呂布軍には曹操軍に内応する二人の文官がいました。
その二人は陳珪(ちんけい)と陳登(ちんとう)親子です。
彼らは曹操軍に有利になるよう呂布に下邳(かひ)城で籠城するように進言。
呂布は陳珪と陳登親子が言葉を尽くしての進言に納得し、
陳宮の迎撃策をあっさりと捨てて籠城作戦に切り替えます。
この場にいて二人の進言を聞いていた陳宮は、
呂布に絶望しますが気を取り直して新たな籠城策を考え始めます。
遊軍として下邳城の外にいた張遼と高順は城に戻ってくるように伝えられます。
高順は不服ながらも呂布の命令を聞き、下邳城へ帰還します。
しかし張遼は呂布の命令を拒み、遊軍として曹操軍の迎撃に努めます。
前回記事:【ネオ三国志】第9話:呂布の覚醒と劉備軍の降伏【蒼天航路】
呂布の籠城戦
こうして裏切者の進言で始まった籠城戦ですが、両軍一歩も引かず戦い続けますが、
将の不足により、下邳城の南門と東門が危機にさらされます。
この時南門へは呂布軍の勇将である高順が守備に向かうことで何とか危機を回避。
そして東門へは大将である呂布自ら単騎で打って出ます。
呂布は戟を持った従者を従えて、下邳城から打って出ると、
曹操軍を片っ端から串刺しにしていきます。
そして戟が亡くなる頃には、曹操軍の兵士が串刺しの死体がいくつも出来上がります。
曹操軍は呂布の鬼神のごとき強さに恐れをなして、士気が大いに低下。
呂布は悠々と南門へ戻るとそのまま北門から出撃し、再び曹操軍の兵士を串刺しにします。
この呂布の鬼神のごとき強さに城内から大いに歓声が上がり、
士気が一気に高まります。
荀攸の献策
曹操軍は呂布によって兵卒が次々に殺害され士気が低下したことにより、
下邳城の包囲が徐々に遠巻きになっていきます。
さらに兵糧を運んでいた青州兵が張遼軍の攻撃を受けて敗退。
曹操軍の兵糧輸送が失敗したことで、兵糧不足の危険にもさらされておりました。
こうした中、荀彧の一族である荀攸(じゅんゆう)が曹操に進言にきます。
彼は曹操に「泗水(しすい)と沂水(きすい)を氾濫させて、下邳城を水攻めにすればよろしいと思います。」と進言します。
曹操は呂布軍の強さに辟易していたため、撤退も視野に入れておりましたが、
荀攸の水攻めの進言を採用し、早速工事にかからせます。
曹操軍の水攻め
曹操は早速、泗水(しすい)と沂水(きすい)を氾濫させて下邳城へ水攻めを開始。
この時曹操軍は水攻めの被害を受けない為、全軍を下邳城から離れさせます。
陳宮や呂布、呂布軍の兵士は曹操軍の姿が見えない事から歓声を上げ、
呂布軍の勝利を叫びます。
しかし下邳城へ氾濫した河の水が入り込んでくると、
この歓声は無くなり呂布軍の兵士は士気が一気に低下することになります。
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劉備牢屋を脱出し、城内に戻る
劉備がつかまっていた牢屋にも河の水が押し寄せてきます。
彼は大きな声を出し、助けを求めますが、誰一人としてやってきません。
そして幾度目かの大声を出した時、一人の名もない老人が彼らを救出します。
劉備は救出されると城内に戻り、呂布軍や徐州の領民達に降伏するように説きます。
この説得に徐州の民はつき動かされ、彼と共に北門へ向かい、
城門を開けて曹操軍の元へ向かいます。
味方の寝返りにより下邳城陥落。
呂布はこの状況を見て逆転する方法はないか陳宮に進言を求めます。
彼は呂布軍の諸将を率いて出撃し曹操軍を攪乱。
そして呂布自身は下邳城の城門で戦況を見極めた後、出撃するように進言します。
呂布は彼の進言を聞き入れ、城壁の上に登り、戦況を見定めようとします。
陳宮は諸将に命じ、城門から打って出ようとした時、
呂布配下の諸将が陳宮を捕え、曹操軍に投降します。
この姿を見た呂布は激怒。
自ら愛馬である赤兎馬の首を切り落し、城壁から飛び降ります。
そして曹操の本陣へ向けて一騎で駆けていきます。
呂布の最後
呂布は赤兎馬の首を持ち、城壁から飛び降りると曹操軍の本陣へ向けて、
単騎で突撃を開始します。
呂布はさえぎる敵兵を切り倒し続け、曹操の本陣を目指します。
しかし曹操本陣を守る許褚(きょちょ)ら親衛隊が投げつけた鎖によって呂布は捕縛。
曹操は捕縛された呂布を殺害するように命じます。
こうして呂布討伐戦は曹操の勝利で幕を閉じることになります。
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この記事を書いた人:黒田廉(くろだれん)
■自己紹介:
横山三国志を読んだことがきっかけで三国志が好きになりました。
その後の日本史・中国史を学びました。
またいろいろな歴史小説を読んでおります。現在はまっている歴史小説は宮城谷昌光氏の劉邦です。
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■何か一言:
今年も頑張ってはじさん盛り上げていくにゃー!!