三国志平話
三顧の礼




はじめての三国志

menu

はじめての変

正史三国志と三国志注に出てくる趙雲はビックリするくらい全然違う!

この記事の所要時間: 228




 

五虎将軍として活躍していた趙子龍(ちょうしりゅう)。

彼は劉備の奥さんや劉禅をしっかりと守り、

劉備軍における忠義の将軍としてのイメージを持っている方が多いと思います。

しかし陳寿(ちんじゅ)が書いた正史三国志裴松之(はいしょうし)が書いた三国志・注では、

趙雲の扱い方が全然違っていたことを知っていたでしょうか。

今回は趙雲の扱い方の違いを教えたいと思います。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:趙雲子龍は何歳だったの?五虎大将軍の年齢に迫る!




正史三国志に登場する趙雲はたった200行ほど

 

正史三国志に登場する趙子龍は果たしてどのようなことが書かれているのでしょうか。

陳寿(ちんじゅ)が書いた正史三国志によると趙雲は長坂(ちょうはん)の戦いで、

阿斗(あと=後の劉禅)を救出したことと孔明率いる北伐戦の時に曹真(そうしん)軍に

敗北してしまったことしか書かれていないようです。

え??たったこれだけしか書かれていないの!?

三国無双とかで超カッコいい活躍しているのに。

と思うはじさん読者も多いと思いますが事実なんです。

しかし趙雲伝の最後に書かれている陳寿の評価の欄で趙雲をこのように評価しております。

「趙雲は前漢の高祖・劉邦(りゅうほう)に付き従って戦い抜いた

夏侯嬰(かこうえい)のような人物である」と評しております。




趙雲に似ている夏侯嬰とはどんな人?

 

さて夏侯嬰のような人と言われてもさっぱりわからない方が多いと思います。

そこでざっくりですが、夏侯嬰とはどんな人なのかご紹介しましょう。

夏侯嬰は前漢初代皇帝である劉邦の挙兵時代から付き従って各地の戦に参加し、

武功を立てていきます。

項羽の本拠地である彭城(ほうじょう)が奪還されたとき、

夏侯嬰は馬車に劉邦劉邦の子供乗っけて追撃軍から逃れていきますが、

項羽軍の追撃軍に幾度か追いつかれてしまいそうになります。

そこで劉邦は自らの子供を馬車の外へ放り投げて、車体を軽くして追撃軍から逃れようとします。

しかし夏侯嬰は劉邦が捨てた子供たちを幾度も車外から拾って馬車に乗っけて走ります。

劉邦はこの夏侯嬰の行為に激怒しますが、夏侯嬰は構わず子供たちを馬車に乗っけます。

その後劉邦を乗せた夏侯嬰の馬車は追撃軍を振り切ることに成功するのです。

上記のエピソードが長坂の戦いの時の趙雲の活躍に似ていたので、

趙雲を夏侯嬰と評価したのではないのでしょうか。

 

裴松之が作った趙雲別伝では正史三国志と違う趙雲が・・・・

 

正史三国志に登場する趙雲は上記のようにさらっとしていましたが、

裴松之が書いた趙雲別伝では正史三国志と全然違う趙雲がおります。

趙雲別伝の趙雲は長坂の戦いは勿論、

漢中の戦いで曹操軍に囲まれてしまった黄忠(こうちゅう)を救出しており、

劉備から「子龍これまさに胆なり」と最大級の評価を与えられております。

また夷陵の戦い(いりょうのたたかい)が勃発する前、

劉備に堂々と正面から関羽を殺した呉へ攻撃を仕掛けるのはよくないと説きつつ

「魏を先に滅ぼせば、呉は自ずと降伏する。」と呉へ攻撃を仕掛けることの無益を説いております。

このように趙雲別伝では正史三国志とは比べ物にならない程活躍しており、

字数にするとなんと1000文字以上記載されており、

今日三國無双や小説での趙雲の活躍の原点は裴松之の三国志・注や三国志演義の趙雲子龍を

参考文献にしております

また三国志演義も裴松之の趙雲別伝を引用しており、そこから趙雲の物語が始まっていくのです。

 

関連記事:裴潜(はいせん)とはどんな人?鳥丸の反乱を抑え、様々な政策を生み出した裴松之の先祖

関連記事:裴松之(はいしょうし)の神編集!異論反論ブチ込みまくりで三国志が激アツに!

