三国志偏差値を一気に上昇させる!マニアックなコアファン向け参考文献

2017年8月13日


 

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全国3594万人の三国志ファンの皆さん、そして、はじめての三国志27万人のマブダチの皆んな、こんばんは!

 

 

はじめての三国志メインライターkawausoだぜヒューッ!!

 

はじめての三国志編集長 kawauso

 

皆、すでに知っていると思うけど、はじめての三国志は、140万PV以上を突破しています。これも全て、いつも読んでくれる読者の皆のお陰、本当に感謝です。そこで、今回は2年5カ月の間、ずっと三国志漬けだった、kawausoが、読者のあなたの為、これはお値段以上という五ツ星の三国志史料を紹介します。

 

※こちらの記事は、随時更新コンテンツです。

 

関連記事:『ろくでなし三国志 本当はだらしない英雄たち』の批評が過激的!あなたの好きな英雄もdisられている?

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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ピックアップ 1 目からウロコが落ちまくり 中国社会風俗史

 

 

kawausoは、三国志の本筋ばかりではなく、三国志の見えない背景に関心がいきます。当時の学校はどうだったのか?どんなモノを食べていたのか?食事マナーや、流行していた遊びや、冠婚葬祭や、どんな衣装を着ていたのか?

 

正史三国志でも、三国志演義でも分からない、当時のリアルが、こちらの中国社会風俗史には、かなり網羅されています。原作は、100年くらい前に中国人、尚秉和(しょう・へいわ)に書かれているのですが、まさに博覧強記の人物で、沢山の史料から選り抜いて、この本を書いています。

 

しかも、それぞれは、ただ漫然と記載されるだけではなく、細かい事実に至るまでちゃんと出典が記録されるという細かいサービスぶりなのです。ヘイ!そこの出典にうるさい、あなたでも大満足の一冊だYO!

 

・kawausoが、中国社会風俗史を参考に執筆した記事

 

三国志の時代の城の機能について図解解説

 

 

・三国志の時代のライター陽燧(ようすい)が中々便利!

 

 

・後漢の時代のお金の常識に迫る!当時の金融はどんなモノだったの?

 

 

・三国志の時代にドリンクバーが存在した?三国志時代の飲み物について

 

いっぱい、あり過ぎて全部載せられないぜ、ヒューッ!!

 

はじめての三国志無料告知の皆様へ

 

 

ピックアップ2 曹操の肉声がそこかしこに 曹操注解 孫子の兵法

 

 

曹操(そうそう)が孫子兵法の注釈本を書いているのは、よく知られた事実ですが、その内容について詳しく記した本はあまり見た事がないです。

 

魏王に就任する曹操

 

しかし、この本は、孫子の兵法ばかりではなく、そこに注釈を記した曹操の言葉までしっかり拾っているという意味で、出色の名著です。それは、正史三国志に記されるような第三者による曹操の記録ではなく、生々しい曹操の肉声が記録されているという意味で、曹操好きは卒倒モノです。

 

例えば、、175ページ

 

最初は敵を侮って横暴に振る舞いながら、後になると不安になって目下の者に媚びを振りまく、心の中に信念とか誠実らしきものが何もないから節度を持って首尾一貫した姿勢を取る事が出来ないのだ

 

という、あれ?誰の事?と思いを巡らしてしまいそうな、いかにも法令に厳しい曹操らしいセリフや

 

第七章、183ページの軍争編の扉の一言、

 

世の中は、早いもの勝ちとは限らない・・

 

というハッとするようなセリフ、そして、常に寡兵で大軍を撃ち破った、曹操イズムの神髄とも呼べる、

 

これこそがいわゆるゲリラ戦の原則である。こちらが行方をくらませ、森林、草原、水面、暗闇などに隠れてしまえば敵軍は一か所に集まって奇襲を受ける事を警戒し、こちらの動きを探索しようとするそれで各部隊を分散配置して、突然の奇襲に備えようとするわけだ。

 

残念な点は原文がないので、著者のフィルターを通した意訳しか分からず、もっと深く、曹操の言葉の奥深さを味わうのは難アリです。ですが、曹操の行動パターンや思想、考え方が色濃く出ていて、二次創作小説を書く時に、曹操の性格を肉付けする参考になります。

 

かなり、値段が張るのですが、孫子兵法を理解するだけでなく、曹操の考え方も分かるので一冊で二度お得、重宝しているぜヒューッ!!

