込んだ悪逆な陶謙
曹操「言いがかりではない、陶謙は、そもそも反董卓連合軍に参加してもおらん!!
こやつは、漢室の苦難を尻目に勢力拡大を狙っていた酷(ひど)い男じゃ!
徐州でも最初は、王朗(おうろう)趙昱(ちょういく)など
優秀な文官を使っていたが、その内に、おごり高ぶるようになり
人殺しを趣味とする笮融(さくゆう)や、下邳(かひ)で自称皇帝を
名乗っていた闕宣(けつせん)を重用するようになって、
横暴な政治をするようになったのじゃ!
この闕宣が略奪目的で、わしの領地である兗州(えんしゅう)
泰山郡(たいざんぐん)を侵略したから、わしは報復で徐州に攻め込んだに過ぎぬ!!」
袁術「うぬぬ、闕宣とやら!怪しからんやつ、この世界に皇帝はワシ一人じゃ!」
劉表「・・怒るポイントがずれてないか?袁術殿」
曹操「そうじゃ!袁術のような自称皇帝は一人で沢山じゃww」
袁術「・・・お前、わしをバカにしとるだろ?」
kawauso「そこ、詳しく聞きたい!曹操さんは父親殺しだけが徐州攻撃の理由
では無かったと?そう言いたいわけね?」
曹操「わしが、報復の為に徐州を攻めておる同時期に親父が陶謙に殺された、
だからわしは複数回、徐州を攻めているのであって、親父を殺されただけが
侵略の動機ではない!!」
kawauso「その辺、陶謙さんに反論があれば一言?」
陶謙「うぐ・・ぐぬぬ、、」
公孫瓚(こうそんさん)「この時に、曹操に散々に負けた陶謙殿の援軍として、
私は劉備と田楷(でんかい)を寄こしたが兗州で陳宮のクーデターが起こり
曹操は慌てて本拠地に引き上げた。
田楷は、それを見て帰ってきたが劉備はそのまま陶謙に引きとめられた」
劉備「それで、間もなく、陶謙殿が亡くなったので
私が遺言で徐州牧になった、えっへん!!!」
呂布「なんだよ、ただの棚ボタじゃねえか、
結局そこでも曹操に勝ってねえだろ?ダッセェの」
※劉備、呂布の冠についている長い羽をむしる、呂布、劉備の長い耳を引っ張る
kawauso「徐州大虐殺の最初のちょっかいは、陶謙側が出した、これは、
確定でいいね? では一旦、CM入れて次にいこう!」
次回、ますますヒートアップする朝まで三国志、
あのイケメンダンディ公孫瓚のダメ人間ぶりが暴露されるぞ!
つづく(朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ(笑) 第3部 21日(土) 23時00分配信開始)