 

三国志ライター黒田レンの独り言

 

正史三国志に登場している趙雲が本当の趙雲の姿の可能性の方が、

高いのではないのかと考えます。

理由としては趙雲伝の最後に記されている評価です。

夏侯嬰のような働きをしていた人物とされており、

劉邦の家族を守り続けた姿が趙雲にぴったりであったのでこのような評価をしたのでは

ないのでしょうか。

それにしても正史三国志でたった200行程度しか書かれていない趙雲の姿を1000文字まで

引き伸ばした裴松之の想像力にレンは驚きです。

彼がいなければ現代の私たちが知る趙子龍は生まれてこなかったかもしれませんね。

 

参考文献 SB新書 三国志「その後」の真実 渡邉義浩・仙石知子著など

 

関連記事:趙雲は何で桃園義兄弟ではないのか?

関連記事:これは不公平!趙雲が五虎将軍でドンケツの理由とは?格差の現実を徹底分析!

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




 

黒田廉(くろだれん)

黒田廉(くろだれん)

投稿者の記事一覧

横山三国志を読んだことがきっかけで三国志が好きになりました。
その後の日本史・中国史を学びました。
またいろいろな歴史小説を読んでおります。
現在はまっている歴史小説は宮城谷昌光氏の劉邦です。

歴史人物:

張遼、孟嘗君、張作霖など

何か一言:

今年も頑張ってはじさん盛り上げていくにゃー!!

関連記事

  1. 2300年前の古代中国に動物園が存在した?キングダムに登場するラ…
  2. 口は災いの元だと痛感できる廖立(りょうりつ)のエピソード
  3. ここを押さえれば大丈夫!NHK大河ドラマ『真田丸』を100倍楽し…
  4. 武田信玄のおびき寄せに乗った哀れな徳川家康
  5. 老荘思想の創設者|老子と荘子の二人を分かりやすく解説してみた
  6. 陳勝・呉広の乱とは何?秦国を滅ぼすきっかけを作った二人組
  7. 【衝撃の事実】鳥巣襲撃戦後にとった曹操の行動が結構エグかった
  8. 高平陵の変は名士代表・司馬懿と反名士・曹爽の対立だった!?

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

  1. 雨の中進軍する曹真

おすすめ記事

  1. 【三顧の礼】諸葛亮が自ら盛った作り話か!?あったか疑わしい三顧の礼
  2. 【地図付き】地味だけど結構重要だった!諸葛亮の南中遠征
  3. 姜維の墓は存在するの?中国の三国志観光スポット旅行
  4. 86話:張松という男が劉備の運命を左右する 
  5. 妻子を人質に取られすぎな劉備
  6. 『三国志』人気を数字から考えてみる

三國志雑学

“はじめての三国志150万PV" はじめての三国志コミュニティ総合トピック
“広告募集"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

  1. 魏の旗をバックに戦争をする郭淮は魏の将軍

おすすめ記事

韓非の本を熟読して感銘を受ける政 意外!中国人は三国志をあまり読んでない!? 諸葛孔明も学んだ三国志の天文学とはどんなモノ? 後継者を決めた劉表 劉琦を劉表が後継者にしなかったから○○になった!? 趙雲の墓は存在するの?中国の三国志観光スポット旅行 『まだ漢王朝で消耗してるの?』の電子書籍出版のお知らせ 井伊直弼の画像、死の前に描かせた肖像画に込められた志とは? 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース22記事【5/29〜6/4】 呂布、ナイスシュート!

おすすめ記事

  1. 劉邦や劉備も手本にした人物 「重耳」 とは?
  2. 【さんすま】三国大戦スマッシュ! 第2回 三国志マニアも喜ぶ豊富なキャラ!
  3. 樊噲(はんかい)とはどんな人?肉屋の主人から劉邦の親衛隊隊長として楚漢戦争を戦い抜いた豪傑
  4. ライバルへの最期の言葉、劉備と曹操のイイ話
  5. 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース17記事【10/24〜10/30】
  6. 黒田官兵衛は牢屋に閉じ込められた時に何で自殺しなかったの?
  7. 木牛流馬って何?孔明の発明で輸送問題が解消し北伐で大活躍?
  8. kawauso編集長のぼやきVol.15「怖いもの」

はじさん企画

袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志"
“水滸伝"
PAGE TOP