 

・kawausoが曹操注解、孫子の兵法を参考にして書いた記事

 

・小さい曹操が持っていた巨大な戦車についての考察

 

・【目からウロコ】魏武註孫子は○○○として編纂された

 

 

ピックアップ3 圧倒的な情報量 横綱、ちくま学芸文庫 正史三国志

 

 

極薄な紙に、小さな文字がびっちり、一巻、549ページという厚みなのに、全八巻という圧倒的な情報量を持ち、とっても頼りになるのが、ちくま学芸文庫、正史三国志です。ネットでも、正史の文章を上げている人はいますが、正史三国志の全ての文章となると流石にいないので、記事の真偽を確認する上では、こちらの正史三国志を越えるものは無いと断言していいでしょう。

 

正史三国志を執筆する陳寿

 

もちろん、陳寿(ちんじゅ)ばかりでなく、裴松之(はいしょうし)の増補も全て収録されています。一つ難があるとすれば、すべて書き下し文で原文がない事で、その辺りは、やや物足りないと感じる人もいるかも知れません。三国志マニアを自認するあなたには、是非、持ってもらいたい一冊で、こちらがあると無しとでは、記事のリテラシーに大きな差が出ます。

 

あれ?何か、真面目な事言ってるな、やばいぜ俺・・

ITフ○ールド中和――――っ!!

うんこ!うんこ!うんこ!

 

・kawausoが正史三国志を参考に書いた記事

 

・夏侯惇の死後、一族はどうなったの?忙しかった夏侯惇はイクメンではなかった?

 

・これはヒドイ!流浪していた献帝の悲惨な生活

 

 

・三国志の時代に実際にあった計略について徹底紹介

 

・関羽のワガママ死は孫権の無節操が原因だった?

 

・これは意外!最初は漢王朝を庇っていた袁術

 

 

以下多数にて割愛・・

 

曹操孟徳

 

 

ピックアップ4 詳細な画像が嬉しい 画像が語る中国の古代

 

 

文字だらけの情報が大多数を占める三国志の史料ですが、当時の墳墓に描かれた壁画や埋葬品などのデザインとして残された絵を大量に掲載した史料も、たまに存在します。それが、渡部武氏が書いた、こちらの画像が語る中国の古代です。

 

 

扱っているジャンルも広く、大規模な市場のにぎわい、漁撈、防波堤工事、農耕、製塩・製鉄事業、娯楽、衣食、紡績や調理場の風景など幅広くなっていて、特に、大がかりな櫓を組んで、地中から塩を掘り出すシステマチックな様子や、豪族のてんやわんやな廚房の様子そこに用意された食材の豊富さが、詳細な解説をつけて説明されています。

 

有り難い事に、値段もそんなに高くないので、三国志二次創作をイラストで、表現する方には、おススメしたい史料です。内容は、少し難しいですが、豊富な画像史料を読むだけでも、一読の価値は、充分にあります。

 

・kawausoが画像が語る古代の中国を参考に執筆した記事

 

・【シミルボン】兵士達の心のオアシス、軍市とはどんなモノだったの?

 

・なんと○○を食べていた!三国志の驚異の食生活

 

・十日神話とは何?古の殷の時代の伝説では太陽が10個もあった!?

 

・驚愕!蜀漢の塩の精製が意外にハイテクだった!

 

・大胆仮説!孔明が口ずさんだ梁父吟は芝居のセリフだった!?

 

 

 

ピックアップ5 超絶専門的だけど驚きの情報が満載 漢帝国と辺境社会

 

 

 

中国の辺境、シルクロード付近に存在した砦、その砦の前線だった望楼に数百年、蓄積された無数の行政文書、居延(きょえん)漢簡。それを研究者の籾山明が地味に研究したのが、こちらの漢帝国と辺境社会です。本書は、その出土した居延漢簡を詳細に解析して2000年前のシルクロードに勤務した漢の兵士や行政組織の仕組みをリアルに浮かびあがらせます。

 

時代としては、前漢から後漢の初期までですが、機構が整備された漢の時代なので類推して後漢末の軍事機構や行政組織を考える事が出来ます。

 

たぁだし!評価を見ても分かる通り、この本は非常に難解で、ちょっと、ここから三国志を勉強しようとして購入すると、後悔する事受け合いッ!

 

kawausoも、初期は大苦戦し何度も読み進めていく上で、ようやく理解しました。文庫本があり、amazonでも、とても安いのですが、相応に三国志知識、、というより後漢とオアシス都市の関係に関心がある人でないと難しいでしょう。しかし、こちらは、研究者が書いただけあり、木簡の文章を原文と読み下し文つきで大量に紹介していて、分かる人は萌える充実ぶりです。

 

・kawausoが漢帝国と辺境社会を参考にして執筆した記事

 

・漢の時代の役人はこんなに大変!貧乏になると首って本当だったの?

