能力か血統か?司馬炎VS賈充VS杜預、三つ巴お家騒動


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晋の皇帝・司馬炎(しばえん)

彼は春秋公羊伝(しゅんじゅうくようでん)にある「長幼の順序が第一で、

ポンコツだろうが優秀だろうが関係ない」としている点を根拠として、

自らの後継者を司馬衷(しばちゅう)にしようと考えておりました。

しかし司馬衷はポンコツでした。

このポンコツ司馬衷が晋の皇帝に立つことを危惧した名士出身の杜預(どよ)は、

司馬炎の弟で優秀な司馬攸(しばゆう)を司馬炎の後継者にするべきであると考えておりました。

また司馬攸の舅である賈充(かじゅう)も司馬攸を司馬炎の後継者にして、

次世代の皇帝の下で権力を握ろうと考えておりました。

混沌する後継者問題は司馬炎VS賈充VS杜預らの貴族や名士達の対立構造となるのです。

そして後継者問題は孫呉討伐にまで影響を与えることになり、

この孫呉討伐戦の総司令官を誰にするかによって、

後継者問題が大きく左右することになるのです。

 

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関連記事:【晋の皇帝 司馬炎の悩み】司馬家の後継者問題


杜預が考える孫呉討伐戦の総大将

 

羊祜(ようこ)の跡を継いで荊州に赴任していた杜預は、

軍備を整えて孫呉討伐戦をいつでも始められるように準備をしておりました。

孫呉は羊祜と同じ時期に名将・陸抗(りくこう)が亡くなったことで、

孫呉の荊州方面の守備力低下を招いてしまいます。

杜預は陸抗が亡くなったことと孫呉討伐を行う際の準備が完了したことで、

機が熟したと考え孫呉討伐戦を行うように司馬炎に進言。

杜預は司馬炎に孫呉討伐を行う際の総司令官として、

司馬炎の弟である司馬攸にするよう述べております。


賈充は孫呉討伐戦に大反対

 

賈充は杜預から進言されてきた孫呉討伐戦に反対しておりました。

その原因は杜預が司馬攸を総司令官にして、王濬(おうしゅうん)や杜預が孫呉討伐を行った後、

司馬攸を司馬炎の後継者とするべく動いていることを知っていたためでした。

そこで彼は司馬攸を総司令官として任命された後、

杜預ではなく自らが孫呉討伐戦の実働部隊として派遣して活躍したいと考えておりました。

そこで彼は司馬攸のママが亡くなった事を知ると司馬攸に

「ママの喪を発し三年の間は服すべきです。」とアドバイス。

このアドバイスを聞いた司馬攸はママの喪に服することになります。

そして賈充はこの間に自らが孫呉の討伐部隊を率いるために、

杜預達を追い落とそうと画策し始めますが彼の計画は思わぬ方向へ行ってしまうのです。

 

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杜預と賈充の目論見を知っていた司馬炎の決断

 

司馬炎は杜預の孫呉討伐戦の進言と司馬攸を孫呉討伐戦の総大将へ着任させるべしとの

進言を聞いて彼の目論見を知ります。

また賈充が孫呉討伐戦に反対している理由も

司馬攸を総大将に据えて自らが孫呉討伐軍の実戦部隊を率いて勝つことで司馬攸が皇帝になった時に、

晋の政権内で強力な権力を握ろうと考えていることを見抜きます。

そこで彼はまず賈充の目論見を崩すために杜預の進言を許可。

そして孫呉討伐戦の総大将に賈充を据えることに決めます。

しかし賈充は孫呉討伐戦の総大将になりたくないと何度も辞退しようとします。

だが司馬炎は「君が孫呉の総司令官にならないなら俺が自ら行く」と圧力をかけ、

司馬攸の総司令官就任はありえないぞと言外に示したことで、

賈充は仕方なく総司令官の地位に就くことにします。

 

 

こうして賈充と杜預の目論見は崩れてしまうことになります。

そして司馬炎は自らの後継者に司馬衷(しばちゅう)を皇太子とすることに決めます。


  

 

三国志ライター黒田レンの独り言

 

晋の皇太子はこうしてポンコツ司馬衷に決定することになります。

そのため司馬炎死後、晋の国家は大いに政治が乱れていき衰退することになります。

もし司馬炎が皇帝をこのポンコツではなくて、

司馬攸を後継者にしていれば晋はあんな簡単に滅びを迎えることはなかったように思えます。

袁紹・劉表・孫権など三国志の英雄たちも後継者問題で失敗しており、

後継者問題は中々上手くいかないようにできているのかもしれません、。

 

参考文献 SB新書 三国志のその後の真実 渡邉義浩・仙石知子著など

 

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関連記事:犬も食わない夫婦喧嘩が皇帝に持ち込まれた?司馬炎、感涙の名裁きとは?

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—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 


 

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