 

劉備

・これはキツイ!健康が回復するかで刑罰が決まる保辜(ほこ)

 

戦死

・三国志時代では戦死した遺体はどうしてたの?亡骸を運んだ霊柩車 槥

 

・今と変わらない?三国志の時代の勤務評価表を紹介

23-7_怯える役人

・【秋射】命中率が低ければ降格処分も!厳しい三国志時代の勤務評定

 

 

ピックアップ6 kawausoの三国志履歴はここから・・90分でわかる三国志の読み方

 

歴史ジャーナリストとして著名な加来耕三氏が書いた

「90分でわかる三国志の読み方基本と常識英雄達はどのように戦ったのか?」

何を隠そうkawausoがはじさんの記事を書く時に最初に参考にした本です。

 

初期のkawausoは、三国志にそこまで詳しくなく、三国志演義を完璧に把握する必要から

こちらの書籍と毎日、にらめっこをしながら、はじ三の基礎知識を書き続けました。

 

90分で分かると題されているだけに、三国志を知っている人には既出の情報だけですが

ちゃんと三国志の始まりの黄巾賊の反乱から、司馬炎による中国の統一までを手を抜かず

テンポ良く取り上げながら、三国志をクロニクルで分けて解説しています。

 

三国志演義ベースながら、所々で正史ではという注釈が入るのも嬉しい。

 

・kawausoが90分で分かる三国志の読み方を参考に執筆した記事

 

・三国志の基礎知識

 

ピックアップ7 イラストと写真の遺物が満載、中国古代の生活史

 

次に紹介するのは、紀元前2000年頃から西暦200年頃までを扱った、

林巳奈夫氏の著作、中国古代の生活史です。

 

圧巻なのは、ふんだんに使用された写真とイラストで、宮殿の遺構から、

鍬や犂、お玉や食器、当時盛んに演じられた演劇を行う人から、

着ぐるみを着た人女性の簪や、髪型に至るまで、古代中国の文物を、

広く浅く収集して掲載しています。

 

 

特に25ページの紀元前10~9世紀の中国の古典的な建築様式の見取り図は

詳細かつ、分かりやすく書かれていて、はじ三の記事の一つになりました。

三国志のライターとしても知識を深くできるのはもちろんですが、

イラストレーターさんには、より史実に忠実な装飾の史料として重要です。

 

以前は品薄で、kawausoはamazonで高い時に買いましたが(泣)

今は2000円台と買い求めやすくなっていますね。

 

三国志を詳しく知りたい、あなた! すでに絶版なので放置しておくと、

次に見た時には、6000円になってるぜ、ヒューッ!!

 

・kawausoが中国古代の生活史を参考に執筆した記事

 

・まるでルイージマンション?曹操の自宅は、お化け屋敷だった!!英雄のお屋敷を徹底紹介!

 

・これはビックリ!三国志の時代にも曲芸があった!当時の娯楽がじわじわくる

 

・なんじゃこりゃ?とツッコみたくなる三国志時代の職業別ユニフォーム

 

天国 あの世

・漢の時代の人が考えるあの世は、どんなイメージ?

 

 

ピックアップ8 三国志研究者の解説が楽しい 三国志きらめく群像

 

ぶっちゃけ言って、三国志の研究者の本は、専門用語の羅列で小難しいのですが、

こちらの高島俊男氏の三国志きらめく群像は、研究者自ら「本当はこうなんじゃないの?」

という三国志の持論を全開で展開した珍しい書籍です。

 

それも、研究者の目線で、読むと「へえ~そうなんだ」と目からウロコが落ちます。

kawausoはライターなので、つい正史を鵜呑みにするので、とても楽しめました。

曹操が現在の漢詩の体系を造った事や、常にナンバー2を希望した韓遂(かんすい)、

三国志には登場しないけど、董卓(とうたく)をびびらせた豪胆な武将、

蓋勲(がいくん)の逸話等、、一通り、三国志は知っていると思っている人の

固定観念を覆します。

 

高島俊男氏は、正史三国志も懐疑的に見ている部分は「オカシイ」と言うので

正史は絶対と思っていると「アレ?」と肩透かしを喰らいますが、

そういう予想の裏切られ方も楽しい一冊、amazonでは、かなり安く購入できて、

気楽にサクサク読めるので、三国志を玄人みたいに批評してみたい人には、

特におススメです。

 

知ったかぶりたい人は、一読をススメるゼッ!!

 

・kawausoが三国志きらめく群像を参考にして執筆した記事

 

・蓋勲(がいくん)とはどんな人?霊帝に信頼され董卓が恐れた硬骨漢

 

・【はじビアの泉】現在の漢詩は曹操が造った?文化人曹操の功積

 

・韓遂の処世術が現代人にも参考になる!いつでもナンバー2!キングメーカー韓遂

 

・知っていたら自慢できる!正史三国志に足りない部分とは?

 

三国志ライターkawausoの一言

 

今回、紹介した記事は、kawausoが沢山使った三国志の史料の中で特に役だった史料です。

これから歴史ライターを目指す方、スキルアップを考えている方、

三国志の二次創作を考えている、あなたや三国志の絵師の皆さんには、

きっと参考になるのではないかと思って紹介してみました。

 

kawausoの本棚は、さらに定期的に更新していき、再掲載を繰り返します。

そうして、二次創作用の三国志史料、それ以外の歴史資料も追加していきますよ。

もっと、もっと、盛り上がりやがれ、三国志、ヒューッ!!

 

関連記事:曹操を好きになってはいけない6つの理由

関連記事:これはみみっちい・・実は手紙をガン見していた曹操の逸話

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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